概要
型式番号NRX-044(R)。
宇宙世紀0085年にアッシマーの試作機のうち可変機構のテストのために建造された機体を、ティターンズが半ば強引に徴用して戦闘用に改修した機体。
「TR計画」においては主にドラムフレームや可変機構の検証に用いられ、その技術はTR-6やフルドドⅡに活かされている。
なお、ティターンズが目を付けたのは本機の可変機構であり、アッシマーは既に開発が終了し連邦軍での採用が決定されていた為、本機がアッシマーの直接のプロトタイプという訳ではない。
バリエーション
宇宙仕様
ティターンズテストチームが改修した直後の仕様。
宇宙空間での使用を前提にしているために脚部は廃されており、その代わりにプロペラントタンクを装備する。
また、可変機構としてドラムフレーム構造が採用されているが、本機の物は技術的に未成熟な試作段階の物を転用している為、フレームが外部に露出した構造となっており、実戦に於けるウィークポイントとなっている。宇宙で運用を行ったのも、無重力下でドラムフレームへの負担が少ないという理由が大きい。
制式型のアッシマーと比較した場合、モビルアーマー形態も完全な円形を成しているとは言えず、スタビライザーやプロペラントタンクが後方に突き出た独特なシルエットを形成している。
主兵装としてロング・ビーム・ライフルを装備。また、オプションとして頭部に折りたたみ式のレドームを装備可能。
パイロットはウェス・マーフィー。
重力下仕様
宇宙での各種テストを終え、重力下テストを行う為に改修が施された仕様。
制式採用されたアッシマーのデータ及び各種部品を流用しており、脚部を中心に改修が行われた結果、全体的なシルエットは量産機に近いものとなっている。
キハールが地上テストを開始した時点で連邦軍内では通常型のアッシマーが制式採用されていたが、ティターンズにおける用兵思想の違いやTR計画の技術検証の必要性から別個にテストが行われた。
通常のアッシマーとの相違点として、脚部エンジンユニットの換装、腰部ブースターユニットの追加装備、ビーム・アックス兼大型ビームライフルの装備、各部装甲への整流板の増設、胸部装甲へのスプレッドビームガン増設が挙げられる。
また、ビーム・アックス兼大型ビームライフルは正式採用され、量産型のアッシマーにも装備されたと言われている。
パイロットはエリアルド・ハンター。
関連項目
- TRシリーズ
- ガンダムTR-1[ヘイズル]…万能化換装システム試験機
- バイザックTR-2[ビグウィグ]…インレの大火力主砲試験機
- プロトタイプアッシマーTR-3[キハール]…ドラムフレーム式可変機構試験機
- ロゼットTR-4[ダンディライアン]…インレの大気圏突入試験機
- ギャプランTR-5[ファイバー]…インレの護衛機搭載ならびに超音速侵攻試験機
- ガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]…TR-1の万能化換装システムを基礎にムーバブルフレームとドラムフレーム式可変機構を盛り込み発展させたTR-6直接の原型機
- ガンダムTR-6[ウーンドウォート]…ガンダムTR-Sに機種統合計画を盛り込んだ完成系にしてインレのコアユニット
- インレ…大気圏突入機能を持ち護衛機と大火力主砲を伴う超音速侵攻を目論んだ戦略兵器