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角川ガメラ

かどかわがめら

角川ガメラとは、角川時代のガメラシリーズ及び該当作品に登場するガメラのことである。

概要

それまで大映→徳間大映に所属していた看板怪獣ガメラが、前社が角川グループに併合されたことにより、キャラクター性を一新して転身した。

便宜上、俗に平成ガメラとして知られる種類とは(一応こちらも平成の出身なので)区別するためにここでは角川ガメラと称する。

大映が角川グループ入りし、社名を「角川映画」に変更してからの作品『小さき勇者たち~ガメラ~』では「アヴァンガメラ」と呼称される個体と「トト」と言う愛称をつけられた個体が登場。

2015年に初公開された個体とは体表や甲羅の質感、体色などが非常に似ているものの、それ以外の外見や鳴き声、必殺技などが大きく異なる。また、2006年版も2015年の個体も成体のギャオスよりも巨大という意味で歴代と逆転している。

タイトルでの表記が両方とも「GAMERA」なのも共通。

2006年版

スーツアクターはレギオン護国聖獣バラゴンなどにも関わった佐々木俊宜であり、アヴァンガメラも一緒である(参照)。

トト

後述のアヴァンガメラの自爆した跡地で、2006年に少年により発見された個体。

甲羅も含めて全体的に丸みを帯びた茶褐色の体、くりくりした大きな眼と、怪獣というよりはマスコットじみたかわいらしい見た目が特徴で、腹部に「炎」の文字に似た文様がある。

卵から孵り、短期間で手のひらサイズ⇒30cm⇒ゾウガメ大(1m)⇒(体高)8m⇒30m(体長50m)と急成長を遂げた。名古屋決戦時で体重は900tに達しており、先輩方が数十体で掛かっても余裕で跳ね返せる重さになっている。

知能が高く、機転が利き、志摩でのジーダス襲来時には5倍以上の大きさの敵を、敵の武器を利用して退けた。また、名古屋での決戦時における描写(子供たちによる赤い石のリレー)かから、テレパシーあるいは人間の子供の精神に働きかける能力を持つのかもしれない。

幼少時は巨大な火炎を、成長後は火球を主要な武器としている。

火球は平成版と同様に強力な爆発力を有し、成体ではオリジナルギャオスを一撃で撃墜できる。

平成版と違うのは火球が炎の代わりに煙の尾を引いて飛んでいくこととプラズマ放電とは違うエネルギーを使用している点である(角川ガメラでは通常の炎とは別に赤いエネルギーを纏っていて、下記の必殺技同様に赤いエネルギーを使っていると思われる)。

腹部の文様は“自爆”または最大火力の火球を使用する際に発光するが、自爆の際は腹部だけでなくやがて全身が赤く発光し、眼の虹彩が小さくなり炎を宿す。

回転ジェットも使用可能で、彼らの回転ジェットは尾を引くのが特徴。

ただし、子亀時代は手足を出したまま胴体直下に空気を噴射するホバーのような感じで浮いていたため、どこから噴射しているのかは原理は不明。子亀時代には牙も生えていないし、完全に四足歩行の形態をしているので、どのタイミングで怪獣型に変化したのかも描写されていない。

本編での活躍

先のアヴァンガメラとギャオスの群れの戦いから十数年後の三重県志摩にて相沢透という少年に拾われた赤い結晶体の上にあった卵から孵化、「トト」と名付けられて彼に育てられる。当初はただのカメだと思われていたが、小さい内から浮遊能力を発揮し、さらに短期間でゾウガメほどの大きさに成長する。それでも透からは愛情を注がれていたが、ある時何かの気配を察知して透の下から姿を消し、やがてその気配の正体である怪獣ジーダスが志摩に襲来、暴れるジーダスの前に10mほどの大きさになった姿となって立ちはだかった。しかし、この時は倍以上もの体躯差から苦戦を強いられ、機転を利かせてどうにかジーダスを撃退したものの自身も倒れ伏してしまう。

その後、自衛隊に捕獲されて名古屋まで運ばれ、そこの政府の機関によって対ジーダス用の切り札とするため紅い真珠から抽出したエキスを注入されて成長が促進され、最終的に30mにまで巨大化するが、ほとんど間を置かずジーダスが名古屋に現れたためそれに呼応して覚醒し、ジーダスとの再戦に臨む。

