概要
東海道沿いをシマとする静岡の武闘派極道組織。
関西の超武闘派「天王寺組」による侵攻のターゲットにされたことで多数の死者を出すも、組長判断により天王寺組に降伏したことで表向きは休戦状態になる。しかし、この判断に対するスタンスの違いで内部では組長派と反組長派に分裂してしまった。
そんな中、天王寺組最高幹部の高見沢斗真暗殺命令を受けた天羽組の小峠華太・飯豊朔太郎が静岡に降り立ったことにより、事態は急変するのであった…
主な構成員
上層部
- 生瀬組長 ×
生瀬組の組長。
元々は天王寺組の侵攻に抵抗していたが、自己保身に走ったことで幹部の本田の反対を押し切り、天王寺組の配下に付くことを決める。本田の死後、高見沢と会合中に小峠に襲撃され、高見沢に加勢しようとチャカを向けるも「保身に走った奴に生きる資格は無い」と小峠に眉間に鉛玉を打ち込まれて死亡した。
小峠からは外道扱いされたものの、その一方で出会って間もない高見沢を命をかけて守ったことにより、視聴者の中には「漢の中の漢」「漢の鑑」と呼ぶ者もいるとか。
- 神田 ×
生瀬組の幹部構成員。
常連のキャバクラを出た直後、天王寺組の鳶口の奇襲により同伴していたキャバ嬢の目の前で射殺されてしまう。
- 生瀬組の幹部A・B ×(2名とも)
生瀬組の幹部構成員として存在のみ言及された2人。
経緯は不明だが、両者とも前述した神田と同様に鳶口の奇襲を受けて命を落としたものと思われる。
反組長派
- 本田 ×
生瀬組の幹部構成員。
天王寺組との徹底抗戦を主張しており、組長が降伏宣言を出した後も天王寺組との提携を潰すために協力者を求めていた。そんな中、静岡の情報屋の紹介で天羽組に救援を求めたことにより、小峠・飯豊を派遣してもらえることになる。
後日、静岡に降り立った小峠・飯豊と作戦会議を行っていたが、会議中に鳶口らの襲撃を受け、さらに自身を裏切った舎弟の小谷に後ろから刺されてしまう。しかし、彼はそんな小谷を許して任侠に生きるよう諭した後、捨身で鳶口を抑え込み、鳶口諸共弾丸の雨を浴びて死亡したのであった。
彼の漢気を見た視聴者からは、単発キャラながらも「1話で退場させるには勿体ないほどの良キャラ」と高く評価されている。
- 小谷 ×
生瀬組の若手構成員。
本田の舎弟でありながら命惜しさに鳶口に買収されてしまい、天王寺組への情報提供のみならず、あろうことか本田を後ろから刺すという恩を仇で返すような行為にまで手を出してしまう。しかし、本田に任侠に生きることを諭されたことにより、鳶口らを撃退した後は本田の意志を継ぐかのように小峠たちに全面協力する姿勢を見せるようになる。
高見沢暗殺ミッション当日は、飯豊たちとともに室屋柊斗と交戦する。その後、高見沢護衛のために中へと移動した室屋を追いかけ、室屋に殺されかけていた飯豊をかばう形で捨身で割って入り、室屋を抑え込んだ。小谷本人は室屋に刺された一撃が致命傷となり間もなく死亡してしまったが、彼の貢献により小峠たちは高見沢の暗殺に成功するのであった。
- その他の反組長派構成員 ×(計9名、全員)
本田・小谷と同じく、天王寺組に味方した組長を見限り、天羽組と結託した構成員達。
天王寺組との交戦により、9名全員が死亡してしまう。
関係者
天羽組
天羽組の中堅構成員。
作中では本田たち反組長派と結託し、大怪我を負いながらも高見沢の暗殺に成功する。
なお、高見沢を守ろうと小峠に拳銃を向けた生瀬組長のことも射殺しているが、この件に関しては正当防衛という扱いで不問にされたものと思われる。
天羽組の若手構成員。
作中では本田たち反組長派と結託し、高見沢暗殺ミッションに取り組んだ。暗殺ミッション当日は大怪我を負いながらも室屋を足止めし、小峠による高見沢暗殺のサポートをした。
天王寺組
