※この記事はゼノブレイド本編のネタバレを含みます。
概要
2020年にNintendo Switch用ソフトとして発売された『ゼノブレイド』のHDリマスター版『ディフィニティブ・エディション』に収録されている追加シナリオ。
ゼノブレイド本編をクリアしていなくても遊べる仕様となっており、Wiiや3DSで既プレイの人にも嬉しい仕様となっている。
メリアとハイエンターの生き残りたちを中心とした物語となっており、ソレアンやカリアンから託された想いを胸に残されたハイエンターたちを一つにまとめ、皇都を襲った新たな脅威へと立ち向かう彼女の冒険が綴られる。
ストーリー
最終決戦から1年、すべての種族が手を取り合って復興を進めていた最中、シュルクは所在不明となっていた皇都アカモートの位置を突き止める。メリアはシュルクと共に飛行艇ジャンクスに乗り込み皇都を目指すが、突如謎の攻撃を受け、「巨神肩」に墜落してしまった。
皇都であればジャンクスを修理する部品が手に入ると踏んで皇都へ向かおうとするも、巨神肩で出会ったハイエンターの生存者・マクシスから、皇都に霧乃王と呼ばれる正体不明の怪物が出現したこと、それにより皇都への接近は危険であることを告げられる。
また、メリアはその巨神肩の地で、一部のハイエンターたちが機神界人(マシーナ)を先の大戦の元凶だとして彼らと共に暮らすことを拒絶し、全ての種族の生存者が身を寄せ合って暮らす"古代都市グランデル"と、そこを離れたハイエンターたちが暮らす"盟友の岬"に分断された状態にあることを目の当たりにする。
そんな状況の中、霧乃王とその影響を受けて変異したモンスター・霧乃獣の脅威は巨神肩にまで及ぶこととなる──。
登場人物
パーティメンバー
CV:勝田詩織
ザンザとの戦いの後、ハイエンターの代表として復興作業の指揮にあたっていた。
全ての戦いが終結し人々に平穏な日々が訪れたものと考えていたが、巨神肩の実情を目の当たりにしてその考えが甘かったことに気づかされる。
ハイエンターの王族に生まれた自身の運命と向き合い、人々を導くために奔走するメリアの成長物語が今回のストーリーの主軸となっている。
また、あるNPCノポンからのクエストでは勝手にリキの借金の保証人にされていたことが明らかになったりする。
「アネモネスタイル」と称する新たな衣装がデフォルトとなっている。
CV:浅沼晋太郎
「モナド・R・EX」通称レックスと呼ばれる新作のモナドレプリカを手に、メリアと行動を共にする。主役だった本編とは異なってこちらのシナリオでは「メリアとハイエンターの物語」および「キノとネネの成長譚」に対する付き添い人のような立場に徹している。
なお、モナドの力は失われているので未来視(ヴィジョン)は使えない。ために戦闘面では敵の必殺技を見切ることが重要となってくる。
「モナドスタイル」と称する新たな衣装がデフォルトとなっている。
(右側の緑色のノポン)
CV:山盛由果
父に憧れ、「勇者」を目指すノポン族。シュルクとメリアがどこかへ飛び立つことを盗み聞きし、こっそりジャンクスに乗り込んだ結果巨神肩での冒険を共にすることとなる。
黄緑色の毛並みが特徴。エーテルを撃ち出す植物製の武器を使用し、アーツはカルナと同じ構成になっている。
CV:相沢舞
キノの姉で、しっかり者のノポン。キノと共にジャンクスに乗り込んでいた。
桃色の毛並みが特徴。羽子板のような武器を使用し、アーツはラインと同じ構成になっている。
タンク役であるためか、ノポン族にしては珍しく金属製の鎧を身に纏っている。
ノポンジャー
巨神肩にて測量などの現地調査にあたっている12名のノポン。マップ上の各地に散らばっており、それぞれが抱えている悩みを解決することで味方に加わる。正式なパーティメンバーというわけではなく、装備の変更や自操作などはできない。
合い言葉は「メジャー!トレジャー!ノポンジャー!」
サブキャラクター
CV:根谷美智子
