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のび太のワンニャン時空伝

のびたのわんにゃんじくうでん

アニメ『ドラえもん』の劇場版作品。公開は2004年。大山のぶ代版の映画としては最後の作品となる。
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「ぼくたち、また会えるよね。」


概要編集

2004年3月6日に公開された映画ドラえもん第25作。2024年の同日を以て20周年を迎えた。2025年1月31日より映画ドラえもんまつりでデジタルリマスター版が限定上映予定。(併映作品の上映はない)


2005年に声優交代が行われたため、大山のぶ代版アニメとしては最後の映画となった。

そして同時に、芝山努監督として手がけた、最後の映画でもある。

ドラえもんのうた』(TVシリーズでは既に使用終了)がオープニングに使用されたのも本作が最後になる。


原案はTC22巻収録「のら犬「イチ」の国」。

なお、本作と同様に高度に進化した犬の主要キャラクターが登場する『のび太の大魔境』や『のび太とアニマル惑星』とは関係ない。


2003年に公開された前作『のび太とふしぎ風使い』から変更された作画監督による画質の近代化渡辺歩による映画ドラえもんシリーズでは斬新に取れる演出が好評となり、興行収入は『のび太と翼の勇者たち』以来3年ぶりに、30億円を超える大ヒットとなった。

(これは、同じく2004年に終了したあの人気怪獣映画シリーズのあの最終作とは対照的な結果である。なお、奇しくもどちらの作品にも泉谷しげる氏が出演している)


地上波では2005年3月25日にTVスペシャル(事実上の最終回)としてOPEDも含めた本編ノーカットで放送され、テレビ放送においても大山版アニメを締めくくる作品となった。放送の合間に主要声優陣のお別れのメッセージが挟まれたほか、本編終了後には翌月に始まる水田わさび版の宣伝映像が挿入され、のぶドラ期のフィナーレを飾った。



あらすじ編集

いつものように野球でエラーをしてしまい、ボールを探すのび太。そこに、ボールを咥えた子犬がやってくる。

懐いてしまったのか家に帰ろうとするとついて来てしまい、彼から相談されたドラえもんママに内緒で飼うことを提案する。

のび太はその子犬に「イチ」(ワンと鳴くから)と名付けるのだった。


しかし次第にエサに困り、加えて動物嫌いなママに気付かれそうになったため、イチを別の場所に避難させることとなる。その途中で、同じように飼い主の都合で捨てられた犬や猫と出会い、のび太は彼らを恐竜もいない約3億年前の世界に連れて行くと提案。


たまたまネズミのおもちゃに逃げてしまったドラえもんを除き、しずかジャイアンスネ夫と共に3億年前に行き、放し飼いを始めた。

自分達が戻らなくても生きていけるよう、イチに「進化退化光線銃」を当てて人間並みの知能を持たせたのび太はイチに皆のリーダーになれと告げ、「明日必ず来る」と約束し現代に帰った。


翌日、勝手な行いをドラえもんに怒られ、皆で約束通りタイムマシンで3億年前に戻ろうとしたが、途中で時間空間の歪みに巻き込まれ、イチ達を放した時代から1000年後の世界に不時着してしまう。


…そこには、進化退化光線銃で進化した犬と猫達が、現代以上の文明を築き上げ暮らすワンニャン国が広がっていた。

故障したタイムマシンもこれ程の文明なら直せると考えたドラえもん達は、自分らも犬猫に扮して街での冒険を始めるのだった。


用語編集

ワンニャン国

進化した犬人間と猫人間の国。

進化退化光線銃を利用し続けたことにより、僅か千年で浮いて走る車や大型宇宙船を製造する技術を獲得するに至った。

無料フード製造機を発展させたもので作りだす食材が主食であり、エネルギーはノラジウムで同一化されているので比較的クリーンなシステムを築いている。


祖先へ新天地を与え進化のきっかけを作ったのび太を神として崇めており、その為言語は日本語を用い「のび太」と「ノラ犬」と「ノラ猫」の「の」を模したマークを国旗としている。一方ネズミが分からないなど、現代の世界の事は伝わっていない事が多い模様。

