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酒鬼薔薇聖斗の編集履歴

2023/07/19 11:32:24 版

編集者:なっく

編集内容:誤記を訂正。

酒鬼薔薇聖斗

さかきばらせいと

1997年に兵庫県神戸市須磨区で発生した神戸連続児童殺傷事件の犯人の偽名。メディアによっては「少年A」とも表現される。

記事の閲覧及び編集にあたっての注意

本記事は実際に起こった事件、またその加害者について取り扱っています。猟奇的・暴力的な表現を含んでいるので、閲覧にはくれぐれも注意してください。

また、被害者やその遺族、事件関係者の意思と権利を尊重し、記事の中立性を保つために加害者を含めた事件関係者を中傷したり、事件及び加害者を美化・擁護する作品や文章を掲載することは絶対にしないでください。

過去に加害者のファンたちがそのような迷惑行為を繰り返したため、編集合戦に発展したことがあります。

概要

神戸連続児童殺傷事件〉(外部リンク)の犯人が犯行声明文上にて用いた偽名。

日本の犯罪史上でも残忍で稀に見る猟奇的な犯罪行為であり、更にそれを行った犯人が逮捕時に中学3年生の14歳という少年(以下「少年A」と記述)であった事が判明し世間を震撼させた。

少年Aの生い立ち

少年Aは両親を含める5人家族の長男であり、弟よりも厳しい躾を強いられる身であった。「複雑な家庭環境」「躾の厳しい家庭」等の報道がされたが、両親は否定している。

また小学校に入る前から近くに住んでいた年上の小学生からいじめを受けるという境遇にあった。

ナメクジや猫等複数の小動物を解剖、惨殺し、映画ゲーム内の暴力的なシーンで自慰に耽るなど、屈折した性癖を持つサディズムになっていったとされる。

神戸連続児童殺傷事件

1997年に神戸市須磨区内で、複数の児童を狙った殺傷事件が発生。児童5人が殺傷され、このうち2人が犠牲となる。残忍な犯行手口と犠牲者の児童の遺体を損壊、その遺体の場所に犯行声明文を残し、更に地元の神戸新聞社に声明文を送り付けるなど、常人の理解を超えた犯行であった。

事件の影響

事件の影響は非常に大きく、当時の加害者である少年が14歳の『未成年』であったために通常の刑事責任で立件する事が出来ず刑事罰とは比較的に罰則が緩い少年法で審議をかけられる事となった。このため、犯した罪の重さに対してあまりにも軽い罰則上限と処罰内容が論議の的となり後に少年法改正への切っ掛けとなった。他には自治体による取り組みで児童施設を中心に様々な施設での防犯設備を強化、放課後のグラウンドの解放の中止、警備員の常駐、『こども110番の家』の設置や防犯への取り組みなどが行われる事となる。

また、この事件が日本全体から大きな注目を浴びていたこともあり過熱したマスコミによる事件関係者や被害者遺族の心情に配慮しない報道合戦は後に『マスコミによる暴力』と表現された。

これと並行して、少年Aの取り調べに関する取材のため警察署の前から中継するマスコミのカメラに群がるクソガキが、Vサインをしたり黄色い歓声を上げたりして大騒ぎし、一時番組中継に支障をきたすほどの混乱状態に陥るハプニングも起こり、その無様な様子を機に、事件に対する民間人のモラルを巡る諸問題も大きく取り沙汰された。

この事件が少年による犯行であったためにテレビ番組や漫画、ゲームによる暴力的表現が少年に影響を与えたものと有識者から取り上げられ、これらに対する表現規制の議論も噴出することになる。

当事件の影響はウルトラシリーズの表現にも及び、表現規制が厳しくなった事でウルトラマンティガ宿那鬼を最後に首を切断される形で倒される敵はいなくなった。

上記でも記述したように、この事件を引き起こした少年Aが『未成年』であるために通常の刑事罰が適用されない事に影響を受けたとされる、犯人と同じ世代の複数の人間が出現し、彼を模してバスジャック事件や殺傷事件などが次々に引き起こされる事態にまで発展した。(殺人犯の中には影響を受けた人物として彼の名を挙げる者もおり、実際に2014年に起きた柏通り魔事件では、その犯人が酒鬼薔薇の名を挙げていたとされる。あろうことか、先述のバスジャック事件では公式に警察庁に設置されたSATが初めて投入された事件となり、治安が脅かされる事件としても看過できない爪痕を残した)その他には少年Aが残した犯行声明文の文体や文字を真似るような悪質かつ幼稚なイタズラやパロディを行う者もいた。

このように日本の犯罪事件の中でも残忍であり、世間に多大な影響を与えた重大事件の一つとして挙げられる。

現在

逮捕後に収容された少年院内において、人為的に疑似家族を作るという方法で更生させるという過去に例のない心理更生プログラムが施され、7年に及ぶ彼の少年院生活は終わり少年Aは2005年に少年院を本退院。現在は第二の人生を送っているとされる。亡くなった2人の遺族に対して2004年から手紙を送っていたが、2015年に後述する『絶歌』を出版、その後は被害者遺族である土師守(注)は「思いを踏みにじられた」と手紙の受け取りを拒否した。なお2018年以降はその手紙も途絶えているという。

