概要
国内ではなく世界で戦うときしか勝てない、そんな不思議な奴のこと。
2021年7月現在、国内では48戦して最高グレードのレースたるG1では未勝利ながら海外遠征では2戦2勝、しかも1戦目で絶不調にもかかわらずG2とは名ばかりの下手なG1よりも魔窟ぶりを呈したレース(後にG1に昇格する)で世界最強馬を下し、2戦目で後に語り草となる伝説的末脚で日本国内調教馬初の国際G1勝利を果たし有終の美を飾ったとある競走馬のことを指す。
pixivでは、その馬をモチーフとしたとされる(非公式)、アニメ「ウマ娘プリティーダービー」の登場キャラクター、キンイロリョテイのイラストにのみ使用されている。
国内試合と国際試合のあるスポーツや芸事においては他に事例もありそうであるが…
なお、語源となったのは強敵にしか勝てない男と思われる。
当てはまりそうな事例
競走馬(国内)
アグネスワールド
ヒシアケボノの半弟。フランスとイギリスでそれぞれ短距離G1を制しているがいずれも直線コースのレースであり、国内ではコーナリングの下手さが災いしてG1では2着が最高であった。なお2歳時に現在G1格となっているレース(当時G2格)を制している。
エイシンヒカリ
同名の馬がおり、紹介する馬は2代目。イスパーン賞で10馬身差の圧勝をしており、2015年の香港カップも制している。しかし、国内では天皇賞・秋に2年出走し、共に着外。
リアルスティール
2016年のドバイターフを勝利しているが、国内ではシルバーコレクターであり、皐月賞、菊花賞、天皇賞・秋で2着。引退まで国内のG1は勝てなかった。なお、全妹のラヴズオンリーユーも海外で実績を残しているが、こちらはオークスを勝っており、「世界でしか勝てない奴」には当てはまらない。
ステイフーリッシュ
ステイゴールドの事実上のラストクロップの内の1頭。
2018年の京都新聞杯勝利以降3年以上にわたり上位に顔は出すが勝利できない善戦ホースだったが、2022年(7歳)にサウジに遠征するやレッドシーターフハンデキャップ(G3、G3だが1着賞金150万ドルとG1クラスの高額賞金が用意されている)で圧勝。次いでUAEでドバイゴールドカップ(G2)に出走するとゴドルフィン所有のマノーボ(ここまで5戦無敗馬)を差し返して優勝するなど、まるで父の旅路を受け継いだかのような活躍を見せており、注目を集めている。
競走馬(海外)
ペイザバトラー
逆・世界にしか勝てない奴。
アメリカ合衆国の元競走馬。第8回ジャパンカップ優勝馬。
フランスでデビューし、アメリカでG2を勝利するもG1レースでは負け続けていた。ペイザバトラー陣営はアメリカの競馬の祭典「ブリーダーズカップ」ではなく、日本のG1「ジャパンカップ」への出走を決断する。
クリス・マッキャロン騎手を背にペイザバトラーはタマモクロスに1/2馬身、オグリキャップには1馬身と1/4の差をつけてゴールを駆け抜け、日本の地でG1馬となったのだった。
競走馬以外
ヌマコダキガイ
国内では絶滅危惧種だが、「世界の侵略的外来種ワースト100」にランクインしている日本固有の貝。
小林誠司
読売ジャイアンツに所属する捕手。リーグ戦ではいまいち冴えないことが多いが、国際試合にはめっぽう強く、特に2017年の侍ジャパンでは最終的にチームトップの打率を叩き出すなど八面六臂の活躍を見せ、ファンからは「世界にしか通用しない男」などと揶揄された。