概要
特定の単色のみを透過することができる技術。その単色の背景に立ち、被写体のみを映せば、対象の画像または映像と合わせられる。被写体が動いていても自動で合成される。その単色は何色でも構わないが、人物の顔色を良く見せるため昔は主に青が用いられ、その後青系の衣装の多さに対応して緑の使用も増えてきている。
フィルム時代からある技術で、特撮に使われた。今の高画質画面で見ると青い何かが写っていたりする。テレビでも古くから使用され、主にお天気コーナーやバラエティ番組の演出などに使われてきた。動画制作ツールやネット配信の登場で一般人にも普及している。
有名な使用例が日本テレビ系列で放送されていた「進め!電波少年」で、スタジオのセットがこのクロマキーによるCGで、そこに出演者の顔または上半身を合成するだけという、当時では斬新な構成であった。あんなことをするにも機材が結構高かったらしい。
海外のニュース番組ではスタジオのセットを組まず全部合成にしたり、国土が広大で役者を呼ぶのが面倒なため、合成で無くてもできるカットでも合成で済ますことも。
弱点
クロマキーは指定された単色に合成をするので、被写体が指定色を身にまとっているとその部分も合成されてしまうため、「服装に制限がかかる」という弱点がある。
例えば、グリーンバックの前に緑色のシャツを着た人が立ち、そのまま合成を始めるとシャツの部分だけ無くなってしまうということである。
そのため対策として
- 緑関係のキャラクターのみブルーバックとかピンクバックを使用する(戦隊ものなどではグリーンバックと併用することもある。それでも限界はあるため、仮面ライダースナイプなどはブルーでもグリーンでもないピンクバックを使用している)
- ギリギリ合成できるカラーリングにする(ミラーナイト等)
そして、それが故に、起きてしまったある事件が……
ガチャピン透過事件
当該場面
裏話
ウェザーニューズが配信しているお天気番組「SOLiVE24」に、ガチャピンとムックがゲスト出演したのだが、天気予報が始まると、グリーンバックのせいでガチャピンにまで天気予報画面が合成されてしまうというハプニングが起きてしまった。
慌てて合成を中断したが、再開しても結果は同じだった。
ちなみにこの番組終了後、キャスターの松雪彩花氏のTwitterフォロワー数が急増したという。
マフィア梶田透過事件
当該放送
Fate/GrandOrder公式ニコ生第3回にて、クロマキーを緑に設定したためにコマンドカードTシャツのQuickを着ていた梶田氏が透けた。
アニメ版聖剣伝説LOM放送直前特番におけるブランケット透過
48:23過ぎから
クロマキーをブルーに設定していたため、ブランケットの青空の部分が透けた。
関連タグ
野獣先輩 おそらく世界で一番クロマキー合成された男