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概要

映画ドラえもん・テレビ20周年記念超大作。大長編シリーズ第19作(まんが版▷映画シリーズ2)。1999年3月6日公開。

メカニックデザイナーの宮武一貴スタジオぬえをスタッフに迎え、主題歌にはアイドルグループのSPEEDを起用。また、前作のび太の南海大冒険とは違い、
ゲストキャラクターの声に芸能人を起用しておらず、声優で固めているのも特色となっている。

この他、長らく音響効果を担当してきた柏原満が前作で降板し、本作から庄司雅弘に交代。「ドラえもんが移動する際に音を発しない」、「タイムマシンで移動する際のおなじみの音が流れない」など、音響面の演出が微妙に異なっている。音楽面では、堀井勝美を新たに迎え、のび太のワンニャン時空伝までを担当。本作では大江千里とともに音楽を手がけた。

作品に登場するメカは、主に海の生物をモチーフにしたデザインとなっており、ゲストキャラクターの少年リアンの乗るスタークラブはカニ、
戦闘艇のスターノーチラスは古代のオウムガイ
、巨大都市宇宙船のマザーシップガイアはこいのぼり、
独立軍基地はタコといった具合である。
宮武は小学生のときに藤子不二雄海の王子を読んでおり、作中に登場したはやぶさ号を独自で描き直したりしていたという。藤子への恩返しという意味合いもあって、自然とそうなってしまったという。

エンドロールで監督の芝山努直筆の過去20作品(本作品を含む)のプレートが流れる。
なお例年の映画では冒頭でのび太が「ドラえも〜ん!」と叫ぶが、今作では珍しくスネ夫ジャイアンが叫ぶ。また、しずかちゃん入浴シーン、全裸描写が本作品で最後。
また長年監修をしてきた楠部大吉郎の最後の作品となった。


今作ではジャイアンが「ここで終わるのは早すぎる」とメタ発言をしている。

近年の作品は、ドラえもんが故障したり、ポケットを紛失したり、バリアなどによって道具の使用を制御されたりしていたが、この作品では、ひみつ道具がふんだんに使用されており、状況に応じたひみつ道具による機転が利いている。
また、オリジナルに創作されたひみつ道具は、宇宙探検すごろくをアレンジした『スタークラッシュゲーム』のみである。

本作もまた、これまでの作品同様に映画と漫画版では割愛および変更されたシーンがある。この内
漫画でジャイアンやゴロゴロ達がリアンの宇宙船内で食事をするシーンが映画では描かれていないことについて、監督の芝山は「映画に食事シーンを入れられなかったのが残念だった」と語っている。
またラストシーンも異なり、映画ではのび太とドラえもんが先生にテストの答案を渡されるところでエンディングとなる。
漫画もコロコロコミック掲載時は同様だが、単行本化の際は後日談が書き下ろされ、季節が流れて春になり、学校の裏山でのび太とドラえもんがリアン達のことを思い出すシーンが描かれて完結する。


あらすじ


スネ夫に宇宙旅行のチケットを自慢されたのび太達。のび太はジャイアンとしずかちゃん、そしてスネ夫とともにドラえもんに宇宙旅行を頼みに行く。「本当に宇宙に行けるわけない」と言うドラえもん。かわりに「スタークラッシュゲーム」という最新版の宇宙探検ゲームで遊ぶことになる。他の遊びもやりだすがアクシデントから部屋は滅茶苦茶となりそれに腹を立てたママは部屋の物をのび太達に無断でゴミに出してしまいその中に「スタークラッシュゲーム」も紛れ込む

一方そのころ、UFOに乗ってやってきた謎の一行が地球に降り立つ。
ジャイアンとスネ夫の2人が故障した「スタークラッシュゲーム」の中で迷子になってしまい、やっとのことでゲームから脱出するとそこはUFOの中だった。二人がいないことに気づき「スタークラッシュゲーム」ごと宇宙船に連れ去られたことを知ったドラえもん、のび太、しずかちゃんの3人はすぐに2人を探しに行くのだった。

設定

銀河漂流船団

本編の300年前リアン達の先祖であるラグナ星人は汚染しきった(呼吸装置なしでは出歩けない程だった)母星を捨てて巨大宇宙船で脱出し移住先を求める旅に出た。宇宙を漂流する中同じように母星を失った何種もの宇宙人達がこの船にたどり着いて結合化、移住先の星を探し求める超巨大移民船ガイアと化しこれを母船として旅を続けている。多種多様な種族が1000万人も暮らす船内は都市が形作られているものの広いとは言い難く自然も皆無だが(人工的な土や植物は作りだせるらしいが)ユグドの樹の教えの元、たとえ質が良い星でも先住民が居れば強行手段にはでていけないとして侵略行為は選択しないようにしており、耐え忍びながらも平和に暮らしている。