また、一部の者はロッドソードと呼ばれる、電流が流せる特殊警棒のような護身武器を持つ。


なお、ワンニャン国は厚着が標準的らしく(その割にはシャミーをはじめ女性の服は袖がなく肌の露出度が高い様にしか見えないが)、のび太達が現代から持ってきていた服装は下着と扱われ、ドラえもんに至っては(実際その通りだが)裸と指摘されていた。


ノラジウム

ワンニャン国で主要なエネルギー資源に利用される鉱物。1ミリ程の粒一つでもコンロが燃え、量さえあれば大型車両や宇宙船も起動できる。ただし水に濡れると効力を失う。


ねじれゾーン

時空間内に時折発生する、乱気流ともいえる歪み。これに巻き込まれると生物の肉体年齢が狂わされたり、設定時間からズレた時代へ飛び出してしまう。

放っておくと記憶も逆行してしまう模様だが、ドラえもんの物含むタイムマシンにはこれを防ぐ修正装置が常備されている模様。


レギュラーキャラクター編集

ドラえもん

CV:大山のぶ代

ワンニャンドラえもん

主人公。

「わんにゃんごっこつけ耳」ではネコ耳を着用。

シャミーのセクシーな容姿にベタ惚れし、終始彼女を「シャミーちゃん」と呼んで意識する。

今回は「名刀電光丸」でネコジャラと一騎打ちを繰り広げる。


のび太

CV:小原乃梨子

わんにゃんごっこつけ耳ではイヌ耳を着用。

おばあちゃんとよく遊んでいたけん玉でイチと楽しんでおり、イチと再び会いにくると約束を交わす。一度現代に帰る際けん玉の玉の部分が千切れて取り残されており、それが2人を結びつけるシンボルとなった。


しずか

CV:野村道子

わんにゃんごっこつけ耳ではネコ耳を着用。


ジャイアン

CV:たてかべ和也

わんにゃんごっこつけ耳ではイヌ耳を着用。

互角の腕っぷしを誇るブルタローと意気投合、熱い友情を交わす。


スネ夫

CV:肝付兼太

わんにゃんごっこつけ耳ではイヌ耳を着用。

ネズミの玩具でドラえもんをからかい逃げだしたためドラえもんだけ最初に過去に向かっていなかった。


ゲストキャラクター編集

イチ(犬)

CV:林原めぐみ/阪脩

あけましておめでとうございます!

のび太に懐いた茶色い犬。のび太と共に遊んでいたけん玉の千切れてしまった玉を持っている。

後に進化退化光線銃で進化し、人間並みの知能を持って犬猫のリーダーとなり、ワンニャン国初代大統領に就任しており、1000年後においても絵画が飾られていた。


ハチ(犬)

CV:林原めぐみ

ハチ

ワンニャン国でドラえもん達と出会った犬族の少年。イチに似ていて泳げないのも同様だが無邪気だったイチとは違い勝気な性格。

猫族の女性に拾われて育ったが、ネコジャーランドでその親が行方不明になってしまい、チーコ・ダク・ブルタローと行動を共にしている。


ダク(犬-ダックスフント)

CVは関智一

ハチと共に行動する犬族の少年。ネコジャーランドで行方不明になったコンピュータ技師の父(大長編では母も)を捜している


ブルタロー(犬-ブルドック)

CV:江川央生

同じくハチと共に行動する犬族の少年。

取っ組み合いの結果ジャイアンと熱い友情をかわした。ハチ達と同じ経緯で自動車修理工場を務める父(大長編では母も)を捜している。また、そういう家柄なので自身も工具の扱いが上手い。


チーコ(犬-マルチーズ)

