概要
アニメ版における太郎のライバル・ゴージャスあいこが三度目の正直で太郎をコレクションに入れようとするが……。
話の流れ
あいこ邸・コレクション室。棚に並べられたコレクションを眺めて、あいこは呟く。
「あなた達はいつでも私の心を慰めてくれましたわ…。でも今は空しいだけ…。だってまだ手に入れていない、究極の最強アイテムの存在を知ってしまったんですもの!!」
すると床下から黄金の太郎像がせり上がって登場、あいこ曰く本物の太郎がここに加わったことを以てコレクション完成とするつもりらしい。そこへフランス在住の親から電話が入り、あと一週間でパリへの転校が決まったとのこと。話を聞いたあいこは一週間以内に太郎を手中に収める決意をするのであった。
その頃戸成町小学校では、5-3が体育の授業で腕立て伏せをしていた。タカシが音を上げる横で、太郎は体育着ではなく私服で易々と腕立てをする。
「力がないとちかられるんだぞ」という先生の親父ギャグに生徒たちはズッコケ、太郎は大笑いして頭を飛ばし、角がタカシの尻にカンチョーされる。その様子を校長像の裏からメイドが監視しており、戸成小のとある教室のあいこの席に送信されていた。高笑いするあいこに、担任の先生とクラスメイト達は困惑するばかりであった。
下校時、タカシが太郎、ジェームズと好きな焼肉の部位について話しながら歩いていると、突然ゴージャスパワーデラックスに囲まれ、神輿に乗ったあいこまで現れ、特大のダイヤが付いた指輪を見せびらかす。
タカシ「また太郎にからかわれに来たのかよ!?」
あいこ「今日はいつものようには行きませんわよ!私のダイヤの指輪は特大や~!」
只今の親父ギャグに太郎は頭を飛ばして爆笑、太郎の体とタカシの頭上にはゴージャスパワーデラックスによってスパイダーネットが張られる。あいこの狙いは頭と体を別々に捕獲すべく、親父ギャグを言って両者を切り離すことだったのだ。ところが、太郎の頭はゴージャス家の衛星カメラでも落下地点を特定できず、ようやく発見された時には頭自体が人工衛星と化していた。
ゴージャスパワーデラックスは頭を後回しにその場に残った体を捕まえようとするが、その時太郎の体が上空の光るものを指さす。勢いを増してこちらに接近し衝突したそれは太郎の頭であり、頭を元の位置に取り付けた太郎とジェームズは無傷だったが周囲の街は倒壊してしまった。あいこ&ゴージャスパワーデラックスも目を回し気絶する中、物陰では何者かが見ていた…。
ともあれゴージャスパワーデラックスは世界中に「太郎ハンター大募集!!」を宣伝し、新聞記事でそれを見たタカシは呆れていたが、あいこ邸には世界中から我こそはと思う者達が集まっていた。
しかし落選者が続出、そんな中最後の候補者として「宇宙最強の男」が入室。果たしてその「宇宙最強の男」とは太郎に挑戦し続けては負けてばかりのあのメチャワル星人であり、あいこもメイド達も白けて撤収してしまう。怒ったメチャワルは目からビームを出すが、とっさに前に出たメイドが鏡を出してはね返す。はね返されたビームをもろに食らったメチャワルは立ち上がり、あいこも見直して彼を太郎ハンターに任命しようとするが背後から男が待ったをかける。
テンガロンハットにポンチョを羽織ったその男はさすらいの用心棒ビャンゴ(CV:土田大)と名乗り、急に高笑いする。と言うのも彼の足元に描いてあった巨大4コマ漫画を見て笑っていたのであり、メチャワルは「お前に用はないメチャ」と追い出そうとするが、ビャンゴはマシンガンを取り出し、消しゴムを乱射して先の4コマ漫画を消す。ともあれメチャワルとビャンゴが太郎ハンターに任命され、メチャワルはこの結果に不服なようでムシャクシャしながら屋敷を出て行った。そうして2人が歩いているうち、ビャンゴは道端の花を激写、「小さなお花」という写真集として売り出す。
埒が明かないメチャワルは公園にラーメン、その上に檻を設置し、太郎を誘き寄せようとする。だが目を離した隙に罠ラーメンをビャンゴが食べてしまい、メチャワルは怒って再度罠ラーメンを設置。すると太郎が通りかかり、罠ラーメンが目に入ったところで携帯電話をかけ出前を注文。瞬時に地面を開けて現れたUFOラーメンのおじさんから注文の品を受け取り、それを涙してすする。一杯完食すると、今度は罠ラーメンを檻に入って食べる。メチャワルは訳が分からないと混乱する中、取り合えず紐を引き太郎を檻に閉じ込め捕獲。ところが、檻の中の太郎は完食するや背中のファスナーを下ろしジェームズになり、メチャワルの背後ではビャンゴが背中のファスナーを下ろし太郎としての正体を現す。その太郎も背中のファスナーを下ろし再びジェームズになり、檻の中のジェームズは再び太郎に。太郎の捕獲に成功したと喜ぶメチャワルの横で太郎は太郎隊に変身…するも檻の中だったため窮屈に。すかさず太郎隊は合体しジャイアント太郎になり檻を破壊。だがメチャワルも自前のロボを用意しており、リモコン操作でメッチャX2号を召喚。