宇宙少年騎士団

船内で生まれ育った新世代によって結成された調査団。船団の移住できる星を探すべく小型船「スタークラブ」で各星系に派遣され調査で飛び回っている。

ツルーミ系S-56

外観は美しいが地表には空気はあるものの水一滴無い銅の塊のような惑星。宇宙船を修理しようと着陸した。生物は金属状の体を持っており、糸と群れで獲物に襲うウミオンという怪虫(漫画版はサソリ、映画版は蜘蛛に似ている)や比較的大人しい地球の馬とアルマジロを掛け合わせたような生物が確認されている。

眩惑の星

脳細胞に刺激を与える霧が充満した星。星を訪れた者は霧により心に抱く願望が幻覚として目の前に現れるがそれにより油断したところを枯れ木のような怪生物に捕食されてしまう。宇宙船が星に不時着して降りてみたドラえもん達は地球に帰り家族と再会できた幻を見せられたがのび太が下記の力で正気に戻り宇宙船へ連れていったことで事なきを経た。

独立軍

銀河漂流船団の軍司令であるリーベルトや複数の幹部がアンゴルモアに誘導されて結成した軍隊。船団の決定権を手中に収め船団が求める移住先の星を実力行使を厭わず手に入れようと活動している過激組織。

ユグドの樹

ガイア内に唯一自然が存在する「聖域」とされる場所に生えている大樹。かつてラグナ星から民が出発する際、死の星と化した地で(おそらく)唯一残っていた苗木を一人の少年が発見・持ち込まれ住民達に大切に育てられたもの。現在では船団の住民からは「神」や「指導者」として崇められている。人々は様々な事を樹から学んでおり、神樹の実の導きや故人の魂を一時的に呼び戻すという実際に単なる樹でない力を秘めている。

神樹の実
ユグドの樹の実でコンぺイトウを思わせる形をしている。持ち主を危険から守るとされ宇宙少年騎士団に一つずつ授けられている。実際に一行を幻から正気に戻したり宇宙救命ボートが限界に達した時光って脱出を促したり(漫画版)と持ち主を危険から守る力がある。ドラえもんはリアンが落としていったこれを宇宙救命ボートに入れて宇宙船の戻る場所を突き止めようとしたが前述の通りユグドの樹から生えたものなので「実が誕生した場所は星ではない」という分析がなされている。

ゲストキャラクター

  • リアン

(CV:白石冬美)

緑の眼と水色の髪をした美少年で紫色のスーツと赤いマントをしている。
ドラえもん達を最初は警戒していたが和解してから友好的になり、金属生物が暴走したトラブルから自分を助けてくれたのび太に微笑みながら褒めたり今でいうツンデレでもある。

侵略はせず平和的解決を優先する教えを守ったり使命感は強いが男の子らしい一面もありフレイヤから風呂に入るように言われても入りたがらない一面もある。神樹の実を地球で失くしてきてしまうという少しドジな所もありフレイヤが自分に好意を抱いてる事に気づいていないため恋愛には鈍感。
しかしフレイヤの秘密を知った時は信じたくない想いから「もういいよ!」と泣き叫んだり、フレイヤが自分達を助けてくれた時は一緒に行動するように声をかけたり、彼女が正式に味方になった時に受け入れたり仲は良い方である。

母親はすでに亡くなり、父親が一人いる。

銀河漂流船団から生物の住める星を探すために派遣された宇宙少年騎士団の部隊の一つでリーダー的存在。
太陽系に派遣され、地球に降り立った。自然を愛しており、地球の自然に興味を示している。フレイヤ曰く、「リアンは植物の事になると目の色が変わるのよ」。
ドラえもん達に地球に帰りたいと懇願されるもその時点で宇宙船は地球から20光年以上離れて(どこでもドアは地球から10光年以内の範囲でしか使用できない)ワープ装置が壊れてしまいそれ無しでは地球まで1億年もかかってしまう事が発覚、フレイヤからガイアに戻って船を万全にする事を提案され一行をガイアに連れて行くことに決める。

リーベルト司令官の実の息子でもあり泣きながら悪事をやめて欲しいと悲願したり、亡き母から父の事情を聞かされた時は説得したりしていた。

当初はドラえもん達を勝手に船に乗った罪で逮捕するなど高圧的に接していたが、怪物の襲撃から助けられてドラえもん達が悪人じゃないと知り以降は和解して彼等を地球に送り返す為に尽力する。



  • フレイヤ
(CV:荘真由美)

妖精を思わせる小さな生物の可愛い女の子。発光していて空を飛べる。
しっかりした性格の女の子でしずかちゃんとは同じ女の子同士仲良くなり、彼女に自分達の船のお風呂の使い方を教えてあげた。
リアンの事が好き(本人は「ただの友達」と言っている)で、彼の為なら何でもするという決意を語るシーンがある。

