※魔神任務第三章のネタバレを含みます。自己責任の上でご覧ください。
「汝らは幸福を手にし過ぎた」
「おかげで汝らは愚かに、傲慢になり__恐ろしいほど貪欲になった」
「この時代を終わらせよう!」
「新しき神に、古き神の敗北を告げさせるのだ」
「哀れなる人類よ………脆くならば今のうちだ」
————説明文
「神を創る…我々は人類の知恵をもってして神を創っているんだ!」
——アザール
プロフィール
概要
魔神任務第三章(メインストーリー・スメール編)のボス。
またの名を「正機の神」。
教令院がスメールの全てを見捨ててまで追い求めた狂気にして、執行官「博士」の実験の一つ、「人の手で神を創り出す」計画の一つの到達点である巨大な機械人形。
雷の神の心と被検体・スカラマシュが中核に組み込まれており、彼の機械人形という概念を拡張させることで「神」として覚醒させた姿でもある。
ストーリーにおいて
魔神任務第二章(稲妻編)第三幕後
八重神子から予定外に「雷神の心」を手に入れたスカラマシュは、そのまま失踪する。
この後離反疑惑があるとして、タルタリヤが捜索に派遣された。
一方で経緯やタイミングは不明ながら、「博士」が彼と神の心を持ってスメールに向かい、教令院に「創神計画」を持ち掛けた。
ムービー「冬夜の戯劇」
殉職したロザリン(「淑女」)の葬儀のため執行官が集まる中、スカラマシュのみ欠席していた。
そして「隊長」が博士に「スカラマシュと稲妻の神の心はどうなった?」と尋ねた。
それに対し博士は「神の叡智は、理性では理解できないほどの神聖な知識。神の眼差しを征服した彼は、新たな一歩を踏み出す。」と答えた。
回答が曖昧であるため詳しいことは分からないが、この時点で一定の進歩があった模様。
魔神任務第三章(スメール編)第二幕
スメール教令院がアーカーシャ端末を利用し、花神誕祭の夢を168回輪廻させた。その夢の力を収穫し、アーカーシャ端末の最大出力形態によって神の心から「コア」を造った。
この輪廻は旅人によって止められるも、すでに計画は完了していた模様。
大賢者アザールはこの時「花神誕祭で…せいぜい神の生誕を祝うがいい」と発言しており、この時点でほぼ完成していたと考えられる。
魔神任務第三章第三幕
世界樹との接続によってスカラマシュの精神を神に昇華させることに成功した模様。
神の意識と繋がる「パリプーナライフ」に達した学者ハイパシアが彼と繋がり、彼の過去を見た。
ハイパシアは彼を信仰し、旅人にも同じものを見せた。その後旅人の意識がナヒーダと入れ替わると、それを察知したスカラマシュ……「正機の神」の未完成品が見えた。
魔神任務第三章第五幕
数多の協力者の助けでついに巡り会い、自らを止めるべく動き出した旅人とナヒーダをスメールシティの地下深くの工房で待ち受ける。
辛うじてマハールッカデヴァタの意識はまだ取り入れておらず、まだ彼の自我は存在した。
散兵、そして国崩の名を捨てた彼は、この瞬間はまさに神と言える存在だった。
「神」としての傲慢と狂気と共に振るわれるその力に、旅人たちは為すすべも無く圧倒され、彼はあっけなくナヒーダの神の心に手をかけた。
……はずだった。
彼が勝利を確信したその時、風景がひび割れ、崩れ去る。
ナヒーダもとい知恵の神ブエルは、かつて彼の贄としてスメールの民が強いられた168回にも渡る花神誕祭の輪廻と同じ「夢境」を、意趣返しとして同じ回数作り、戦闘を繰り返して経験を蓄積させていたのだ。
