ふわぁ〜。ん?あなたは?指揮官さんのところに連れて行ってくれるの?
へぇ、あなたが指揮官さん?えへへ、いいね、探す手間が省けたし。
私はリュッツォウ、鉄血所属の巡洋戦艦だよ。挨拶が済んだしこのへんで〜
プロフィール
レアリティ | SSR |
---|---|
艦種 | 巡洋戦艦 |
陣営 | レッドアクシズ・鉄血 |
艦級 | デアフリンガー級2番艦※ |
イラストレーター | 掃除朋具 |
CV | 田中有紀 |
入手手段 | イベント「吟ずる瑠璃の楽章」限定建造(2022/04/27〜2022/05/13) |
自己紹介 | 鉄血巡洋戦艦のリュッツォウだよ~。かつては大洋艦隊のメンバーで…何を言おうとしたか忘れちゃった。まあいいや、ひと眠りしたら思い出せるかもねー |
公式紹介文 | 善悪観念が欠落しているというかなりのキテレツな性格の持ち主。退屈そうにしていることが多いが、興味があることに関しては人が変わったかのようにフットワークが軽い。よく言うとマイペース、悪く言うとワガママ。 |
※ゲーム内表記は「デアブリンガー級」
概要
ゲーム『アズールレーン』に登場するKAN-SEN(キャラクター)のひとり。
2022年4月27日~5月13日に開催されたイベント「吟ずる瑠璃の楽章」の限定建造で実装。2023年12月現在、復刻・再入手の手段は設けられていない。
「リュッツォウ」の名を冠したドイツの軍艦は全部で3隻あり、本艦はその初代にあたる。他はドイッチュラント級重巡洋艦1番艦「ドイッチュラント」(のちに「リュッツォウ」に改名された)と、未成に終わったアドミラル・ヒッパー級5番艦「リュッツォウ」。
『アズールレーン』では前者が改名前の「ドイッチュラント」、後者はリュッツォウから改称された後の「タリン」として実装されており、彼女の実装をもってすべての「リュッツォウ」が揃ったことになる。
キャラクター像
容姿
暗めの金髪に小さな黒い帽子を頭に載せている。トップスは白のカットアウェイショルダー、ボトムスは黒のスカート。足は黒のサイハイブーツ。
右腋には艤装を模したぬいぐるみを抱えており、2対の艤装の上に座っている。目立つ胸部装甲と絶対領域により露出は少ないがセクシーさを感じさせる。
性格
適当で自由気まま。面倒くさがりでよく昼寝をしており、真面目なザイドリッツやテューリンゲンの手を焼いている。
「善悪の概念が欠落している」となかなかにヤバいことを書かれているが、より正確には「行動基準が『自分が興味があるか、面白そうか』である」という方が正しい。
仕事をサボる、邪魔するといったことをしても悪びれない困ったちゃんな一方で、興味を持ったことや面白そうなことであれば人のためになることも積極的に行う。ただし彼女にとっては「やりたいことをやった」程度でしかなく、彼女の行動が他人にとってプラスかマイナスになるかはまさに彼女の気分次第。
着せ替え
- 永き世のノーブルレッド(L2D対応)
黒のイブニングドレスのような服装。裾の部分にはスリットが入っていて脚がちらりと覗く。館に住まう吸血鬼という設定のようだ。
背景には首に噛み跡がある女性が4人倒れているが、これが人形なのか本物なのかは不明。
明るい性格を示すかのような色々なポーズや表情が特徴。そして動くたびに揺れる胸。
タッチ2では吸血鬼のように目が赤白く光る。
台詞ではヴァンパイア役をノリノリで演じてくれる。ラブの台詞では...?
