概要
日本などアジア系で見られる、「発音が非常に不自然であったり、文法がでたらめだったりする不完全な英語」のことである。日本語はLとRの区別が無いため、このような表現が浸透している。
世界的に「日本人は英語が話せない」というのは一種のステレオタイプになってしまっており、日本のアニメ等でキャラクターが話すカタカナ英語を揶揄して使われる事も多い。そのためJanglishや稀ではあるがJinglishなどと揶揄されることもある。また、海外のアニメオタクコミュニティなどではEngrishのアニソンをよくネタにしている。
日本人の英語下手は、「話せない」というよりは「話す必要がない」という理由が一番大きいだろう。
海外に出稼ぎに行ったりだとか、教育が外国語でしかやってないとか、外国の作品ぐらいしか娯楽がなかったりとか、そうしたのっぴきならない事情が無く、自前の言語の範囲内で大抵のことは賄える豊かな国の証であるので悪いことでもない。
しかしながら欧米の文化に対する憧憬(劣等感)というのも昔から根強いため、英語が話せなくて恥ずかしい、英語が話せる人はかっこいいという価値観もそれなりに定着してしまっており、横文字・カタカナ言葉によるブランド化をシンキングするピープルもいる。
日本語の独自性から見た、日本人が英語が下手な主な理由
日本語の発音は母音が少ない(『あ・い・う・え・お』)ため、外国語の発音を日本語に合わせようとすると、外国語の様々な母音が混じってしまい、訳のわからないことになってしまう事が多い。
また、日本語の文法も独特なもので、外国語だと主語・述語とすぐに繋がる事が多いが、日本語の場合は、主語と述語の間に様々な修飾語などが交じることが多い。きちんと理解しないと、混乱などを生じる要因となる。
また言語学だけでなく恥の意識や完璧主義が悪影響を及ぼしているという主張も根強い。完璧な文法で話そうと思うあまり思考に余計な時間を要したり、そもそも発言できなかったり、結果学習の機会を逸してますます下手なママ、という悪循環である。
このような問題を撤廃するために、「不完全な英語でもいいからとりあえず話してみよう」ということでJanglishという概念を肯定的に押し出す向きも多少ある。
一例
All your base are belong to us.
Diamond is not Crash(ジョジョの奇妙な冒険第四部「ダイヤモンドは砕けない」の英題)
I feel asleep、The truck have started to move(メタルギア)
「行き止まり」→「The End」(福岡市内の案内標識。現在は修正済み)
関連タグ
偶然だぞ、コインいっこいれる …… Engrishと逆のパターン
出川イングリッシュ……「相手に意思を伝えるのに必要なのは正しい文法ではない」という例。
リンキング …… これが出来ないとカタカナ英語から先に進まない。
アラブ英語 …… 同様にデタラメな発音が目立つ、非ネイティブ文化圏での方言英語。こちらはEngrishとは異なり、特定地域における市民生活に根付いているが、ネイティブ文化圏では話者がいじめを受ける原因にもなるやべー英語の代表と見做されている。
サカイマッスル …… 2019年に発覚した、公式がやらかした誤訳事件の1つ。
極度乾燥(しなさい) …… 日本人が変な英語のTシャツを着ていることから生まれたイギリスのブランド。
ライス …… カタカナ表記にしてしまうと区別がつかないことで有名な語(お米/シラミ)。