彼女はこの経験を缶詰知識化してアーカーシャ端末を持つスメール人の脳に送り、解決策を導く協力を願う事で「神の名のもと、全ての民の叡智を束ねる」というアーカーシャ本来の機能を復活させ、旅人の戦う力へと変えた。
今やスメールの全ての知恵はこの「神」と戦うために注がれている。
それらを束ねた「新型アーカーシャ端末」を携え、「ブエルの一人目の賢者」として神々の戦いの代行者となった旅人は、「偽りの神」を裁断すべく、決戦へと身を投じる……。
魔神任務間章第三幕(後日談)
とある事情により、再びこの「偽りの神」と戦うことになる。
詳細は放浪者の記事に記載。
戦闘
「虫けらが神を見ようとはね」
「この偉大なる力は、神誕のため」
第1形態
第三幕の劇中で登場した「神の未完成品」と同じ姿の形態。上半身のみで移動はしない。
- 覆滅:腕を組み、広範囲に雷元素の爆弾を撒く
- 輪轉百劫:雷元素のレーザービームを複数本発射し、回転してフィールド全範囲を攻撃する。
- 君は、居場所を失う:ほとんど全範囲に雷元素攻撃を行う
- 渦潮よ、逆巻け!:水元素の竜巻を複数発生させる
- 水元素の円を描き破裂させる
- 無力な凡衆め:左手から炎元素を発射し、地面を焼く(炎のダメージエリアが残る)
- 虫けらが!:右手に氷元素を宿し、地面を叩きつける(氷のダメージエリアが残る)
以上のような大規模な攻撃を行うが、攻撃後はフィールドに「エネルギーブロック」が残る。これを取ると「新型アーカーシャ端末」にエネルギーがチャージされる。
地面に各元素マークのギミック「元素呪法陣」があり、陣の上でフルチャージされた「新型アーカーシャ端末」を開放すると、呪法陣を発動させゲームを有利に進めることができる。
- 雷:1回の発動で発動した呪法陣側の半身を抑圧し、2回の発動で一時的にダウンを奪える。
- 炎/氷:氷/炎のダメージエリアを解除できる。
- 水:継続的な回復効果を得られる。
- 風:一時的に上昇気流を発生させる。雷のビーム攻撃の回避に役立つ。
第2形態
下半身とドッキングした完全体。
「七葉の下、生き永らえるのは僕だけだ!」
- 鎮圧:雷元素の巨大な槍を地面に叩きつける
- とっ!はっ!たーっ!:雷元素で踏みつけ→叩きつけ
- 奮起:炎/水/氷元素の爆弾を召喚する
- 来殛:風元素と水元素の同時直線攻撃を行う
- はっ!フン!:足に炎/氷元素を宿し連続で突撃する。
- 諸相浄化:攻撃名「蔵界百射爆撃」。追尾する雷元素範囲攻撃を行ったあと、全エリアにランダムに多数の雷を落とす。
- 生命新誕:必殺技「刹那生滅」(即死攻撃)
- 六塵一式:5つの雷元素弾を連続してぶつける。
戦闘突入時は物理攻撃が無効化されるシールドが展開されているため、敵の戦闘状態に反応して起動する「新型アーカーシャ端末」の自動射撃でシールドを削る必要がある。この形態でも攻撃の後にエネルギーブロックが残り、これを取得したり、召喚物の破壊(耐久度ゲージの色で宿っている元素が分かる。弱点元素でなら簡単に破壊可能)や本体への攻撃などでチャージが完了すると強力な「照準攻撃」を行うことが出来る。
第二形態移行後、一定時間で新型アーカーシャ端末が勝手に攻撃を行い戦闘が始まるため、回復等は食事で行う事を推奨する。
