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国崩の編集履歴

2023-05-21 18:37:30 バージョン

国崩

くにくずし

原神に登場する「ある人物」

※最新ストーリーまでのネタバレ注意






お主も人間だと思うでござるよ

—— 記憶の中の丹羽の言葉


今この身で振り返れば、「国崩」などという存在はあまりにも小さく、醜い。

—— 七葉寂照秘密主



概要

国崩とは、原神のキャラクター「スカラマシュ」の個人名(自称)。

雷電影が付けた名前でも、道中に使っていた名前でもなく、彼の放浪が一度終わった後に自ら名乗った名前である。

本項では彼が「スカラマシュ」となるまでの、本編で語られなかった詳細について解説する。


「国崩」を名乗るまでの歴史

母の裏切り

500年ほど前、"不変の永遠"を目指す雷電影(雷神バアルゼブル)により、「神の心」の器として一体の人形が造られた。

しかし彼は夢の中で涙を流した事で、影により器物としても人間としても脆いと判断される。

無数の試作品を放棄してきたが、涙を流す姿を見て情が生まれたのか、影は彼を殺せずに、神無塚にある「借景の館」に封印する事を選んだ。

この事を人形は後に創造者であり母である影が「力に左右され役立たずの僕を捨てた」と憎み、彼の人生における最初の"裏切り"とした。


影は彼を封印する際、憐憫により彼の身分を表す物証の羽を置く。

しかしこれは後に彼を苦しめるものとなる…


家族の裏切り

その後、「未知なるエラー」により意識の封印がとけ、辺りを彷徨うこととなる。

そして偶然借景ノ館に立ち入った「桂木」に拾われ、現地の人と交流しばらくたたら砂で喜び一時を過ごす。

物証により彼の身分を知った桂木は、それについて説明すると共に、それを誤魔化すため名椎の浜で見つけたと語った。


人としての常識がなかった彼はここで人間としての振る舞いをひとつひとつ習っていった。

桂木、御輿長正、丹羽、宮崎… たたら砂の人々は彼を仲間として接し、彼は人々に「傾奇者」と呼ばれ、その後しばらくは平和に過ごしていた。

当時のたたら砂の目付「御輿長正」が大たたら長正という刀を完成させた際には皆でそれを祝っており、のちに国崩と呼ばれるかぶき者も皆と共に剣舞を踊った。


ある日フォンテーヌの「エッシャー」が来ると、「御影炉心」を設置した。

それは確かに効率的だが、一方で有毒ガスなどで死傷者が増えていった。

職人だけでは手がつけられなくなり、助けを求め鳴神島に人を送るも誰1人として帰ってこなかった。

そして最後の希望として、特別な身分をもつ傾奇者が天守閣へと向かった。

しかしその時すでに「雷電将軍」の名は創造者を指すものではなく、彼女ではない人形を指す言葉となっており、何度もその謁見を拒否された。彼は代わりに金の羽を取り出して、八重神子との会話に成功する。


一方その間たたら砂では、真相を見抜いた丹羽がエッシャーを問いただす。エッシャーは自身がファトゥスの「博士」であり、稲妻を混乱に陥れ、人形の傾奇者に対する実験を行うつもりだと語った。

エッシャーこと博士は丹羽を殺害し、その心臓を抉って保護装置に入れた。

丹羽の死は博士の偽造によって失踪とされ、残された心臓は丹羽が部下を殺してその心臓を入れたことに偽造された。


たたら砂に戻った彼は、エッシャーに「丹羽が職務怠慢を自認し、罪を恐れて家族を連れて逃亡したそうだ」と偽りの説明を受け、丹羽からの贈りものと称された装置を受け取った。

彼は装置を持って溶炉内部に向かい、そしてその汚れを治した後、装置に何が入っているか尋ねた。

職人がその装置を開け…それが丹羽から彼に対する贈り物… 彼が長く求めた「心臓」であると語った。

丹羽の真相を知らない彼は、一連の事から丹羽が自分やたたら砂を裏切り、たたら砂の人々も自分を犠牲にしようとしたと思い、その心臓が入った装置を叩きつけてたたら砂を後にした。