一方、太郎を探して街を歩くタカシは道路に開いた落とし穴からその下の檻に落ち、ゴージャスパワーデラックスに連行される。この間メッチャX2号はジャイアント太郎のカンチョー攻撃を防ぐ…が反対の手がメチャワル自身の尻に伸び、それと同時にメッチャX2号は爆発。
メチャワルの敗北を見届けるあいこの部屋では、タカシが鳥籠に吊るされデータを取らされていた。そしてそのデータを搭載して作られたタカシロボが起動、それは外見はおろか成績や嗜好までタカシそっくりであり、早速街に出てユタカ、ユウジ、マサミ、リエ、きょう子と会う。彼らはタカシロボを本物のタカシと思っていつものように接し、太郎の安否を尋ねて来る。そこへ美少女が通りかかり、タカシロボは鼻の下を伸ばして見惚れたためきょう子から巨大ハンマーを食らい民家の塀にめり込む。
続いてタカシロボは川に飛び込んでわざと溺れ、太郎に助けてもらおうとする。案の定通りかかった太郎が腕を伸ばし、タカシロボを陸に上げたと同時に上空から降って来た網がタカシロボを捕獲、そのままヘリコプターに連行されてしまう。太郎は全速力でヘリコプターを追い、ようやく倉庫で「タカシ」を発見。
するとタカシロボは高笑いし、リモコン操作で冷気を出して太郎を凍らせようとする。この様子をモニタリングするあいこも「瞬間冷凍スプレーで氷漬けですわ」と余裕を見せるが凍ったのはタカシロボの方であり、太郎の姿は倉庫内には見当たらなかった。ゴージャスパワーデラックスが倉庫に入ると、目の前には部屋いっぱいの大きさで凍り豆腐のようになっている太郎が。これには流石のあいこも卒倒するが、そのうちに太郎は脱走、既にこの屋敷に向かっているとの連絡を受けゴージャスパワーデラックスに入口で待ち伏せするように命じる。…その時、あいこの足元に何故かあったマンホールが開き太郎が現れる。タカシが太郎にあいこから鳥籠の鍵を取るように指示すると、太郎は腕を伸ばしてあいこのリボンの位置を直し、同じように腕を伸ばしてタカシがつかまっている鳥籠の格子を曲げ「タカシルーム」という看板にする。その隙にあいこはリモコン操作で太郎の足元に電磁ネットを作動、「私のためにオリジナルアイテムのカプセルをお生みなさい」と脅す。さしもの太郎も最早万事休すかと言うところで背中のハンドルを回したろうリモコンを出すと、自身を閉じ込めていた電磁ネットを解除。あいこはどんでん壁からヘリポートに退却を試みるが、壁の向こうはいつの間にかジェームズの部屋になっていた。
タカシは「いくらなんでもやりすぎだぜ」とあいこを責めると、彼女は謝罪する。
あいこ「実はパリの学校へ転校することになって…、私のお父様は、世界中を飛び回る実業家。私も小さい頃から転校ばかりだったわ。なかなかお友達も出来なくて、寂しかったの!太郎くんやみんなと友達になりたくて、ついこんなことをしてしまったの!!どうか許して!!!」
事情を知ったタカシは「俺達で良かったら友達になろう」とあいこと握手を交わし、今度の日曜日に戸成港まで見送りに行くことを約束した。
そして今日はあいこが日本を発つ日。タカシ達は約束通り、戸成港まで見送りに訪れた。いつもと違ってしおらしい態度のあいこにマサミやリエは違和感を感じるが、そのあいこは「本当に申し訳ないですわ…だって、田中太郎を連れて行ってしまうんですもの!!」と急に高飛車な態度に戻り、同時に船から伸びるクレーンが太郎を掴み、船上のプールに開いた空間に落とされると巨大ガシャポンマシンに閉じ込められてしまう。
あいこ「これでパリに着くまで退屈しないで良さそうですわね~!」
そしてあいこの船は出発、タカシは怒り心頭に「コラ待て!」と叫び歯ぎしりする。その横でジェームズは背中のファスナーを下ろし、太郎としての正体を現すと白いハンカチを振りあいこの船を見送る。
一方、船上でガシャポン遊びに興じるあいこの背中にもファスナーがあり、メイドが開けるとジェームズが現れ、ジェームズは背中のジェットエンジンでいずこへともなく飛び去って行った。そして本物のあいこはと言うと、立場逆転して巨大ガシャポンマシンに閉じ込められていた…。
あいこ「これで最後なんてあんまりですわ~!(泣)」