曖昧さ回避
概要
脊索動物の一群。
無脊椎動物とはいっても割と高度な神経系を持っており、近縁種のナメクジウオに至っては脊椎の原型とも言える「脊索」という組織を持っており、脊椎動物のご先祖様として見られることがある。まさに人は見かけによらぬもの。
また、一応動物であるにもかかわらず体内でセルロースを合成する能力を持っている。
名前の由来は上記2、のランプシェード「火屋(ほや)」に形が似ているからだと言われている。
ホヤの仲間は日本だけでも百数十種程が確認されているが、その中で食用とされるのはごく一部にすぎない。
大体は海底とかにくっついているのであるが、オタマボヤと呼ばれる種類は、オタマジャクシ型幼生の状態で大人になり、そのセルロースとタンパク質で「濾過器つきの家(ハウスと呼ばれる)」をこしらえて、家ごと移動し続け、推力である尻尾振りでできる水流により、来る餌を家でフィルタリングして採るという、『民明書房』で取り上げられる中国の武将に居そうな生活を送る。勿論フィルターは普通に詰まったり、家に藻が生えたりするので一定期間が経過すると家を基礎から作り直す。その捨てられた家は、ウナギの幼生がよく食っている。
ちなみにセルロースを合成できる唯一の動物である。
血液にはバナジウムを含むヘモバナジンがあり、緑色の血である
食材としてのホヤ
ホヤは日本・韓国・フランス・チリ等の国において食用とされることがある。
独特の香りと甘みがあり、見た目が少々グロいのと相まって好みが分かれるが好きな人はとことんハマるとか。その形状から「海のパイナップル」とも呼ばれる。
尚、鮮度が落ちると金属臭のような独特の臭みを発する。
産地ではない地域では鮮度が落ちる事が多く「ホヤ=臭い食べ物」という間違った認識が定着してしまっているが、これは輸送に日数が掛かったり仕入れた店舗が鮮度を把握出来ていなかったりするのが原因の一端になっている。
このことから、「ホヤは取れたその日に食べる」というのが産地での常識となっている。
東日本大震災後に韓国政府が日本からの輸入を禁じたこともあり、近年では日本国内での消費率が上がっている。