それでもまだジーダスとの力量差は埋まっておらず、次第に追い詰められていくも、トトを追って名古屋に来ていた透が他の多くの子供達の助けを借りて自分の下へ運んできた赤い石を取り込んで完全な飛行能力を発現、その機動性でジーダスを圧倒し、最後には最大威力の火球「トトインパクト」でジーダスを撃滅した。

戦闘後はまたも動けなくなって自衛隊に再度捕獲されそうになるが、透をはじめとするたくさんの子供達がトトを庇い、その間に立ち上がると何処かへと飛び去っていった。

アヴァンガメラ

身長不明(全高よりは大きい数値になると思われる)
全高35m
甲羅長径29m
甲羅短径22m
体長55m
重量1200t平成ガメラの10倍)
年齢不明
飛行速度不明
水中潜航速度不明
歩幅不明
出身地火山帯のどこか

1973年に出現したガメラ。その詳細は殆ど不明。

全高35m、全長55mと昭和ガメラに配慮したのか(60mを超えないなど)、ガメラ族では小柄な方だが、歴代でも随一にマッシブな体躯であり、何より体重は1200tと文句なしの最重量。

全体としてトトに似ているが、強面で体は岩のように刺々しくゴツゴツしている。

頭部は丸みを帯びているが、顎は嘴のように微妙に反り返っているのが特徴で、腕には無数の突起が並んでいる。

本編での活躍

オリジナルギャオス4体(漫画では5体)と三重県志摩で死闘を繰り広げていたが、この時点で相当消耗しており、全身は傷だらけで、片目は潰れかけ、下顎の牙も一本は折れ、右肩にはおそらくギャオスに喰われたと思しき骨まで露出していそうなほど深くて大きな傷が二つ走っているなど、既に満身創痍の状態だった。さらにギャオスの超音波メスに被弾して倒れ込み、動けなくなった所にギャオスたちに群がられてそのまま捕食されそうになるも、最期は自爆を選んで3頭のギャオスもろとも命を絶った。

その後、このガメラが自爆して果てた付近の海域では緋色の真珠が採れるようになり、それがギャオスの被害を受けた志摩の特産品となって被災地の復興財源として利用されただけでなく、これらの真珠および赤い石が後代(子供?)のガメラにとって非常に重要な栄養源となった。

その他

コミックス版で明かされた設定によると日本の広範囲がギャオス共に蹂躙され、当時の日本国の自衛隊の全勢力の17%がギャオスによって失われたとされる。よって、ギャオスたちによる攻撃が一日・二日どころの話ではなかった可能性がある。本作のギャオスいかに大規模な事件であったかが窺えるだけでなく、当時の被害が「日本国内だけに限定されているとも言及されていない」ため、アヴァンガメラは波切に上陸する以前から日本列島のどこかあるいは海上や海外など国内外で戦闘を強いられてきたとも考えられる。

漫画版では5体のギャオスに対して闘っており、4発の火球を全弾当てる、後ろを取られてもすぐに形成逆転できる等、かなりの戦闘技術を持つ事が見てとれるが、ギャオスの方もかなり手ごわく、火球で焼かれても戦闘継続できる、超音波メスを超連射でき、光線の威力もガメラを甲羅ごと貫通するほどの戦闘能力を持つなど、ガメラはかなりの苦戦していた。

自爆した理由は不明だが、作中の描写を見る限り老衰または衰弱が激しかったor死期が来たとも思えるが、小説においては自爆の直前にギャオス達の超音波メスによって下あごが切り落とされてしまい火球を吐く事ができなくなっていた(映画でも、喉の肉をギャオスに喰われていたので、火球の発射ができなくなった可能性あり)。

その他、ガメラのDNAはギャオスのDNAを完全に死滅させる効果も発見されており、大王崎での戦闘後、10年間、10万人もの調査員を動員したにもかかわらず6万以上のギャオスのサンプルは発見できたが、ガメラは細胞も体液も何一つ発見できなかった。その後、22年間掛けて世界中のトップの科学者12人が集まって膨大な数のスーパーコンピューターを駆使してアヴァンガメラのDNAのバーチャルモデルを99%復元構築することに成功したが、その驚くべき結果に1人の科学者が自死を選んだとされる。