シールド破壊後に放たれる必殺技「刹那生滅」は長いチャージの後にフィールド全体に即死攻撃が行われる。「照準攻撃」でダウンを奪うことでしか阻止できず、チャージのためには同時に召喚される滅度機(自動攻撃装置)を破壊する必要があるが、雷・水・物理攻撃は無効。
このため、タルタリヤ、雷電将軍、八重神子等の水・雷元素使いでの単騎攻略は不可能。常に元素攻撃を撃てる法器使いが活躍できるが、一部の滅度機は高所に浮遊するため、ナヒーダやクレーのような対空能力に乏しいキャラは逆にオススメできない。
一定期間ダウンができないと、「刹那生滅の時がまもなく来ます…」と表示され、エネルギーブロックが消滅する。
数秒後に硬直され、フィールド全体に即死攻撃が行われる。
死亡が確定すると(久岐忍の元素スキルに似た)雷元素の鎖がキャラの周囲を囲うため、これが見えたら犠牲にするキャラクターを選ばなければならない。
また、この状態では全員の元素エネルギーが失われる。ヒーラー等の元素エネルギーも奪われるため、注意が必要である。
ダウンを奪うと本体を直接攻撃できる足場と、そこに飛ぶためのクローバーマークが現れる。時間の許す限り全力を叩き込むと良いだろう。削りきれずに足場が消えたとしても、後は物理攻撃も通り、自動射撃で体力を直接削ることが出来るようになるため、死なないように立ち回ることさえ心掛ければ勝利は目前だ。
「また… 失うなんて…」
アチーブメント
…適格者ではない
魔神任務第3章第5幕で正機の神を倒す。
如我即我非我相
魔神任務間章第3幕で正機の神を倒す。
磊磊落落
元素呪法陣を利用し、正機の神をオーバーロードしてダウンさせる。(第1形態)
消滅去来
刹那生滅の中、全てには転機がある…
刹那生滅を回避してダウンさせる。(第2形態)
ケンケンパみたい?
正機の神と戦う時、一度の挑戦ですべての元素呪法陣を活性化する。(第1形態)
…子の盾を陥さば(ver3.6~)
正機の神が蔵界百射爆撃を発動する時、そのシールドを破壊する。(第2形態)
「神」について
この「神」は人間と神の主観によって「偽りの神」と言われているが、別の観点から見れば真なる意味での神と言える存在でもある。
彼は知能や実力のあらゆる面において人を超える力を持ち、平等な失敗を与えることで人を計り、俗世のあらゆる苦難を垣間見続けた過去を以て人を観る、神の定義に当てはまる存在である。事実その身には神特有の特質が宿る事となった。
ブエルもその瞬間の彼は「正真正銘の神」であると言っており、精神はともかくその存在自体は神であると認めている。
…しかし、ロボットの躯体に出力を集中させている関係上、そのコアである人形は、背部に繋がれた導管がなければ赤子のようにか弱い存在と成り果てる。(これらはボスや素材の説明に記されている)。
余談
小ネタ
- プレイヤーキャラクターが倒されると煽るような台詞が流れる。また、それが雷電将軍だった場合には専用の台詞が流れる。
攻略について
- 他のストーリーボスと同様、攻略後はウィークリーボスとしていつでも再戦可能になる。
- ただし、ストーリー上での突入場所=秘境となる今までのウィークリーボスとは違い、今回は全体マップで見てスメールシティの右側のチンワト峡谷の「淨琉璃工房」が再戦時の秘境となる。……が、初見ではハッキリ言って分かりにくい。いつもの感覚でスメールシティ中を探し回った旅人も少なくないのではないだろうか?