かつてハイエンター墓所でメリア暗殺を図った元刺客にして、メリアの血縁なき姉。本ストーリーではテトの研究に助力しており、テトの研究所を訪れたメリアと再会を果たす。過去の因縁から、すぐには打ち解けられなかったが、彼女なりに様々な人と接してきたこともあって性格は円くなっている。
テト
CV:高橋花林
テレシア化したハイエンターを元に戻すための研究を行っている少年。本編にもエルト海のNPCとして登場しており、色んなクエストを回してきたこともあって彼を覚えていたプレイヤーも多かった模様。シュルクによく似たマイペースな研究者肌の持ち主。
マクシス
CV:間宮康弘
盟友の岬に暮らすハイエンターの1人。かつては皇都の親衛隊に所属していた軍人だったが、現在は巨神肩に砦を築いて皇都アカモート奪還のために仲間を率いている。以前は古代都市グランデルにて巨神肩に取り残された者達と暮らしていたが、霧乃王と戦うために袂を分かった。
ラダム
CV:青山穣
古代都市グランデルに暮らす機神界人。皇都を取り戻そうとして多くのハイエンターの命が失われたことを見兼ね、諦めることを促すが、それによって一部のハイエンターたちの反感を買い巨神肩の分断状態のきっかけとなってしまう。
CV:宮崎寛務
盟友の岬に暮らすハイエンターの1人。メリアが皇主メリア・エンシェントであることを初対面時から認識しており、慇懃な態度で接してくるが、その思想にはどこか過激なところが垣間見える。
ゲームシステム
本編とは連続していないため、レベルやアーツの設定などは引き継がれない。Lv.60(ネネとキノはLv.58)、全アーツレベルVの状態から始まる。上級アーツ書はユニークモンスターの討伐などで手に入る独自通貨を使うことで入手可能。また、スキルやスキルリンクの制度は廃止されている。
シュルクは未来視の力を失っているため、戦闘中にもこれが発生することはない。強力な技は比較的長いチャージモーションから繰り出されるので、プレイヤーが自分でこれを読んで対抗策を打つ必要がある。
チェインアタックが廃止され、代わりに先述のノポンジャーとの連携アクションが使用可能。大ダメージを与える、味方に大幅な回復を行う、敵全体を気絶させる、の3種類を選択できる。
通常モンスターやユニークモンスターとは別に「霧乃獣」が登場する。霧乃獣は周囲のモンスターよりレベルがやや高い上に、波動のようなものを出して周辺のモンスターを自分と同じレベルに引き上げ、強制的に戦闘に参加させる力を持つ。ゆえに霧乃獣を見かけた際は、まず周囲のモンスターをおびき寄せて倒しておくのが無難。なお、レベルを上げられたモンスターはマインドブラストやモナドブレイカーでオーラを消去すれば元の状態に戻せる。
キズナトークに代わってナカマトークという会話イベントがフィールド上で見られる。選択肢による分岐はないが、ボイスがついており、キノやネネの口からリキ一家の様々な逸話が聞けるほか、メリアとタルコの関係性の変化について重要なシーンも含まれている。
巨神肩
巨神の左肩のこと。本編でもエギルの回想シーンやラストシーンでわずかに登場するが、実際に訪れることはできなかった。
巨人族発祥の地とされており、マクナ原生林のランドマークなどにその名を残すアギニの生誕地も存在するほか、大戦の生存者や霧乃王から逃れたハイエンターたちが暮らす古代都市グランデルをはじめとして、巨人族の遺構が多く残されている。
ザンザ消滅後、巨神の肉体は崩壊し新たな大地となったが、巨神肩は上空に浮遊しており、付近には元々エルト海にあった皇都アカモートとソルタナ封印島が流れ着いている。
元々、巨神肩は本編でも使われる予定のエリアであったが、ゲームの容量の関係で結局ボツになった経緯があり、今回のシナリオで10年越しの採用となったのである。
ノポン・ダイセンニンによるタイムアタックモードの中にも巨神肩を舞台にしたものがあり、これに限って本編中に本編のパーティで巨神肩を訪れ、霧乃獣と戦うことができる。