トトとの関連性

ある筋の話によるとアヴァンガメラとトトは同一個体であり、効果的な戦闘の継続が難しくなったアヴァンがギャオスを巻き込んで肉体をリセットする為に戦略的に自爆したらしい(公開から10年後にとあるイベントにて明かされた)。

その後は自ら放出したエネルギーを再摂取して再び大きくなるものと考えられるが、エネルギーの摂取量的には成熟したはずのトトはアヴァンガメラよりも小さかったのでこれでもエネルギーの回収は完全には出来ていない可能性がある。

そのことからトトがジーダスに対して初戦闘でありながら、全く物怖じもせず冷静かつ賢明に戦えたのは、33年前の記憶がまだ残っていたからだと思われる。

モデル

モチーフには初めてリクガメが用いられ、所属社が大映から変わったのを象徴するかの如く前2シリーズと比べてより個性が強い。

体躯は昭和ガメラの半分前後になったものの、体重は15倍!にまで増加しており(軍艦の重量を元に再計量された)、今までの系譜だと昭和ガメラは(一応ウミガメとされているが)形態的に淡水ガメ、平成ガメラはウミガメ、今回のはリクガメをモチーフにしているとされる。

頭頂部のトサカは目立たず、リクガメの特徴を大きく残した体型(上下顎先の嘴、細い歯列、頭と体のプロポーション、成熟個体に見られる腕と足を覆うトゲ状の突起)や茶色い体色、成熟時に露出する下あごの牙までの歯肉なども昭和・平成シリーズと比較して非常にユニークであるが、全体的なイメージは昭和と平成の中間的な印象が強い。

腕の造形は成長前のモデルであるケヅメリクガメに忠実だが、むしろアカウミガメなどのウミガメやガラパゴスゾウガメにも似ている。特に正面から見た顔はこれらに近い印象を受けるが、露出する下あごの牙までの歯肉が歴代でもアヴァンガメラだけに見られる特徴でもあり、ウミガメをモチーフとした亜種よりもウミガメっぽい。

余談

  • 徳間時代のガメラと違ってこの作品の日本ではアヴァンガメラが自分の身を犠牲にしてまでギャオスを滅ぼしてくれたことから一般人(特に志摩の人間)の間でも「ガメラは人類の味方」と見る風潮が強いように描かれている。
  • トトの必殺技である「トトインパクト」の名称は一般公募から付けられた。
  • 角川のガメラ族とオリジナル・ギャオス族は体色の対比がそれまでのシリーズと真逆になっているのも特徴である。また、成体のギャオスよりも体躯が大きいのも歴代初であった。
  • コミックでの設定では、ガメラが細胞の一つまで一切痕跡を残さず「消えた」だけでなく、10年間も大規模な捜索作戦が続行されたのに細胞の一つすら発見されなかったとされる (政府の巨大生物対策審議会が予算の限界を迎えながらも存続してきたのは「ガメラの死亡が確認されていない」からであった)。
  • 「巨大生物審議委員会」が挙げた他に見られるガメラが通常の生物と違うとされる点は火球を吐き空を飛ぶ、圧倒的な巨体、栄養摂取の方法、自らの命を懸けて利他を行うなどである(現実ではザトウクジラなどで顕著に見られる)。
  • 田崎清隆が特技監督として参加した園子温製作の映画『ラブ&ピース』に登場する巨大な亀「ラブちゃん」はこのトトになんとなくだが似ている。というか、この作品の原案がモデルになった可能性もあるのだろうか。
  • トトの幼体時の撮影は本物の生きたケヅメリクガメを何匹も使用しているが、その内の数匹が撮影時のストレスから衰弱死してしまい、作品のイメージに大きく響いている。
  • また、本作のガメラのモチーフは''バンビ''であり、これがそのまんま制作陣でもコードネーム的な呼称で使われていたらしい。

2015年版

GAMERA(怪獣)

2015年開催のNewYorkComiconにて公開された短編映像『GAMERA』に登場した個体。

具体的な解説は該当記事を参照。

関連動画

(2017年2月に公開されてから2019年3月下旬の時点で2400万回以上再生されている動画)

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