彼は後に「恐怖に縛られ、僕を忌まわしいものと見なした」と言い、自身が受けた2度目の裏切りだとした。


失踪した(事になっている)丹羽の責任を負うため、第二責任者である長正が死んで責任を負う事になった。

しかし彼に御輿家の汚名を濯ぐ使命があると知っており、彼に恩がある桂木は、自らが罰を代わりに受けると言った。

長正は桂木を愛刀の大たたら長正で斬った。桂木を斬った大たたら長正は、怒りに任せて溶炉で溶かされてしまった。

桂木の死はたたら砂の他の労働者も意義を唱えており、その1人である望は溶けた大たたら長正を回収して火傷で死んだ。また金次郎は、溶けた大たたら長正と望が描いた絵を武器庫に隠した。

(実際に武器庫は存在し、たたら砂各地にある鍵を回収する事で武器庫を開けると、中の宝箱から桂木斬長正の図譜を獲得できる。またこの武器庫には3体の遺跡機兵がいる)


「お主は人形などではない、人間なのだ。違いと言えば、心が一つ少ないだけではないか。」

——丹羽の言葉


「…彼と共に『大たたら長正』を作った喜びを忘れたくない。あの夜に、無名のかぶき者と桂木と剣舞を振舞った喜びを…

ーー古い手帳


同類の裏切り

スカラマシュ

たたら砂を出た後、彼は親が死んだ名も無き子供と暮らした。子供の親はたたら砂の労働者であり、その病気で親を亡くし子供自身も病気だったのだ。

名も家族もない彼らは「家族のように一緒に暮らす」という約束を交わし、一緒に名椎の浜付近のある家で暮らした。

子供は彼を模した小さな人形を作った。この人形はこの時点での彼の命の星座となっている。

そして彼は子供に借景ノ館に案内し、自身の身の上を説明した。そして彼が子供に対し「心が欲しい」と話すと、子どもは童話の「おもちゃの兵隊さん」を話した。

心がないおもちゃは感情を持ち、炎で焼かれるもその灰燼から心が生まれる…


しかし、子供も病気ですぐに死んでしまった。彼が食糧や捨てられた家具を探し帰宅すると、もうその子供は死んでいた。

「家族のように一緒に暮らす」という約束を破り、3度も裏切られた彼は、涙を流しながら自身が生まれてきた意味を否定した。

子供の遺体を火葬するため家に火をつけ、その遺体と小さな人形を燃やした。


同類の死を以て、三度の裏切りに遭った彼は藁で編んだ笠を被り、誰にも心を開く事なく、稲妻を離れ100年以上も放浪した。


ファデュイへの加入

ここまでの流浪で、彼はこんな経験を会心する。

僕はすべての人間を越える「人間」

神でさえも僕の運命に干渉できない。

人も神も運命も僕を裁く権利はない。どのように残りの寿命を過ごすかは、僕の自由だ。


彼に目をつけた「道化」は、長きにわたる交渉で彼をファデュイに誘い入れた。

そしてスネージナヤ本土で「博士」の被験体となることを受け入れ、代わりに自身の制約を解かれた。

彼は長い年月をかけてアビスを探索し、故障しては博士に修理と改造されていき、そして成果を上げて女皇から「第六位の座」を授かった。



雷電五箇伝

彼は復讐のため、「雷電五箇伝」を滅ぼしていく。この復讐はファデュイとしてであり、他の任務の支援でありながら私情を含むものである。

経津、百目、千手を滅ぼし、次の「一心」である楓原家を追い詰めた時、その当主の顔を見て攻撃を止める。その当主は丹羽の子孫である「楓原義慶」、旧姓「丹羽義慶」であった。

彼は義慶にその事を尋ね事実を知ると、深く考え込んだのち、この言葉を残した。


彼女に告げよ、我が名は「国崩」である。


「国崩」の消滅

詳細は放浪者の記事に記すが、世界樹から彼の過去が削除されたことにより国崩も消滅した。

彼の目的は丹羽らを救うことだったが、彼らの死は覆らず、代わりにその後の出来事が変化した。


丹羽は楓原家の娘と婚姻関係にあり、共に炉心へと飛び込んだ。炉心こそ止まったものの彼らは死亡し、彼らの息子は孤児となった。

その息子は両親が死んだ事で、たたら砂に無心だった雷電将軍を恨み、彼らを救えなかった刀工を恨んだ。その恨みや苦しみは代々受け継がれ、300年後の末裔が一族の現状の不満から復讐を行なった。

一目家出身だったその者は、自身の親族を含む多くの五箇伝の末裔を殺したが、楓原家当主を襲った際にその場で斬り殺されて死んだ。しかし3家系はすでに消滅し、楓原家も甚大な被害から衰退した。


