欲望の迷い子リリス
よくぼうのまよいごりりす
概要
『ヴァンパイア』シリーズのプレイヤーキャラクター。
欲望に迷い過ぎのサキュバス（？）に見えるが、公式設定において種族は「？」扱いである（『ヴァンパイアリザレクション』解説ページ）。
モリガン・アーンスランドが生まれつき持っていた膨大な魔力の一部が引き離され、封印空間で長きにわたり封じられているうちに人格が芽生えた存在。冥王ジェダ・ドーマから仮初の肉体を得て、再び一つに戻ろうとするためにモリガンを求める。それは帰巣本能に近い、と公式に明言されている。
プレイヤーキャラとしては『セイヴァー』『セイヴァー2』以外には登場していないが、他の作品では主にモリガンのストーリーで絡んだり、『リリス風モリガン』としての登場がある。
名前
名前の由来はユダヤ伝説に登場する夢魔リリス。モリガンの名前はケルト神話の魔女神に由来するが一般名詞でもあり、『ウルガータ（ラテン語訳聖書）』の9世紀の注釈ではリリスが「女の形をした怪物、すなわちモリガン」と呼ばれている。
モリガンの分身である彼女にふさわしい名といえる。
本ページ名にある「欲望の迷い子」はリリスのキャッチコピー。pixivでは他作品のリリスと区別するために使われている。
データ
| モリガン | フェリシア | リリス | バレッタ | |
|---|---|---|---|---|
| 身長 | 172cm | 168cm | 168cm | 142cm |
| 体重 | 58kg | 58kg | 54kg | 37kg |
| スリーサイズ | B86 W56 H83 | B88 W61 H87 | B74 W56 H83 | B70 W58 H75 |
様々な点でモリガンとの接点を仄めすため、様々な相対性がキャラクターデザインにも試みられている。具体的には、『モリガン＝セクシーで妖艶な女性』対して『リリス＝プリティーで無邪気な少女』である。
モリガンを模倣しながらも不完全であることの象徴であり、言動も全体的にあどけなく小悪魔的な雰囲気を漂わせている。勝ち台詞は軒並みエロい。対戦相手の瞳を気に入って欲しがったり、流血を見てキラキラしてて綺麗と言うなど子供らしくも残酷な一面もある。
初期設定ではモリガンとほとんど変わらない容姿でありながら、実は男性（少年）、両性具有という構想があった。企画の村田治生氏曰く「早すぎた『男の娘』設定」だったとの事（カプコン伝説「第六回 妖魔のタイマン勝負格ゲー（後編）」）。最終的に「性別不明」設定となったが、1997年8月刊行の『ゲーメストムック Vol. 88 ヴァンパイア セイヴァーファンブック』でのスタッフインタビューでは「女性」と回答された。
が、同年7月刊行の書籍『ALL ABOUT ヴァンパイアセイヴァー』において「男か女かは分からない曖昧な設定」「肉体的には女性と考えて問題ない」「ジェダの力が有効な条件下なら、彼女自身がそうありたいと願えば男性にもなれる」「モリガンとの一体化を強く願うならば、男性の姿をとることもあるだろう」という内容が掲載されており、両性具有案のなごりのような設定はそのまま存在している。
モリガンの魔力が体をなした存在であるため、曖昧なままの方が彼女らしいという事だろう。
その後公式サイトに「性別不明」と記された、という情報があるが詳細は不明。少なくとも上述の『リザレクション』では無いため『ヴァンパイア ダークストーカーズコレクション』（アーカイブ）かもしれないが、こちらの公式サイトの場合は閲覧に必要なAdobeFlashがサポート終了しているため再確認が不可能な状態となっている。
モリガンと対照的にするため、極度の貧乳(Aカップ未満)、短髪となっているが、バスト以外の3サイズはモリガンと同じなので上半身のスレンダーさの割に下半身が肉感的に見える。服装の基本色が黒・紫から赤・濃い水色に変わり、服装の胸部に空けられた穴部がハート形からダイヤ形となった。
技名も対となる『明暗』・『光影』を冠した名が付けられている。
ex)『モリガン：ダークネスイリュージョン』⇔『リリス：ルミナスイリュージョン』
意外と知られていないが、女性キャラクターとしては背が高い。上記の通り身長は168㎝で幼い性格と顔つきに反してやや長身。具体的にはフェリシアと同身長であり、ウエストに関してはバレッタより細い。
戦術
俗に言う『弱キャラ』にあたるリリスだが、そのポテンシャルは高い。
至近距離での爆発力たるや、2コンボ決着すらある。密着時に投げを大Pで入力した場合は自動二択にもなり打撃と投げという シンプルな二択が非常に強い。
モリガンとの相違点は、ダッシュが地上水平移動・通常攻撃の対空力の低さ・地上中段属性がないetc。中段属性攻撃がない、コマンド投げがない、この二点がリリスプレイヤーがぶつかる壁だろう。
ゲージ配分・プレイスタイルはプレイヤー次第だが、結局は「いかにルミナスを決めるか」で雌雄を決する。
ソウルフラッシュ シャイニングブレイド メリーターン ミスティックアロー トゥピアス
EX必殺技
ルミナスイリュージョン スプレンダーラブ グルーミーパペットショウ ダークフォース マインドレスドール (ミミックドール、ミラードール)
他作品での描写
漫画版
ヴァンパイア セイヴァー 〜魂の迷い子〜（東まゆみ）
リリスが主人公。首輪をしている。性格や言動に原作の『セイヴァー』で見られた小悪魔感や残虐性は皆無。心優しく純粋で少しドジっ子な少女になり、（彼女に限ったことではないが）原作とはかなり異なるキャラクターとなっている。
こちらの設定では原作と真逆でモリガン側がリリスを取り込もうと執着している。人間の少年・ショーンとの出会いによる影響でモリガンとの融合を拒み、独立したリリス個人として生きることを決意する。
クロスオーバー作品
namco×CAPCOM
こちらは、原作と上記の漫画版の設定が入り混じったキャラとして登場。原作のあどけなさと、人間とズレている感性を持っているが、“暴言や悪意のぶつけ合い・いがみ合いは嫌うが、純粋な戦い（彼女自身は「遊び」と認識）は好き”というスタンスらしく、自分なりの物差しと明確な意思をある程度は持っている模様である。また、種族の差異に関係なく無邪気に接するため、突っ込み役としてはアテにならないが、闘いで荒みがちな面々の癒し役として貢献することもある。
ただ、仮初めの体ゆえか体調が不安定であり、登場後しばらくはモリガンとともに行動していた主人公達としばしば敵対する。
数度の闘いの後、モリガンと融合をすることを選ぼうとするが、そこに思わぬオーパーツの横槍が入り…(この先はネタバレの為、ナムカプ本編参照)