- お熱いうちにちょうだい♪
もはや恒例(?)のチャイナドレス衣装。東煌料理にハマったらしく、ちょくちょくパクついている。
...が、
- おいしいからとアツアツの餃子を問答無用で指揮官の口にねじ込もうとする
- タリンに「ビールと一緒に食べるとおいしい」と吹き込む(この手の点心は本来お茶と一緒に食べるものである。なおタリンはコーヒーと一緒に食べようとしていた。こっちも大概だが)
- 隙を見て指揮官の分をかすめ取ろうとする
とまあ好き放題やっており、要するにいつもの彼女である。
- 純白の眠り姫
ケッコン衣装。
ケッコン後でもマイペースなところは変わらないようだが...?
性能
オーディン以来となる重装甲の巡洋戦艦。
巡戦カテゴリ内では耐久・火力・装填は高水準、回避・対空・速力は低めという味付けで、戦艦カテゴリだと中堅どころ(だいたいクイーン・エリザベスと同じくらい)になる。
ザイドリッツと同じく巡戦としては特殊なスロット配分であり、2枠目が軽巡砲・駆逐砲の選択式な代わりに砲座数が2と少なく、3枠目が対空砲・駆逐砲の選択式となっている。
今までの巡戦に無い高い火力を得られるというのが本艦の特徴。重装甲で耐久も高く、旗艦に置いても不安が無い。
スキル効果もほぼ単体で完結しているので編成の自由度も高い。ただし対空は低めで駆逐砲を装備する場合は完全に他でフォローが必要になる。
弱点としては前述の対空の低さと、スキルを重視する場合徹甲弾メインになるため軽装甲相手に弱いこと。スキルによる弾種指定の効果はおまけに近いが、メインの獲物が戦艦・巡戦なので徹甲弾の方がより効率よく狩れる。この辺りは指揮官の采配にゆだねられるだろう。
スキル
- スカゲラックの勇気(攻撃)
戦闘中、自身の主砲が与えるダメージが1.0%(MAX10.0%)アップ;自身の主砲攻撃時に40.0%(MAX70.0%)で前方に特殊弾幕Lv.1-10を展開する(威力はスキルレベルによる) |
恒常の主砲ダメージアップ+確率発動の弾幕。巡戦に足りない火力を補える良スキルだが、発動しなかった際の保険は特にないので注意。
弾幕は直射型で、赤黒の通常弾を3回に分けて飛ばした後「BIG SEVEN」に近い針状弾と魚雷を飛ばす。
ちなみにスカゲラックはデンマークのユトランド半島北方にある海峡の名前。彼女が参加したユトランド沖海戦には「スカゲラックの戦い」という別称があり、これにちなんだ命名と思われる。
- お楽しみのハンティングタイム(支援)
戦闘中、自身が敵を撃破する度に、自身の火力・命中が1.0%(MAX5.0%)アップ(最大3回まで・3回目の加算時にさらに自身の装填が5.0%(MAX15.0%)アップ) |
敵撃破ごとに3回まで火力・命中にバフをかけ、3回目は追加で装填を上げる。
これまた足りない火力を補え、さらに命中・装填も上がるので撃破の効率を上げられる。
リュッツォウは副砲を2つ装備できるので自爆ボートなどの処理でも勝手に発動するのがおいしい...のだが、真価は次のスキルと組み合わせたとき。
- 伝承艤装・リュッツォウ(攻撃)
自身が戦艦・巡洋戦艦に与えるダメージが1.0%(MAX10.0%)アップ。自身がダメージを与えた敵艦がダメージを受けてから5秒以内に撃破された場合、自身が敵艦を撃破した扱いになる。自身が徹甲弾・SAP弾属性の主砲を装備している場合、自身の主砲攻撃が命中した敵に下記の効果を与える;(1)命中・火力が3秒間1.0%(MAX10.0%)ダウン;(2)3秒後に10%で発動、3000ダメージを受ける |
