「なおさらその種モミを食いたくなったぜ」
「グフフ~ゆるさねえ」「やつら皆殺しにしてやる」
「きさまも地獄へ送ってやるぜ~!!」
CV:玄田哲章(テレビアニメ版)
掛川裕彦(PS版)
米田直嗣(アーケード版格闘ゲーム)
山崎たくみ(リバイブ)
概要
シンの部下であり、KINGの幹部の一人。斧やボウガンや槍を武器に使う。
村に種籾を持ち帰ろうとするミスミ老人を襲っているところを、ケンシロウに邪魔される。ケンシロウ目がけてボウガンの矢を放つが、北斗神拳奥義、『二指真空把』で投げ返された矢で右目を潰され、一時撤退。それを逆恨みしてミスミ老人の村を襲撃し、村人を虐殺した上に、ミスミ老人をもケンシロウの目の前で殺害してしまう。
第1話に登場したジードとの最大の違いは、生きるための手段ではなく己の楽しみのために殺戮を行なった、真の悪党であることだろう。
怒るケンシロウの両腕を部下二人がチェーンで拘束したまではよかったが、スペードが投げつけた斧は蹴り返されてホッケーマスクの部下の首が吹っ飛び、片割れの怪力自慢の部下も北斗神拳奥義、『岩山両斬波』で一蹴され、とんでもない男を敵に回してしまったことに気づいた時にはもう後の祭り。
引くに引けなくなって破れかぶれでケンシロウに襲い掛かるも、鼻を折られ、二丁の斧を持った両腕も圧し折られた上に北斗神拳奥義、『北斗残悔拳』で絶命するという、悪逆非道の報いにふさわしい惨めな最期を遂げたのだった。
「お前の命はあと3秒!」
他の幹部三人と違って、特殊技能はないが、KINGの一番手ということもあって、ゲームやスピンオフ作品でも比較的出番は多い。
しかし彼を有名たらしめているのは、北斗神拳の余命カウント技の犠牲者第一号だからである。
原作における正確なやり取りは、
「この指を抜いてから3秒後にてめえは死ぬ」
「そ…そんな」
「その3秒間に自分の罪深さを思い知れ」
「ち…ちょっとまってくれ、た…たのむ」
(お構いなしにスペードのこめかみから指を引き抜くケンシロウ)
「う…うわあ!! い…いやだ…お…おれはまだ死にたくねぇ、死にたくねえ~っ!!
死に たわっ!!」
(バガッと音を立てて上半身が真っ二つに裂けて絶命するスペード)
残虐な悪党が余命を宣告され、哀れに命乞いするも、ケンシロウに拒絶され絶命するという、以降も続く黄金パターンにシビれた読者は多く、「お前の命はあと○○秒!」「あと○○でお前は死ぬ」という「北斗の拳ごっこ」が全国で大流行した。
ただ、さすがに3秒では短かったか、アニメ版では7秒に変更され、画面右下にカウントダウンが表示された。さっきまでの威勢も消え失せて、情けなくのた打ち回るスペードを、声の出演の玄田哲章氏が好演している。
DD北斗の拳におけるスペード
原作では四重臣揃ってシンの幹部として登場。殆ど台詞もなく、正直に言うと影が薄い。
アニメ登場初期は、ダイヤやクラブと共にカラオケバンド「トランプかよ」を結成していた。
ユリアの経営するスナックに現れ、演奏料と称してケンシロウたちから不当な報酬を要求するが、ケンシロウたちが黙っているはずもなく成敗された。
その後はハートと合流し、シンの元で働いている。また、上記の原作設定を反映してか、何かと「種籾」に固執している。
アニメ二期では紗斬黒組のシンの手下として登場。もみ組に乗り込んできたが、ケンシロウの「北斗ギャグ裂拳」に敗れ、ゆるキャラのような姿となった。
その後は警察官に転職したらしく、フランスパンを盗んだトキを他の警官と共に袋叩きにしていた後ハート、ジャッカルと共にトキを引っ張っていた。
『外道伝 LIFE IS OFFSIDE』におけるスペード
子供の頃の彼は将来を嘱望された名サッカー選手であり、幾度もの困難に襲われながらも再起を果たし、貧しい出身村を救う夢のために邁進していた。
しかし、核戦争によってその村は灰燼と化し、それを見て心が折れた彼は全てがどうでもよくなり、原作のような残虐な人物に変貌を遂げる。
実際の本編はかなり面白可笑しく描かれているが、相当重い生い立ちである。
『真・北斗無双』におけるスペード
「幻闘編シンの章」では、元はボウガン使いの暴徒だったが、「女王(ユリア)のための兵隊」を探していたシンの目に留まり、スペードの名を与えられて彼の部下となったことが明らかになった。