赤魔道士
あかまどうし
曖昧さ回避
- ファイナルファンタジーシリーズのジョブ。本稿で解説。
- ロマンシングサガ ミンストレルソングのキャラクター⇒ミニオン(ロマサガ)(※SFC版ロマサガ1では「あかまほうつかい」)
- 聖剣伝説 ファイナルファンタジー外伝のキャラクター⇒ジュリアス・バンドール
ロマサガ・聖剣伝説の彼らはFFの赤魔道士をベースにしている。
概要
赤魔道士とは、『ファイナルファンタジー』シリーズに登場するジョブ(職業)の一つ。
白魔道士、黒魔道士と並ぶ〇〇道士系のジョブであり、名前の通り赤を基調とした衣装を纏っている。
初代『ファイナルファンタジー』で登場した時から一貫して羽飾りの付いた帽子を被っており、簡素なローブの白魔道士・黒魔道士と比べると服装は華美な事が多い。
デザインの原案は『吸血鬼ハンターD』の主人公らしい。
武器攻撃による肉弾戦闘、白魔法による回復、黒魔法による魔法攻撃など、どれも一定の水準でこなすことができる。一方で、どれも最高位まで極めている例はなく、立ち回りの幅で勝負するタイプ。
コンセプト自体は初期から全く変わっていないが、この「一定の水準」の振れ幅が非常に大きく、高水準で幅広くこなせることもあれば、どれをとっても中途半端なこともあり、作品ごとに強さがまちまち。
性能
FF1
初出。赤魔術師からクラスチェンジする上級ジョブとして登場。
武器攻撃はナイトやスーパーモンクには及ばないが、削りに貢献できる程度にはこなせる。また、習得に一部制限があるものの、クラス8まであるうち7までの白魔法・黒魔法が使用可能。
クラス4までの黒魔法しか使えない忍者、黒魔法が全て使えても白魔法がなく打撃も弱い黒魔道士と比較すると、明らかにパーティへの貢献度が高く、器用貧乏ではない文字通りの万能職だった。
FF3(FC)
風のクリスタルから得られるジョブ。オープニング直後からジョブチェンジ可能。
専用装備がいくつか存在するものの、白魔法・黒魔法はクラス8まであるうち4までしか使えなくなった上に、効果も本職よりも目に見えて劣るようになり、大幅に弱体化。前々作の万能さが嘘のような凋落ぶりである。中盤以降は装備品もほとんどなくなるため、活用はさらに難しくなる。一応、クリスタル防具は装備可能だが、その前にお役御免になっているだろう。
FF3(DS)
同じく、風のクリスタルから得られるジョブ。
FC版での専用装備が汎用品に変更されてしまったが、白魔法・黒魔法がクラス5までに拡張され、装備できる武器・防具の数が激増。エクスカリバーとクリスタル防具で前衛、盾二刀流と白・黒のローブで耐久のある後衛など、その時々でパーティの穴を埋められる柔軟な対応が可能となった。
コンセプトに違わぬ幅広い立ち回りができ、かといってFF1のように本職を食うほど強力すぎず、ちょうどいい立ち位置に落ち着いたと言えるか。
FF3(ピクセルリマスター)
同じく、風のクリスタルから得られるジョブ。
装備品はFC準拠、MPや使用可能な魔法の種類はDS版準拠と、両者を折衷した性能に変更。事実上、賢者の下位ジョブのような扱いになった。
水のクリスタルの啓示を受けるあたりまでは万能選手として活躍できるが、以降は装備が少なくなっていくため、基本的にはゲーム進行に合わせて他のジョブに乗り換えていくほうがよい。
とはいえ、ゴーレムの杖二刀流による石化戦法、盾二刀流でのルーンの杖によるノーコストブリザガ、各種棒を使っての黒魔法、緊急時にはケアルダまで使用できる白魔法など、柔軟な立ち回りができるのも事実で、使おうと思えばどうにか活躍させられる程度のスペックは備えている。
