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BSDの編集履歴

2022-11-24 14:29:26 バージョン

BSD

びーえすでぃー

BSDとは、カリフォルニア大学バークレー校で開発されたUNIX系のOS。オリジナルのBSDはすでに開発を終了して久しいが、現在はBSDから派生したものとして、フリーのNetBSD/FreeBSD/OpenBSD/DragonFlyBSDなどのほか、商用のOSXとBSD/OSがある。

概要

BSDは、カリフォルニア大学バークレー校のCSRGによって開発されたOSである。正式名「Berkeley Software Distribution」。1970年台はAT&Tベル研究所はソースコードを配布しており、各地の大学で拡張などが行われていた。1975年秋、ケン・トンプソンが母校であるバークレーに客員教授として赴任すると同時にバークレーの大学院にビル・ジョイチャック・ヘイリーが入学する。ビル・ジョイとチャック・ヘイリーはUNIXに興味を抱き、研究を始めた。

二人はUNIXの改良にとりかかり、1977年に1BSDがリリースされた。続いて1979年にリリースされた2BSDでは、ビル・ジョイが開発したテキストエディタのViとC chellが含まれていた。


訴訟と最後の直系

1992年、BSDの台頭に危惧したAT&TはCSRGに対して訴訟を起こした。当時最新版であった4.3BSD Net/2は配布が停止され、開発にもブレーキが掛かることとなった。

この裁判では、4.3BSD Net/2にAT&T由来のソースコードを使用していたが、同時にAT&Tが販売するUNIX System VにもBSD由来のソースコードをライセンスに違反するにもかかわらず使用していたことが発覚した。後の和解においてAT&Tのライセンスに抵触しない4.4BSD-Liteが開発され、各種BSDも4.4BSD-Liteを元に書き直されることとなった。

なお、1995年の4.4BSD-Lite2を最後にバークレー校CSRGによる開発は終了した。


BSDの子孫たち

現在開発が続けられているNetBSD/FreeBSD/OpenBSD/DragonflyBSDなどはBSDの子孫と呼ばれている。各々の活動方針は異なり、自由なソフトウェアに徹するもの、様々なプロセッサへの移植性を考慮したものなどがある。また、サーバー用途では、LinuxとともにBSDが使われている。


MacintoshのOSであるOSXも、BSDの流れをくむOSのひとつであり、BSDの子孫としては最も広く使われているものである。


ライセンス

BSDのライセンスはBSDライセンスと呼ばれ、非常に制限が緩いのが特徴。

ライセンスで定められているのは以下の内容。


  • 誰でも自由に使用、コピー、再配布、改変してよい。
    • 著作権と免責条項を記述すること。著作権の表示を消してはいけない。
    • 改造版のライセンスがBSDである必要はない。GPLと違って、ソースを非公開にしても良い。
  • 無保証。作者はプログラムを使用することで損害が発生しても責任を負わない。
  • 無許可で開発者の名前を派生物の推奨や宣伝に使ってはいけない。
  • 派生するプログラムやソフトウェアの広告にオリジナルの作者の名前を入れること。(宣伝条項)

ただし後者のいわゆる宣伝条項は諸事情で削除され、現在は宣伝条項のない修正3条項BSDライセンスの方が広く使われている。ほか、ベルヌ条約で不要になる条項を削除した2条項、そもそも条項をなくし、パブリックドメイン同等の0条項(と言いつつ実はOpenBSDのISCライセンス派生)も出てきている。


同様のスタイルのライセンスをBSDスタイルのライセンスと総称し、Apache HTTP ServerのApacheライセンス、Xサーバー(XFree86、X.Org)のMITライセンス、PHPやPythonのライセンスもBSDスタイルのパーミッシブライセンスとなっている。

関連イラスト

BSDの子孫たち

「僕と契約してFreeBSD使いになってよ!」OpenBSD 5.0[pixivimage:18480703[pixivimage:37929955]
マジカルとこちゃん

関連タグ

コンピューター パソコン ノートパソコン タブレットPC タブレット スマートフォン

OS テレビ-デジタル放送対応した世代のテレビにも当たり前の様に搭載されている。(詳しくはテレビに搭載されている電子説明書を参照のこと)

Solaris - UNIXの一つ。基本的にSystem V系であるが、BSDからもソースを取り込んでいる。

UNIX - BSDの元となったOS。

FreeBSD - BSDの子孫の一つ。サーバーやパソコンで使われるオープンソースBSDとしては最もメジャーなものである。

NetBSD - BSDの子孫の一つ。近代的なオープンソースBSDとしては最も古く、対応アーキテクチャーが最も多いため組み込みシステムでよく使われる。

OSX - BSDの子孫の一つ(旧称MacOSX)。商用のクライアントOSであり、独自拡張部分が非常に多いがBSDユーザーランド部分はFreeBSDと密接な関係がある。

OpenBSD - BSDの子孫の一つで、NetBSDをベースとしている。

DragonflyBSD - BSDの子孫の一つでFreeBSDをベースとしている。

Linux - BSDの子孫たちのライバル。

フリーソフトウェア財団

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