概要
医学的に心肺停止や脳死状態などで意識を失っている状態から生還した人間が語るもので、意識を失っていたにもかかわらず、意識によって体験した何らかの記憶が残されている。
身の回りや距離の離れた場所で起きていることを視覚と聴覚で把握していたり、別世界に行ってきたり、死んだはずの知人と再会したり、いわゆる走馬灯を見たりなど。国や民族で若干の違いはあるが、世界各地で報告される体験談はおおよそ前述の話が共通している。
体験者の多くは生還した後に人格や価値観に変化が見られることも多く、ほとんどが穏やかで優しい性格に変化し、物の所有や名声などにこだわらなくなり、死への恐怖が無くなったり減少し、環境問題に興味を示す様になったり、新たな能力や趣味に目覚めたり、超常的存在を肯定するようになったりする。
臨死体験と思われる話は古代ギリシャ時代から存在し、その他昔話や古典など古代から数多存在する。時代の変化によって内容にも変化は起こっている。例としては、例えば日本でなら大昔なら閻魔大王と出くわした話だったが、今では三途の川のような場所の話が多い。
この現象の解明や解釈は数多くされ、脳が起こした錯覚や幻覚、つまり夢の類ではないかとされてきたが、脳が機能停止状態にもかかわらず、脳が動いてなければ見れないはずのものを見ている例が多い。また、自分が昏睡状態の最中の周囲の状況を回復後に正確に報告したり、盲目の人物が周囲の状況を詳細に報告した、などの事例もある。そのため、霊魂が死後の世界にいきかけて戻ってきたという解釈を肯定派の大半が主張している。
似た様な事例は、例えばお迎え現象でも見られる。