演:三輪ひとみ
概要
本名「覚羅(かぐら)」
疾風流と迅雷流を束ねる宇宙統一忍者流の頭領で、シュリケンジャーが仕えている主人。
本格登場は巻之四十四からだが、以前よりハムスター館長こと日向無限斎と携帯電話で連絡し合っていた人物である。
しかし、その存在はシュリケンジャーや無限斎といったごく限られた一部の者にしか知らされておらず、特に真の姿に関しては無限斎ですら把握していなかった(その為シュリケンジャーを御前様と勘違いする一幕もあった)。
ずっと身を潜めていたが、サンダールの登場によって激化する戦いを見かねると、ハリケンジャーやゴウライジャーの前に現れた。
その真の姿は巫女のような装いの若い女性。
巻之四十五まではシュリケンジャーと共にとある寺で暮らしていたが、マドーギにそこを突き止められて以降は、ハリケンジャーと同じ疾風の里に移り住む。
人物像
一人称は「私」で、古風且つ厳格な口調で話す。
元々はとある城の城主の娘であった。
自分の身の上の都合上悲しむことを許されず、その為に情が移ってしまわぬように人との交流を最低限にとどめてきた。
その為、当初は(自分の使命を果たすのに精一杯だったとはいえ)人との繋がりや絆を軽視して蔑ろにしているとも取られる面も見受けられ、ハリケンジャー達と出会う前は腐食忍者フショクルーガを倒すために彼らを犠牲にしようとする等冷徹な一面を見せたこともあった。
しかし、根は決して悪人では無く、七海が手塩にかけて作ったおせち料理を自分に食べて欲しがっていることを知ると素直にそれを口にしたこともある。
このように、本格的にハリケンジャー達と交流するようになって以降は彼らを仲間として大切に思うようになっていくが、同時に彼らとの別れを恐れるようにもなっていき、死ぬまで自分を守り抜くと宣言する彼らを突き放したこともあった。
能力
実は、体内に地球に忍術が生まれる根源となった「闇石」こと嘆きの弓のメダルを封印している。
その為、メダルの力で不老の身となっており、若々しい姿に反して実年齢は500歳以上。
しかも食事を必要としない(あくまで「食べない」のであって「食べられない」のではないため、本人がそのつもりなら問題なく食事をすることもできる)。
また、メダルの効果でサンダールの攻撃すらも弾くバリアーを張ることや手から光弾や電撃を放つことも可能。
このようにメダルの恩恵を数多く受けている一方、父親の形見である小刀を武器としており、呪扇獣マドーギを仕留める等彼女自身の剣術の腕も確か。
このように普通の人間を遥かに超える力を持つが、唯一の弱点として悲しみの感情を抱くと封印が解けてしまい、メダルの力を使えなくなる。
そうなってしまうと普通の人間に戻ってしまう上に、メダルを奪われたら最後、一気に老いに襲われてしまう。
最期
巻之四十七にて弱点をサンダールに悟られてしまい、彼の命を受けたマドーギの一計に巻き込まれてしまう。
彼女の首輪によって正気のまま操られるハリケンジャー達に散々追い回され、攻撃すれば彼らを傷つけてしまう上に、変身を解除されてなおも苦悶の表情を浮かべて苦しみながら自分に襲い掛かる姿に悲しみを募らせていき、メダルの力を使えなくなってしまう。
そんな中でもマドーギが洗脳の要であることを知ると、一太刀で彼女を倒し、ハリケンジャー達を救った。
しかし、極限まで高められた悲しみは最早収まらず、最期は戦いが終わって油断していたところをサンダールによって嘆きの弓のメダルを抜き取られてしまう。
そして、メダルを失い500年分の老いに襲われると、地球の命運をハリケンジャー達に託して消滅した。
その後、『ハリケンジャー10 years after』にて宇宙統一忍者流施設連続爆破事件を起こした鷹介を尋問する査問官というそっくりさんが登場したが、御前様に所縁ある人物という事以外は詳しい関係性は不明。小説版の描写によれば、5万年前に起こった宇宙戦争の関係者らしく、宇宙戦争を止められなかった事を悔やんでいた。
余談
演者の三輪ひとみ氏は後に仮面ライダーカブトに間宮麗奈/ウカワーム役で出演することになる。