説明文が相当長いが、つまりは以下の3つの複合スキル。
1)戦艦・巡戦へのダメージアップ
「スカゲラックの勇気」と合わせれば主砲ダメージ+20%となる。3つ目の効果から徹甲弾・SAP弾装備が推奨されることもあり、戦艦・巡戦に対して強く出られる。
2)撃破数の横取り
自身がダメージを与えた敵が5秒以内に倒された場合、自身が撃破した扱いにする。
これを使って「お楽しみのハンティングタイム」を早期に発動し、上がったステータスでいわば「積みアタッカー」として戦うのがリュッツォウのメイン戦法となる。
3)デバフ+追加ダメージ
効果は悪くないが、デバフ時間は微妙に短く、追加ダメージも確率が10%と非常に低い。「あって困らない」くらいの目でみるといい。
運用
弾幕の性質上旗艦が望ましいが、鉄血の陣営バフを持つビスマルクと競合するのが悩み。Zweiなら問題ないので、組ませる場合はZweiを推奨。
ザイドリッツとは非常に相性が良い。リュッツォウを旗艦に、ザイドリッツを僚艦に据えてスキル「伝承艤装・ザイドリッツ」で主砲装填を加速、自分で撃破するかザイドリッツに撃破してもらうかして「お楽しみのハンティングタイム」を発動、以降主砲と弾幕を高速で回す...と、完ぺきといっていいほどかみ合っている。
ただしこれをやるとただでさえ低い対空がさらに悲惨になるので、フォローはしっかり。鉄血陣営対象のダメージカットを持つグラーフ・ツェッペリン、優れた防空性能を持つニュルンベルク・ライプツィヒ改などと組ませるといいだろう。
とにかく主砲の回転率が生命線なので、主砲は装填が早めの「試作型457mm連装砲MKA」「試作型406mm連装砲Mk4」「380mmSKC連装砲」あたりがおススメ。
運が低く、命中に難があるので命中補強も忘れずに。「高性能火器管制レーダー」なら初回の主砲装填時間も短縮できて一石二鳥。
史実解説
モチーフになったのは、ドイツ帝国海軍のデアフリンガー級巡洋戦艦「リュッツォウ」(SMS Lützow)。
1912年5月15日起工・1913年11月29日進水・1915年8月8日竣工。しかし試験中にタービンに損傷を負ったことで、就役は1916年の3月までずれ込んだ。
艦名は19世紀のプロイセンの軍人、ルートヴィヒ・アドルフ・ヴィルヘルム・フォン・リュッツォウにちなむ。彼はナポレオン戦争の最終盤に「黒の猟兵」の名で知られる義勇兵部隊を率いて戦ったことで知られた。
デアフリンガー級はドイツ帝国海軍が第一次世界大戦までに完成させた巡洋戦艦としては最後の級で、先に建造された「ザイドリッツ」の拡大発展型として建造された。
武装は主砲に50口径30.5cm連装砲4基8門、副砲に45口径15cm単装砲14門を備え、また45口径8.8cm単装高角砲2基、艦首に60cm水中魚雷発射管単装4門を装備していた。主砲塔の数こそザイドリッツから減ったものの、大口径化により火力投射能力は良好であった。また主砲塔を減らしたことで浮いた重量を装甲に回したことで、この時代の巡洋戦艦としては異例の防御力を得ていた。
就役後、リュッツォウはフランツ・フォン・ヒッパー提督の指揮下、ドイツ海軍の大洋艦隊に所属し、巡洋戦艦部隊の旗艦を務めた。
初出撃は1916年4月、イギリス東部のローストフト、グレート・ヤーマスの2都市に対する艦砲射撃任務であった。
1916年5月31日、スカパ・フローを発ったイギリス海軍のグランド・フリートと、ヴィルヘルムスハーフェンから出撃したドイツ海軍の大洋艦隊が、デンマークのユトランド半島西方沖に激突した。
世にいうユトランド沖海戦、あるいはスカゲラックの戦いである。
