ゴルディオンハンマー
ごるでぃおんはんまー
基本データ
全高:30m
重量:300.0t
最大出力:測定不能
正式名称「グラビティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ツール」。重力により発生する活断ウェーブを利用し、対象物を光の粒子に拡散、変換するツールで、理論上対抗手段が無ければ当たった瞬間に光へ変換される。
噛み砕いて説明すると、『巨大なエネルギーで重力場を変動させる』事。重力場とは質量、加速度などのエネルギーが存在するべき形で成立する土台に例えられる。それらを取っ払い変動させるとエネルギーも原型を留めて居られず壊れてしまう。ゾンダーロボ EI-20は『巨大な重力を発生させる』が、此方は『物体に有るエネルギーや質量その物を変換させる事』。通過する範囲内では空気や微粒子、原子ひとつに至るまで全てが光となって消えてしまう。叩く対象は目標である敵ではなく、敵が存在する『場』そのもの。ハンマーの直撃下に有るものは敵も味方を問わず全てが粉々にされる。
光の粒子は「ヘル・アンド・ヘブン」を使った従来のゾンダーの処理より被害が少なく強力な武器であるが、後述する粒子変換の巻き込まれに気を付ければならない。
見た目はどっからどう見ても「ピコピコハンマー」である。
開発の経緯
当初使用されていた必殺技「ヘル・アンド・ヘブン」は機体にかかる負荷が余りにも大きく、行使し続ける事でガイの体にダメージを蓄積し、十数発の使用の末機能停止寸前にまで達するに至った事を受け、このツールが開発された(より厳密に言うとシミュレーションの段階で判明、類似ツールもEI-02登場前に開発は同時進行していた)。
当初は単体での運用を前提として開発が行われ、ゾンダーメタルプラントを産み出し、その防壁でもある地上の太陽『グランド・ノヴァ』ごと同時に消去する解答として投入される。
だが、使い方を誤れば範囲外でも光子を自身も浴びてダメージを負うという難点を抱えてしまい、初使用した際にはガオガイガーの右半身をも半壊させる威力を見せ付けた。
この事例を受け、プライヤーズを駆使した『ダイヤモンド・フォーメーション』が試行されるものの、ディメンジョンプライヤーの保持ですらサポートにならない事を証明したに過ぎず(本体の全損は完全に防がれ、ショックアブソーバーがあれば問題ないことも証明されたとも言える)、結果新規に頑強な盾役を生むに至り、マルチロボ「ゴルディーマーグ」が制御を担当する事で安定した運用が可能となった。が、クロスオーバー限定で別のシリーズではマーグハンドがなくてもハンマーが扱える勇者が存在している。
重力場を寸断させる防壁を張り巡らすか、より巨大なエネルギーで対抗するしか対処方法が見つかっていない。此を踏まえて考案されたのがエマージェンシーツールのゴルディオンモーターである。
類似ツール
Gハンマーと類似したコンセプトのツールとして、世界各地のGGG支部で「モレキュル・プラーネ」や「グランド・プレッシャー」といったハイパーツールが開発されている。いずれも実戦に耐えるレベルに達していたが、以下の理由からハンマーが採用されるに至っている。
- モレキュル・プラーネではゾンダー核を摘出出来ず、核諸共削ってしまう。
- グランド・プレッシャーは対象を収納する必要を有し、より巨大な対象には使用不可。
- 二つはGハンマーと比べて本体重量が1000tを超えている為に素早い取り回しが利かない
- 地上で保持するにはドリルガオーのキャタピラを地面に設置させる必要がある。
これらのツールはTVシリーズでの登場はないものの、メディア別にて2回ずつの使用が確認されている(ゲーム、ノベライズ含む)。この発展系と言えるのが、日本ロボットアニメ史上でも稀に見る超威力巨大ツール「ゴルディオンクラッシャー」である。
同時期に開発されていたスペースチェーンソーは「モレキュルプラーネ同様大型」以外の情報しか無く詳細は不明。
余談
前述のウサリンMK-IIはスピンオフとは云え関連作品のメカニカルであり、略技の真似事とは云え同様の武装(ピコピコハンマー)を使い熟すと云う事で、ピコピコハンマー自体が脅威の対象となっているかも知れない…が、Gハンマーのタカラ製合金アイテムは、元来ピコピコハンマーと同様の構造を該当部に持っている。つまり、ピコハン自体、別な意味でハンマーと全く同一のツール扱いしても構わない武装と云う事である
この合金アイテムの場合ピコハン部は、実はもう一つ、マーグタンク時にマーグキャノンの弾体射出用のギミックを兼ねている。つまり、ハンマー部を左右からつまむとその内圧が砲身を伝わる事で弾体の発射ガス圧を生み、それによりバネを使わないキャノン砲発射ギミックを構成しているのだ。まさに"一粒で二度美味しい"アイテムがこのタカラのゴルディマーグなのである。
メタ的な話をすると、ガオガイガーのハイパーツールは、全て工具類が外見の由来になっている。これは米たにヨシトモ監督の、「銃や剣といった兵器を使わせるよりも、日用品の凄さを見せつけたい」というヒーローへのこだわりが反映されたもの。しかしこのゴルディオンハンマーに関しては、「これで殴りかかるのは、銃や剣よりも怖い画面になってしまった」と反省しているとのこと。