概要
ハイザック先行量産型をベースにティターンズが開発したTR計画第2段階の実験機。型式番号YRMS-106+BL-85X。
名称はイギリスの児童文学『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』に登場する主人公ヘイズルの故郷サンドルフォードの元アウスラ(幹部)にして一行の新天地探しの旅に加わったうさぎ「ビグウィグ」に由来。エンブレムはトゲの生えたヘルメットを被り火砲を構えたよもぎ色のうさぎの横映し。
MSが携帯可能な長射程のロングレンジビームキャノンとそれを輸送する推進器やオペレーションシステムを内包したテスト機としてT3部隊で開発された機体。
高出力のロングレンジビームキャノンを運用するため、コアMSはグリップ以外にも胸部右ブロックを専用のムーバブルフレームに交換し接続する形で保持し、背部に増加ジェネレーターとしてハイザックの胴体部を追加している。そのため名前は「ハイザック」ではなく「バイザック」となっている。
ロングレンジビームキャノンは非使用時は真横に構える形で折り畳める他、取り外して他機種に取り付けることも可能で、ガンダムTR-1[ハイゼンスレイ・ラーⅡ]のクルーザー形態では肩部フルドドⅡショルダーユニットのドラムフレーム側面に接続されている。
脚部を固定し後ろに伸びる形で付いている4本の推進ユニットは、上部がプロペラントタンク、下部がランディングギア兼用のクローアームという構成になっており、その基部の間にメイン推進ノズルが設けられている。
この装備もユニット化されており、ロゼットTR-4[ダンディライアン]MA形態の下部に取り付けることができるが、クローアームはダンディライアンが元々有している物よりも格闘戦能力に劣る模様。
MS一機分のジェネレーターをビームの発射に利用するなどの試験データはハイザック用の大型ビーム砲「メガ・ランチャー」に生かされた他、後継機として[ファイバーⅡ]ユニットにハイパー・ロングレンジ・ビーム・キャノン「ビグウィグキャノンⅡ」が搭載されている。
バリエーション機
TR-2 高出力仕様
コアMSをハイザック先行量産型からロゼットに置換した仕様。ロゼットはハイザックと共通規格かつより高出力なジェネレーターを搭載しているため同様の改修を受け入れることが可能だった。
そのジェネレーター出力を活かすためバレルはサイサリスのビームバズーカの砲身を転用した高出力型の物になっているほか、脚部ブースターユニット下部のクローアームは4基の球状増加タンクユニットに交換されている。
ガンプラ
1/400の単色整形・非可動のものが『電撃ホビーマガジン』の付録として発売されたに留まる。バックパックや右肩シールドこそ付かないもののコアMSのハイザック先行量産型は別造形になっており取り外し可能。
後にプレミアムバンダイ限定で「A.O.Z復刻セット」と称して同スケールのキハール宇宙用、1/200のヘイズル改とヘイズル2号機と共に再販されている。
関連タグ
- TRシリーズ
- ガンダムTR-1[ヘイズル]…万能化換装システム試験機
- バイザックTR-2[ビグウィグ]…インレの大火力主砲試験機
- プロトタイプアッシマーTR-3[キハール]…ドラムフレーム式可変機構試験機
- ロゼットTR-4[ダンディライアン]…インレの大気圏突入試験機
- ギャプランTR-5[ファイバー]…インレの護衛機搭載ならびに超音速侵攻試験機
- ガンダムTR-S[ヘイズル・フレア]…TR-1の万能化換装システムを基礎にムーバブルフレームとドラムフレーム式可変機構を盛り込み発展させた直接の原型機
- ガンダムTR-6[ウーンドウォート]…ガンダムTR-Sに機種統合計画を盛り込んだ完成系にしてインレのコアユニット
- インレ…大気圏突入機能を持ち護衛機と大火力主砲を伴う超音速侵攻を目論んだ戦略兵器