- この入口はストーリームービーで地面が割れる描写があり、戦闘の余波で開いたことが描かれている。ver3.2の予告PVでも確認できるが、黄金屋や天守閣に比べるとかなりわかりにくい場所にある。
- 基本は新型アーカーシャ端末に攻撃を任せて、「照準攻撃」ができるようになるまで攻撃を避けるか耐えるキャラクターの強さが影響を与えにくい耐久戦がメインとなるため、シールド(鍾離、ディオナ等)やヒーラー(珊瑚宮心海、バーバラ等)が居れば比較的楽に攻略できる。しかしシールドを割りダウンを奪った後は直接火力も通じるようになるため、アタッカーの育成も十全に行ったほうがより楽になることは確かである。
- シールド破壊後も雷元素耐性90%、また途中のギミックで雷/水/物理が無効となるため、メインアタッカーは十分に育っていなければ雷元素以外を使う事を推奨する。
- 若陀龍王に対する岩神モラクスのように、彼の過去に深い関わりを持つキャラクターを参戦させると特殊ボイスを聞くことが出来る。なお、特殊ボイスは戦闘開始時ではなく、キャラクターの戦闘不能時に再生される。
- 実装日の11/2時点では、BGMの繋ぎのタイミングがずれる、一部端末でボイスが再生されないなどの不具合がある。また現時点では仕様かバグかわからない要素も複数ある。
- BGMはスメールOST2.0「流変の砂、さやさやと」に収録。
背景について
- 作中でのセリフについては聖遺物「華館夢醒形骸記」のカバーストーリーを読み、彼の過去を紐解く事で真意が理解できるだろう。
- 神というよりもどう見ても巨大ロボだが、妹の雷電将軍もファンから「将軍ロボ」と呼ばれる戦闘形態禍津御建鳴神命がある。
- 禍津御建鳴神命は意識空間でのみ存在するが、正機の神はスカラマシュをコアに現実世界に作ったもの。ただし腕のパーツは共通であり、教令院か博士がどこでそれを手に入れたのかは不明である。
- 禍津御建鳴神命は十分視界に入る大きさだが、正機の神は見上げなければ視界に入らないほどの大きさである。
- 設立の背景はともかく、デザイン自体は割と好評であり、空とセノは告知番組にて男のロマンを、ナヒーダは劇中で工学的ロマンを掻き立てられた模様。
- 同社のゲーム崩壊3rdにいくつか似た要素がある。特に関係性は明言されていないが、原神には崩壊3rdから引き継いだと思われる要素が多数あるため意識したものと思われる。
- 彼はこのあと、最終的に神の目を得て本当の神になる資格を持つ者「原神」になる。放浪者となった「彼」は、ある事から過去の自分と対峙する…
元ネタ
- ロボットの顔のモデルにやや仏像の要素がある。
- 「正機」とは、「阿弥陀仏による救済を受けるに相応しい者」を指す言葉である。秘密主とは「バジュラ・サットゥバ」の事で、これもやはり辿っていくと母親にたどり着く。
- 「七葉」は仏陀の死に関する「七葉樹」であると思われ、戦闘中の発言もそれを思わせるものがある。
- 背中の雷元素の輪っかは雷神である。雷電将軍と同じモチーフだが、彼の背中にあるものはひとつ少ない。
BGMについて
- 他の執行官週ボスと同様に形態ごとに固有BGMが存在し、ラテン語歌詞が付いている。
- 執行官BGMで共通のテーマと稲妻風になり彼とゆかりの深いたたら砂のフィールド曲のメロディー冒頭が流れる部分がある。
- 原神の音楽では初めて日本語の歌詞が使われており、「ごやのすゑなぞながされ」という言葉になっている。
- 恐らく「五夜の末 何ぞ流され」の意。有志の和訳によれば「五夜の末」は「五日目の夜の末」、「何ぞ流され」は「なぜ自分を捨てたのか」の意。昔の日本では赤子の生存率が低かったために生後7日目に名前をつける文化があり、その前(5日目の夜)に捨てられたと語っている。すなわち、この歌詞は母親に対して「名前もつけずにどうして僕を捨てたの?」と訪ねている歌詞になる。
- 主な歌詞はラテン語で、「神になる」事についての心情や、賢者や自分自身への皮肉もある。そして歌詞の最後には「生まれるべきではなかった」という言葉も…
- ゲーム内BGMのメインコーラスはmiHoYo専属の音楽家Yu-Peng Chen氏が担当している。(下記YouTube特別版や2023年末のオンラインコンサートではかつてオダギリジョーともCMで共演したイタリア人歌手のパオロ(Paolo Andrea Di Pietro)氏が歌っている)
関連タグ
「博士」:この計画の発案者。
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エヴァンゲリオン:巨大な二足歩行ロボットに人が乗って戦う様子からこれを連想する旅人も多く居た。実際miHoYoは本家とコラボするレベルのエヴァオタの集まりである。
ガンダム:こちらも同様に揶揄される。