国崩が歴史から消えた事で、雷電五箇伝消滅の歴史が大きく変わった。改変後の世界における加害者はその場で死んだため、「国崩」と名乗っていないと考えられる。


ただし、改変後の世界において放浪者は、雷電五箇伝の末裔に事実を伝える意思があると発言している。


ビジュアル

  • 傾奇者

傾奇者

    • 雷電影が最初に与えた服。白と紫の高貴な服で、身分を表す金の羽をつけている。関節が球体関節となっているが時間経過によって境目がわからなくなるらしい。また初期は紫の布、最後は藁の笠をかぶっている。
    • 衣装のモチーフは、室町時代の服装「小直衣」だと思われる。ただし頭に被る布は、当時の女性が外出時に身につけていた「被衣」と思われる。

余談

  • 現在は挑発的高圧的な彼だが、かつては人々に対して好意や感謝の気持ちばかりを抱いていた。また現在も治安の悪さを心配して声をかけてきた老婆に心からの笑顔で感謝するなど、普段の傲慢な振る舞いからは考えられないような面も見られる。
  • 華館夢醒形骸記の描写と一致する事から「古い手紙」「超越の盃」「借景ノ館」なども彼の描写である事が確定し、また「神楽の真意」における傾奇者も彼である事がわかる。
    • 古い手紙に描画された人物、超越の盃などはVar3.1のムービーと一致する。
  • 楓原家の末裔「楓原万葉」は、自らの家系が「国崩」が要因となって滅んだ事を知る。しかしそれについて彼を咎める事はしないと語る。その考えは金リンゴ群島で過去をより鮮明に見てもなお同じであった。
  • 御輿長正は本来は真面目であり、御輿家復興のために尽力していた。幼少期に義母「御輿千代」が魔物と化し雷電将軍に斬られ、さらに義兄が失踪したため家を継いだ。

たたら砂では母の件により完全には信頼されていなかった。なお現在も御輿家は残っており、稲妻城と九条陣営にそれぞれNPCが1人いる。

  • 楓原家、丹羽家、そして赤目家は経津伝出身の者に習い「一心三作」を作った。これが一心伝の始まりである。丹羽家はおそらく桂木の家系、そして赤目家は楓原家の配下になるも国崩の事件で罪を犯しスネージナヤに逃亡した。
  • 借景ノ館は「神無塚」にあり、その出入り口からは少年モデルでは天守閣を見ることができる。神無塚は神の加護がない浜という意味。
  • バラードとはヨーロッパの古い詩であり、スカラマシュの英語名コードネーム「Balladeer」はここから来ている。夢醒の瓢箪に書かれているように、彼の人生も三部作の物語としていつか語られるのかもしれない。しかし、今は彼の第三幕がまだ語られている最中だ。
  • 元ネタは「国崩し」大伴黒主。歌舞伎では国を転覆させ我が物とする役として描かれているが、彼自身もその意味を知った上で自らその名を付けている。光華容彩祭の元ネタより、大伴黒主がモデルとなっている事がわかる。
  • 華館夢醒形骸記の内容がスカラマシュであることは中国語声優の鹿暗kana氏公認である。
  • Ver3.4時点でゲーム内の3Dモデルとしては存在せず、ムービーのみで登場している。

資料

  • 魔神任務2章
  • 魔神任務3章
  • 魔神任務間章「伽藍に落ちて」
  • 紅葉の章 第1章
  • イベント「謎境一揆」「華やぐ紫苑の庭」「帰らぬ熄星」
  • 聖遺物「華館夢醒形骸記」「蒼白の炎」
  • 武器「桂木斬長正」「神楽の真意」
  • キャラクターボイス 雷電将軍、八重神子
  • 獲得不能アイテム「古い手紙」
  • ストーリームービー「『神』意」
  • 週ボス正機の神とそのドロップ素材
  • Twitter・HoYoLABのキャラクター紹介

※多くの情報が一定期間のみ公開されているが、それらが網羅されたWebサイトが存在する。


関連タグ

スカラマシュファトゥスとしての名前
「散兵」ファデュイでのコードネーム
国崩悪行の末自ら名乗った名前
正機の神神としての名前
七葉寂照秘密主神としての名前
黒主容彩祭における彼をモチーフとした歌仙
傾奇者たたら砂で呼ばれた名前
放浪者プレイアブル名

原神


もしかして:国崩しの紅夜叉

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