概要
フィクションの設定、或いは都市伝説などを独自に考察した書籍。
代表的なものとしては、1990年代にブームとなった『ウルトラマン研究序説』や『磯野家の謎』がある。これはテレビ番組『ウルトラマン』や漫画『サザエさん』の描写を基に、科学特捜隊や磯野家の意外な豆知識を紹介したり、作中では描かれていない防衛チームの法解釈や磯野家の家庭事情などを考察した書籍である。
これら書籍のブームをきっかけに、何らかの漫画・アニメ作品がヒットを飛ばすと、中小の出版社が『〇〇の謎』と称した独自考察本を発刊するのが恒例となっている。同様の形式で都市伝説や芸能人などを題材とした書物が出版されることも多い。
特に『新世紀エヴァンゲリオン』ブーム時は作品自体が多くの謎に包まれていたこともあり、多数の謎本が濫作された。『謎』というタイトルこそついていないが、同じく大ヒットした『空想科学読本』シリーズも謎本の一種と言える。
こうした書籍の多くは版権元の許可を得ておらず、題材となった作品の絵が引用されていることは殆どない。また、考察に関しても著者のこじつけ、妄想としか言いようのないレベルのものが多く、そもそも作品をしっかり読み込んでいるかも怪しいものもある。
先述の『磯野家の謎』に関しても、かなり強引なこじつけで「磯野フネは後妻」「磯野家はヒロポン中毒」という過激な結論を出している章が存在する。
作品公式側から出版、図画の使用が許諾されたこの手の書籍も存在する。
ただし、公式書籍であるからといって記載内容が正しいとは限らず、例えば『名探偵コナン』の『コナンドリル』という公式考察本に記載された「毛利小五郎は探偵業で収入を得ているのではなく、探偵事務所が入っているビルのテナント料で生活しているのではないか」という考察が公式設定と勘違いされ、流布してしまったというケースも存在する。
別の用例
書かれている文章・図画などの意味のわからない書籍の事を謎本と称する事もある。