FF5
水のクリスタルから得られるジョブ。ウォルスの塔クリア時から使用可能。
剣は装備できるが盾と重装備がなく、白魔法・黒魔法はクラス6まであるうちの3までしか使えず、魔力が低く魔法の効果が薄いなど、前衛としても後衛としてもかなり中途半端な能力。
習得アビリティは『しろくろま』Lv1〜3、『れんぞくま』。前者は一見便利そうだが、魔力補正がそこまで高くないため、元の魔力が高いジョブにつけないと効果を出しづらい。
後者は効果自体は非常に強力であるものの、必要ABPが『ものまね』と並んで最多で習得に時間がかかりすぎる…と、こちらでも問題が多い。
本作の赤魔道士を有効活用するには、組み合わせるアビリティの選択が重要で、前衛に出したければ『りょうてもち』、後衛として攻撃に参加したければ『ゆみやそうび』、『しろくろま』を活かしたければ『じくう』『しょうかん』などをセットすると使い勝手がよくなる。
FF11
初期ジョブとして登場。
サービス開始直後はFF3やFF5の流れで器用貧乏ジョブだったが、アップデートで元々持っていた
特性『ファストキャスト』が常時発動化、『リフレシュ』『コンバート』の追加など、一挙に大幅強化が入ると一躍強ジョブ扱いに。特にLv75キャップ時代にはソロ最強ジョブ、PT必須ジョブ等としてもてはやされ、多くの人が赤魔道士を使うようになった。
しかし一方で、赤魔道士が強くなりすぎた為に他ジョブの居場所を奪っていると批判される事があった。これに伴い赤魔道士のAF入手競争は過激化の一途を辿り、頭装備「デュエルシャポー」の入手に数年掛かった、抽選負けした際にリアルで失神した等という逸話まであったりした。その後、レベリングの主軸がフィールドでの乱獲からアビセア乱獲に移行した事、他ジョブの修正などもあり、一強から中堅どころへと後退する形になっている。
本作における『連続魔』は、「効果時間の間詠唱時間と再使用時間を無くし、猛スピードで魔法を連射出来る」という切り札的なものとなっている。
FF14
拡張パッケージ第2弾《紅蓮のリベレーター》にて追加された。ロールはDPS。
シリーズの定番となった『連続魔』は、「立て続けに2回魔法を唱えた時、2回目に唱えた魔法の詠唱時間がゼロになる」というジョブ性能で再現されている。
これにより無属性魔法「ジョルト」から黒魔法と白魔法を交互に唱え、バランスゲージの「ブラックマナ」と「ホワイトマナ」を両立させながら蓄積。ゲージが溜まった後、細剣による華麗かつ強力な剣技を叩き込むという戦法を取る。
物理と魔法による攻撃に加え、レベルが上がれば本職のヒーラーほどではないが回復および蘇生手段を持つ。この為、上位のクエストでは瓦解しかけた戦線を立て直し得る底力を持つ。
第五星暦末期、「魔大戦」と呼ばれる激烈な戦いによって水の災厄「第六霊災」が発生。大氾濫から逃れる為、ギラバニア山岳地帯に多くの人々が集結するが、そこに「魔大戦」で相争った魔法都市マハの黒魔道士と、古都アムダプールの白魔道士がいた。迫りくる滅びに抗うため、敵対していた彼らは手を結び、黒魔法でも白魔法でもない新たな魔法体系の確立に挑む。ここから「抗うための魔法」赤魔法を操り、細剣を手に戦う「赤魔道士」が誕生した。その後ギラバニアの地に生まれた新たな国アラミゴにて、暴君テオドリックに抵抗する革命軍の赤魔道士部隊「紅の疾風」が誕生。しかし帝国侵攻の折に内部の裏切りによって瓦解、唯一生き残ったのがシ・ルン・ティアである。