佐藤正治(テレビ19 - 21・114話)
蟹江栄司(テレビ88 - 111話)
中村秀利(テレビ『キン肉星王位争奪編』)
概要
キン肉マンこと、キン肉スグルの師匠。超人強度は95万パワーと比較的高め。
キン肉マンの素質を見込んで弟子に取り、自らの持つテクニックを伝えた。
それまでラッキーだけで勝ち進んできたキン肉マンが、本当の実力を身に付けるきっかけになった人物であり、数少ない頭の上がらない相手でもある。
卓越した技術を持つベテラン超人で、「48の殺人技」、「52の関節技」などのカメハメ殺法100手を使いこなし、ハワイ超人ヘビー級のタイトルの防衛を999回も成功させた。その強さとココナッツ王族という出自ということもあり、かつてはハワイでは神としても崇められていた。
しかし、果ての無い戦いに疲れ果ててしまい気力が衰え、1000回目の対戦相手ジェシー・メイビアに負けてしまう。それ以降、メイビアの弱点を探し出すために彼の付き人をするという屈辱の日々を送ることになった。そんな鬱屈とした余生を送っていた彼の前に現れたのが、未熟ながらも無限の可能性を秘めていたキン肉マンであった。
超人年齢70歳を越える高齢にもかかわらず、日々のトレーニングによって屈強な肉体を維持しているが、体力面での衰えからスタミナ切れになることもあった。ハワイの英雄と謳われており、テリーマンやロビンマスクなど若い超人たちにも名を知られていた。超人医師ドクター・ボンベは主治医かつ親友であり、40年来の付き合い。
作中の活躍
「超人オリンピック編」の後、「世界放浪編」にて初登場。
超人オリンピックでロビンマスクを下したキン肉マンは、世界巡業の旅に出なければならなくなり、その初めにやってきたのがハワイであり、緒戦の相手がカメハメであった。
結果はわずか7秒でカメハメの勝ち。
しかしこの時、キン肉マンの中に眠る大きな可能性に気づいたカメハメは、彼に弟子にならないかと持ちかけ、48の殺人技を伝授した。超人レスラーとしての地力を大きく成長させ、眠れる才能を開花させたキン肉マンはハワイチャンピオンのジェシー・メイビアを見事に撃破。
それからしばらくは出番がなかったのだが、「夢の超人タッグ編」で、正義超人の友情パワーが奪われたことを察知し、タッグパートナーが見つからず苦悩するキン肉マンの元に現れ、キン肉マングレートとしてタッグチーム「マッスル・ブラザーズ」を結成しトーナメントに参加。
四次元殺法コンビを破るも、はぐれ悪魔超人コンビの猛攻からテリーマンを救うために駆けつけ、その結果サンシャインの呪いのローラーに放り込まれてしまい、テリーマンを二代目グレートとして、力尽き息絶える。
しかしその魂までは滅びはせず、テリーマンやキン肉マンを度々導いた。
「キン肉星王位争奪編」では、キン肉マンを倒すためにオメガマンが変身した姿で登場。
キン肉マンを52の関節技で苦しめるが、それは生前に叶わなかった52の関節技を伝授するためのものであり、結果としてキン肉マンをさらにパワーアップさせることになった。
『キン肉マンII世』では、「究極の超人タッグ編」で霊として登場。
ザ・マシンガンズとの対戦を控えたキン肉万太郎に52の関節技を伝授する。
評価
ファンブックにおけるQ&Aで、「作中最強の超人は誰か?」という質問に、「若い頃のプリンス・カメハメ」という回答があり、作者公認で最強とされるキャラクターである。
キン肉マンも作中で「一番強いと思った超人は誰か」と問われた際にカメハメの名を挙げている。
悪魔将軍やネプチューン・キングといった名だたる強豪と戦ってなおカメハメの方が強いと感じたぐらいなのだから、体力の充実していた頃の強さたるや想像を絶するものであったのだろう。
また、彼が動く理由は、一貫して「後世のため」であり、そのために自分が捨て石になることも辞さない。
何かとキャラがブレがちな『キン肉マン』の中にあって、彼のような揺るぎない行動原理を持つ人物は非常に珍しく、それもまた評価を高める理由となっている。
時に人生に迷い、時に道を踏み外す若者達を優しく見守り、愛弟子を教え導く老成した大人、それがプリンス・カメハメなのである。
キン肉マンはプリンス・カメハメを人生の師として大変尊敬しており、キン肉星の大王となってから自らに課した「相手を殺すためでは無く、解り合うために戦う」というモットーはカメハメから学んだ格闘哲学が元になっている。
後にカメハメの出身星であるココナッツ星の祖である超神マグニフィセントとの戦いにおいて、キン肉マンは改めてカメハメから教わった”わかりあうための闘い”の意義を噛みしめることとなる。
関連項目
ミキサー大帝…彼も公式戦でキン肉マンに勝利した超人である
マグニフィセント(キン肉マン) カメハメ100殺法のルーツと言うべき存在