結果として同大戦最大の海戦となったこの戦いに、リュッツォウはヒッパー中将が指揮する偵察部隊の旗艦として出撃した。
15時25分、イギリスの巡洋戦艦部隊(デヴィッド・ビーティー中将指揮下)がヒッパーの偵察部隊を発見。15時48分、ヒッパーは部隊に砲撃開始を命じ、1分後にはビーティーの部隊も反撃に転じた。
開戦後、両部隊は南方へ進みながらの同航戦となった。リュッツォウは敵旗艦のライオン級巡洋戦艦「ライオン」に狙いを定め、逆にライオン級巡洋戦艦の2隻「ライオン」と「プリンセス・ロイヤル」がリュッツォウを狙う格好となった。
17時00分、ライオンの34.3cm砲弾がリュッツォウの艦首をとらえる。ほぼ同時刻、お返しとばかりにリュッツォウの砲弾がライオンのQ砲塔天蓋を貫通、内部の弾薬を誘爆させ使用不能に追い込んだ。この誘爆によりライオンはあわや爆沈かと思われたが、弾薬庫の扉閉鎖と注水が行われ、最悪の事態は免れた。
ここで、ヒッパー隊とビーティー隊の交戦開始の報を受け、本隊から分かれて急行してきた第3巡洋戦艦戦隊(ホレース・フッド少将)、インヴィンシブル級巡洋戦艦「インヴィンシブル」以下3隻が参戦する。インヴィンシブルは18時過ぎ、ドイツの第2偵察群所属、巡洋艦「ヴィースバーデン」を航行不能に追い込んできたところであった。
これに対し、リュッツォウはデアフリンガーとともにインヴィンシブルに攻撃を集中させる。
18時33分、リュッツォウの第3斉射がインヴィンシブルの右舷側中央砲塔に命中。インヴィンシブルはそのまま弾薬庫に誘爆し、真っ二つになり沈んでしまった(ただしこれをデアフリンガーの戦果とする資料もある)。
しかしインヴィンシブルはただでやられたわけではなく、その直前リュッツォウの水線下、艦首の魚雷発射管付近に2発の命中弾を与えていた。これがリュッツォウにとって致命傷となる。
インヴィンシブルを沈めたリュッツォウだったが、艦首への被弾による浸水は深刻さを増していた。戦線についていけなくなったため、ヒッパーは魚雷艇をつけさせ、無事だった「モルトケ」に移乗。リュッツォウは魚雷艇による護衛を受け、排水を試みつつ戦線離脱を試みた。
しかし排水が追い付かず、完全に艦首が沈没し航行不能となる。結局翌日6月1日の2時45分、曳航不可能と判断されたリュッツォウは魚雷艇「G38」により雷撃処分となる。正式な就役から3カ月にも満たない艦歴であった。
2015年にイギリス海軍の測量船「エコー」により、リュッツォウの残骸が発見されている。
関連イラスト
↑公式のローディング画面。
関連タグ
ザイドリッツ:前級にあたる艦(デアフリンガー級はザイドリッツの拡大発展型)。名前がアドミラル・ヒッパー級重巡洋艦に受け継がれたところも同じ。
アドミラル・ヒッパー:史実でリュッツォウに座乗したフランツ・フォン・ヒッパー提督にちなむ名を持つ。リュッツォウの名はアドミラル・ヒッパー級重巡洋艦に受け継がれているため、精神的な姉妹艦といえるかもしれない。
ドイッチュラント、タリン:「リュッツォウ」の名前を継いだ艦。着せ替えのセリフで会話している。ドイッチュラントはリュッツォウと呼ばれることを強く嫌っているが、リュッツォウのほうは「名前とかどうでもいいじゃない」と切って捨てている。
ウォースパイト・ヴァリアント:ユトランド沖海戦に参加した艦。リュッツォウ側からの言及は特にない...が、参戦していなかったはずのクイーン・エリザベスには特殊セリフがある。なぜだ。
- イベント「吟ずる瑠璃の楽章」で実装されたKAN-SEN