曖昧さ回避
1.の概要
行灯の内側に影絵を仕込んだ円筒を仕組み、外枠から見ると影絵が周回するように映るからくりを発動するようにした日本の照明器具。
江戸時代中期から登場し、夏の遊びの一種として考案された。
中の円筒の上部に風車が仕込まれており、ロウソクの灯による上昇気流を利用した「煙突効果」によって、自然に回転するように仕組まれている。
近年ではカラーセロハンを利用した極彩色のものや、近代化に伴って電器で回転させる電灯型などが主流である。
またその利用も夏の風流のためよりも、葬式やお盆の装飾に使われることが多い。
機構自体は割と簡素なため、手作りすることも可能である。ただし、電灯型は白熱電球を使用することが望ましい。白熱電球の発する熱が「煙突効果」をおこすためである。
2.の概要
臨死体験において『自身の一生の記憶が瞬く間に脳裏に再生される現象』を指す言葉としても知られている。というよりも、こちらの意味が本来の意味だと誤認されている。
誤認の原因は、1.の走馬灯自体が現代人に馴染みがなくなってきていることと、文学やメディア作品において走馬灯の表現が多用されたこととされている。
またその用法も 「走馬灯が走る」「走馬灯が起こる」 とされがちだが、正確には「走馬灯のように走る」など、あくまで形容するかたちで用いるのが正しい。
死の淵から生還した人が走馬灯を見たという報告は多く、脳科学においてメカニズムが研究されている。