本退院に際し、それまでの犯行当時の本名とは全く違う名前に変更されており、現在彼が使用している名前は不明のため、今どこで何をしているのかも不明である。

(注)上記にもあるように被害者のプライバシーは保護されるべきですが、土師氏は被害者遺族として自ら名前を公表して活動を行っており、本項目もこれに従っています。

出版

2015年6月11日に、事件を起こすに至った経緯を綴った『絶歌』というタイトルの名の手記が太田出版から出版された。しかし、この出版に関しては被害者遺族には何の連絡もせずに無断で出版に踏み切ったため、遺族が出版社に対し回収を求める抗議文を発表、世間からも大きな批判を浴びることになった。太田出版側曰く、企画は彼から持ち込まれたもので、当初は幻冬社からの企画が進んでいたが、彼の反省が十分でないのではないかとの疑念などの理由から、社長判断で幻冬社版の企画は中止、社長が太田出版に鉢を回す形で企画を紹介しそれを受けたという。太田出版側は彼以外の個人情報に抵触すると判断した一部は削除したものの、概ね著者の初稿に添う形で出版した。

本書は著名人からも多くの批判が表明された。

  • 小池一夫はこの出版自体が事件当時から更生していない彼の幼稚な自己顕示欲の現れであると指摘し、「僕は読まない(外部リンク)」と表明している。
  • カルト宗教や消費者問題などを手がける弁護士の紀藤正樹は少年事件犯人を匿名にすることが「将来の更正の機会を奪わないため」であることを論拠とし、この出版は彼が更正してはいない証拠と指弾の上「実名で出版すべきだった」としている。
  • 産婦人科医師でコメンテーターの宋美玄なども「金儲けのためではないか」と同社を非難している。
  • 明石市長は市内の書店に対して手記を販売しないよう求める声明を発表。
  • 啓文堂書店では『絶歌』の販売を自粛し、神戸市立図書館は購入しない事に決めた。
  • 過去に出版した本の印税を遺族への賠償にあてた上祐史浩氏は出版に関して「過去の教訓を社会に伝えるという意味では高過ぎて金銭欲が目立つ。本人の印税の使い方も、本人任せだから、賠償に充てられるかの保証がない。」とコメントしたとされる。

また発行部数からの推定で元少年に入る印税額は少なくとも2000万円以上は確実であり、それについての使途は一切発表がない。このような他者の感情を全く省みないやり口に昔から本質的な性格は変わっておらず更正していないのではないかと疑問視する声があがっている。

これは印税だけの問題だけでなく「社会に深刻な影響を与える重大事件を引き起こした者がその手記を出版すれば印税で多額の利益が得られる」という実例を与えかねず、道徳的モラルに反した犯罪行為を誘発させる事案に繋がりかねない深刻な問題である。そのため、今回のケースを受けて犯罪の商業利用について表現の自由を抑制する事なく金銭を受け取る事を制限する米国の法律、通称『サムの息子法』への注目が集まっている。

実際に存在する苗字「榊原」との関係性

酒鬼薔薇の読み方について

名前の「酒鬼薔薇」という部分は犯行声明文の一つを警察が会見の際に読み上げた時には

さけ・おに・ばら……と読んでいた。

しかし、とあるテレビ番組でジャーナリストである故黒田清氏が

さかきばらと読むのではないか?

と発言したことでそう読むのが通例となった。

(実際に犯行声明文の名前間違いの後に神戸新聞社へ送られてきた第二の犯行声明文の中には

さけ・おに・ばら……という読み方は違うということを指摘している部分がある)

冤罪説

逮捕されたAが犯行を認め、関連する犯罪についても述べているものの、冤罪を指摘する声もある。 その多くは被害少年の首を切断した際の警察の報告書に対する疑問点や、捜査の手法、判決を批判したものである。また、物的証拠に不足、不自然な点があるとも指摘される。

多くの冤罪事件を手がけてきた弁護士の後藤昌次郎や、『神戸事件を読む―酒鬼薔薇は本当に少年Aなのか?』(鹿砦社)の著者の熊谷英彦、Aが在籍していた中学校の校長(当時)の岩田信義らが冤罪であると主張しており、特に、熊谷の著作は冤罪主張派にとって重要視されている。

Aの母が2002年5月にAと面会し、「お母さん、あんたの口からハッキリと聞いておきたいことがある。○○君を殺したの? ○○君を殺したんは、本当にお前なんか? あの事件は冤罪ということはあり得へんの?」と冤罪の可能性について尋ねた際、彼は「あり得へん。間違いなくそうです。自分がやりました」と語っている。

pixivにおける投稿

pixivにおいては、当事件の加害者を美形にアレンジしたり、萌えの対象にしたイラスト等が多数投稿されている。

しかし、この事件は加害者による独り善がりな動機で被害者が無残にも殺害されており、加害者は卑劣で愚かな殺人鬼であることは紛れもない社会的事実であり、それ以外の評価は本来ならあり得ないし、あってはならない。