CV:島谷ひとみ

センシティブな作品

犬族の少女でハチと行動を共にしており同じ経緯により行方不明の数学者の両親を捜している。

彼女の声を担当した島谷はドラえもんのファンで、当時声優初挑戦だったとのこと。

もう1つ言えば、本作の主題歌(及び当時のED)も担当している。


大統領(犬-外見はアフガンハウンドに近い)

CV:大平透

ワンニャン国の現在の大統領。

地球に隕石が接近している事を知り、他星へ移住する計画を進めていた。


ネコジャラ(猫)

CV:泉谷しげる

(タイトルがネタ切れになりつつある)

本名はネコジャラ左ヱ門之丞景虎(さえもんのじょうかげとら)

ワンニャン国一の富豪であるネコジャラ一族の当主であり、ズブによく似た外見をしている猫族の大柄な中年。

ネコジャーランドという巨大遊園地を経営していて次期大統領候補とされる程の実力者であるが、その裏では……

主人公ドラえもんと一対一で戦った数少ない悪役でもある。

ちなみに彼の声を担当した泉谷は、チーコ役の島谷ひとみと同じくドラえもんのファンで、当時2度目の声優経験(1度目は平成狸合戦ぽんぽこ)だったとのこと。


シャミー(猫)

CV:かないみか/歌唱パート:島谷ひとみ

シャミーちゃん

猫族の美少女歌手。普段はレストラン「山猫軒」で歌うが、時にはネコジャーランドのステージに上る事も。

艶のある紅髪が特徴的で、色っぽい衣装から露になる豊満なスタイルや生足の美脚に、時折見せる魅惑的な表情など、ドラえもんが一目惚れして終始デレデレになる程のセクシーな容姿を持つ。

「山猫軒」でドラえもんと出会い、彼から猛烈な好意を寄せられ続けるが……(ネタバレ注意)


ニャーゴ(猫)

CV:古川登志夫

ワンニャンDB

ネコジャラの側近。性格はきわめて冷酷で尖った性質の持ち主。


余談編集

大魔境』(ただし『宇宙小戦争』は除く)以降の映画版ドラえもんのテンプレートとなっていた主題歌に入る直前の「ドラえも~ん!」というのび太の叫びだが、F氏逝去後の作品では変化球が続いたが、ついに本作ではドラえもんが「のび太く~ん」と助けを求める事になった。


エンディング映像において、ジャイアン、スネ夫、しずか、ドラえもんとのび太の順で手を振ってバイバイをするシーンに関しては翌年からの交代を表したのかもしれない(現代に帰るシーンの際、地球の長い年月においての世代交代を語るシーンもそれを踏まえて語ったと思われる)。

実際ダクの声優である関氏は、翌年から本当にスネ夫の声優を受け継いでいる。そのため本作が事実上の連続出演となる。


また、本作がテレビ放送された3月25日は愛・地球博の開幕日であり、一般利用者が初めて水田わさびのドラえもんの声を聴くことができるようになり、まさに世代交代を象徴する日となった。


本映画が公開されて20周年となる2024年7月23日に小原女史氏が亡くなり、その2ヶ月後の9月29日に大山女史も亡くなっている。



関連タグ編集

ドラえもん 映画ドラえもん 映画ドラえもん(第1期)

芝山努 渡辺歩 藤森雅也

大山のぶ代 小原乃梨子 野村道子 たてかべ和也 肝付兼太

島谷ひとみ 泉谷しげる 林原めぐみ かないみか 関智一


イチ シャミー チーコ ネコジャラ

進化退化光線銃 線路ピンチ

  擬人化


YUME日和:本作のエンディング。

ワンニャン時空伝:表記揺れ。


のび太の大魔境のび太とアニマル惑星:この2つの作品は本作と同様に犬(及び進化した動物)のキャラクターが登場する作品。


ファイナルウォーズ:同年公開のネコジャラの中の人がゲスト出演した国民的怪獣映画、こちらも当時の最終作だった。


Pa-Pa-Paザ★ムービーパーマンタコDEポン!アシHAポン!同時上映の映画



そして新時代へ…

のび太の恐竜2006

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