- 鳶口 ×
天王寺組6年目の構成員。
次期幹部候補として生瀬組制圧を任されていたが、狡猾な手口による暗殺と残虐な殺戮を繰り返していたことから、本田たち反組長派の構成員からは最も恨まれている人物でもある。
上司の高見沢が静岡に出向く事を掴んだ小峠らを始末するため、前もって生瀬組の構成員の一人である小谷に目を付けて唆す。小峠らが生瀬組の本田と作戦会議をしている中で奇襲をかけて優位に立つも、命と引き換えの特攻を仕掛けた本田によって動きを封じられ、最期は小峠によって始末された。
- 高見沢斗真 ×
天王寺組の最高幹部。
生瀬組長との最終交渉のために静岡に降り立つも、生瀬組長との交渉中に小峠らの襲撃を受ける。室屋を筆頭とした天王寺組の武闘派たちの健闘も虚しく、最終的には小峠に無数の銃弾を浴びせられたことにより死亡してしまう。
- 室屋柊斗 (×)
天王寺組戸狩派No.3として知られる超武闘派。
高見沢の護衛役として静岡に降り立ち、現地の情報屋である清水を殺害した。また、高見沢が襲撃された際には飯豊たちと交戦するも、小谷による捨身の足止めを食らったり飯豊に右の耳を撃ち飛ばされたりしてもたもたしている間に高見沢を討ち取られてしまった。後日、高見沢の護衛に失敗したことを上司の戸狩玄弥に咎められ、ヤキとして残っていた左耳を切り落とされた。
なお、後のストーリーにて南雲梗平を巻き込む形で自爆したものの、生瀬組が登場した段階では存命中だったため、本記事では(×)という表記にした。
その他
- 清水 ×
生瀬組幹部の本田が頼った静岡の情報屋。
本田に恩義があるらしく、作中では危険を承知で本田(および彼の意志を汲む者たち)への情報提供を行っていた。しかし、2回目の登場回で生瀬組長と天王寺組の会合場所を突き止めるべく動いていたところを室屋柊斗に見つかってしまい、為すすべなく殺されてしまう。
- 九重組 ×
静岡の極道組織。
東海道沿いをシマとしていたことから、生瀬組と同様に天王寺組のターゲットにされてしまう。生瀬組と異なりこちらは徹底抗戦の姿勢を崩さなかったが、健闘も虚しく城戸派の戦闘員2名(韮澤伸次郎・苅込一輝)によって壊滅させられてしまう。
生瀬組にとっては「鳶口の提案に乗らず徹底抗戦を貫いたif」ともいえる存在であり、それゆえに「九重組の壊滅」は生瀬組長が降伏・服従を決断した遠因となっていると考えられる。
余談
生瀬組長について、作中では一貫して外道として描かれているが、仮に勝ち目がないまま天王寺組と戦っても作中と同じ運命であったのではという声もあり、誰からも救われなかったキャラとしてネタキャラ化している。
また、組長を含めた多数の幹部・武闘派を失っているのは少なからず大きなダメージではあるものの、反組長派(+小峠・飯豊)の活躍により幸運にも完全壊滅には至らなかった。
「天王寺組と敵対した組織の多くは壊滅しており、仮に傘下入りしても都合よく利用された末に天羽組によって結局は壊滅させられてしまう」という事実を考慮すれば、実は羽王戦争編で天王寺組に狙われた組織の中でも被害規模は相対的にマシな部類だったりする。
生瀬組長が保身に走ったこと自体は決して褒められたことではないものの、彼が降伏宣言を出したことにより時間稼ぎができ、その結果として被害が最小限に抑えられたというのもまた事実であるという点は留意する必要があるだろう。
関連タグ
北大路組:天王寺組の支配下にある組織。当初は天王寺組に敵対していたが返り討ちに遭い、半ば強制的に傘下に入れられたため、ある意味こちらも「鳶口の提案に乗らず徹底抗戦を貫いたif」ともいえる存在である。
丸山組:天王寺組と協力関係を結んでいる組織。最終的に天羽組によって壊滅された。こちらは「天王寺組との提携が完了したif」といえる存在である。