日本社会に与えた影響は現在においても未だに多大であり、事件から長い年月が経過した現在でも被害者の御遺族は苦しんでおられるのが実情である。

そのため、pixivユーザーの間でもこの類のイラストに関しては、以下の理由から投稿を規制すべきという意見が多数存在する。

  • イラストが被害者遺族の目に触れ、精神的苦痛を与える危険性はどうしても存在する。
  • そもそも加害者を美化すること自体、日本社会に対する最低な挑発行為。
  • pixivの利用規約で「反社会的行為を賛美し、これを過度に助長しているもの」を投稿禁止作品としている。
  • イラストは加害者の顔を模写し、実名を付けているものが多い。個人情報を拡散することはpixivの利用規約に反している。(顔と名前が世間に発覚するのを怯えながら暮らしている加害者に対する、明らかなフレンドリーファイア)
  • 加害者の犯行を賛美することは、被害者の尊厳を傷つける行為であるので、誹謗中傷の罪になる可能性もある。
  • イラストにある加害者の顔と名前とされているものは、出所があやふやであり全く無関係の人の顔と名前の可能性も十分にあり得る。もしそうだったら無辜の人に冤罪をかけることになる。
  • 加害者がpixivのイラストを閲覧し、歪み切った自己顕示欲を満たす可能性がある上、「自分のしたことはやはり間違いではなかった」と勘違いし、再犯をする危険性もある。
  • 加害者のファンたちは、この記事に加害者を美化したイラストを何度も掲載する、加害者を讃える記事を建ててサーバーを無駄にする、イラストを批判した人たちに横柄は態度を取るなど、迷惑行為を何度も繰り返してきた。最低限のネチケットすら守る気がないようなので、イラストの投稿自体が規制されても仕方がない。
  • 加害者の犯行のせいで表現規制が厳しくなって無関係なクリエイターたちに多大な迷惑をかかかり、加害者が好んでいた著作物にも風評被害を与えたので、加害者を美化したイラストも規制されるのが筋である。
  • 加害者に憧れて犯罪をしでかした者が何人もおり、「加害者は英雄である」という謎の空気が人に模倣犯罪に走らせる可能性は十分にある。
  • 世間に「pixivは殺人鬼を美化している連中の集まり」という印象を与えかねない。
  • 表現の自由も決して無制限ではなく、時には公共の福祉によって規制されることもやむを得ない。『美味しんぼ』の鼻血事件など、メディアが世間に与える影響力を考慮して政府が動くほどの騒動になった事例も存在する。
  • 「普通のイラストを見たがっている人が使うようなタグをイラストに付けない」「キャプションでの注意書き」「扉絵などでワンクッションを置く」などの配慮をするぐらいなら、不特定多数の人が見ているインターネットに最初から投稿しなければ良い。
  • 「凶悪事件を起こせば一定数ファンがつく」というモデルケースを与え、凶悪事件を誘発させかねない。加害者本人も、佐川一政の著作を好んでいたという情報がある。

これらの意見を認めるにしろ認めないにしろ、自分と違った意見を持つ人を攻撃したりせず、被害者遺族の感情を第一に考え、慎重な意見を述べる必要がある。

少なくとも、加害者は自分以外の人間のことを自身の快楽を満たすための道具としか思っていないことは確実である。そのため、加害者に靡いても加害者に物のように扱われるのがオチであることは念頭に置くべきだろう。

アメリカのサイコキラーである「ジョン・ゲイシー」のファンである少年が、彼に興味本位で近づいた結果、ジョンに殺されかけるという事例が発生している。(ちなみに少年は殺されかけた後、掌を返してジョンの犯行をペラペラ警察に全て話した。

SHOOLL KILLER

彼は「SHOOLL KILLER」という偽名も使っていた。え?誤字脱字を修正しろだって?だって本当にこういう綴りで書いていたんだもん。加害者は事件当時中学3年で、「school」は中学1年で習う英単語のはずだが……?

なお、加害者はこの誤字脱字を修正したために、捜査官から犯人の正体は子供ではないかと疑われたという。

関連項目

人物 犯罪者

少年犯罪 少年法

猟奇殺人 不謹慎 猟奇的

サイコパス サイコキラー サディズム

榊原恒一:ホラー小説「Another」の主人公。名字の読みが同じであることから過去にからかわれていたことがある。

吉本隆明:思想家。酒鬼薔薇の「猟奇的空想」を書いた日記などを分析した上で「この子は精神的におかしい子ではない」という旨の論を書く。

西丈一郎GANTZの登場人物。容姿のモデルとして前半まで酒鬼薔薇をモチーフにしていた。(後半は、実写版公開で人気を博していた本郷奏多氏をモチーフにしている。)

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編集者:なっく

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