調査材料と称してガラクタを集める癖(その事にリアンからつっこまれていた)があり、この行動が物語の発端となる。

実は独立軍に送り込まれたスパイで、道中、通信機を壊したり、宇宙船を誘導したりと工作を行っていた。
一時はモアの命令で、独立軍の脅威と成り得るドラえもん達を始末しようとした事もあった。

しかしこれらの行動は全てリアンの為を思っての事であり、彼女自身も良心の呵責に耐え切れず、幻惑の星ではグロテスクな木の様な化け物に食べられそうになったしずかちゃんを助けた。

自分がスパイである事がバラされた時は言い訳すらせずにそうだと悔やむ表情で示す。
ジャイアンとスネ夫は彼女に怒りの矛先を向けるが、しずかちゃんだけはそれでも彼女を信じていて正式に味方になった時は喜んでいた。

最終的には前線基地から脱出する際に独立軍を裏切り、改めて「新しい仲間」としてリアン達に迎え入れられた。

ドラえもん映画のゲストキャラクターで仲間だと思っていたメンバーが敵組織のスパイであるというのはのび太のパラレル西遊記のリンレイやのび太のワンニャン時空伝のシャミーも同じ設定である(この二人も元々優しい性格で良心があり自分達のやってる事に罪悪感を感じて最終的にドラえもん達に味方する点も同じである)。


彼女のキャラクター・デザインは原作者である藤子・F・不二雄が生前、漫画作品用に描いていたとされるイラストを元に起こされた。



  • ログ
(CV:野沢雅子)

宇宙少年騎士団所属のピンクのロボットで主に宇宙船の操縦や修理を行う。バッテリーは宇宙船と互換性がある(長持ちしないが)。
ドラえもんの持つ道具に何かと興味を示していた(そのため、不用意に「はいどうたづな」に触れてリアンの乗った金属生物を暴走させてしまった)。

同じロボット同士故かドラえもんとは気が合う。文末に必ず「――ビビ」と付ける。
一方ロボットとして典型的な面を持ちドラえもんが眠がったり、眩惑の星で幻覚を見てしまった(本人に言わせれば夢を見れる程高性能なため)のをおかしいと指摘している。

野沢はテレビアニメ第1作で担当しており(初代は富田耕生で野沢は二代目)、後ののび太とロボット王国のクルリンパや水田わさび版の映画作品ののび太と奇跡の島のダッケを含めば、新旧ドラえもん役声優の共演である。



  • ゴロゴロ
(CV:玄田哲章)

体格が大きく、力持ちの岩石人間めいた生物だがおっとりした性格。
少年だからか「ゴロゴロ」としかしゃべれない(彼の同胞と思われる人物も評議員会議で登場しているが普通にしゃべっている)。
巨漢同士、ジャイアンとは気が合い彼から「ゴロちゃん」と呼ばれている。



  • :リーベルト司令官
(CV:有本欽隆)

銀河漂流船団における独立軍司令官であり、リアンの実の父親。アンゴルモアに心を操られた末「独立軍」を結成する。

移住候補の星があっても侵略行為をしてはならないというユグドの教えが300年も放浪の旅を長引かせていると非難し、その高度な技術を背景に強力な宇宙艦隊を組織し、フレイヤから流された情報をもとに漂流船団と地球の征服を目論んでいた。
独立軍と銀河漂流船団の決戦の際、ドラえもんやリアン達が基地に乗り込んで来た為にモアからリアンを撃ち殺すように命令を受ける。

しかし最初はリアンの説得を受け入れなかったが彼に会う度に躊躇うようになり、家族を想う気持ちで洗脳を打ち破り、モアに引導を渡した。
映画版ではその後、ドラえもんを「ドラちゃん」と呼んだ(恐らくフレイヤがそう紹介した為)。
終盤近くまで敵役である、

彼の場合は洗脳と言う特別な事情だが、メインゲストキャラクターの肉親が悪役というのはのび太のパラレル西遊記のリンレイの両親の牛魔王と羅刹女に
のび太とロボット王国のチャペック先生の双子の弟であるデスターと同じである。


(CV:伊藤美紀)

リーベルトの妻であり、リアンの母。故人。
現在はユグドの木に宿っており、リアンにモアの超能力でリーベルト達が操られていることを告げる。


(CV:渡部猛)

銀河漂流船団における評議員議長。ナマズのような外見。


  • アンゴルモア
(CV:内海賢二)

リーベルト司令官の側につき、暗躍する謎の人物。正体を隠すために全身を布で覆っている。
全ての黒幕であり、リーベルトらを洗脳して独立軍を結成させた。

ノストラダムスの予言に出て来る、1999年に地球を滅ぼす大王でもある。
その事にスネ夫は気付いてドラえもん達に教えた。

身体は機械だが、ロボットと呼ぶにはあまりにも粗末な作りである。それは本体が不定形の物体であり、周囲の物質を取り込んで活動する為でロボットの身体も寄せ集めの部品で作っていた。

ロボットの身体を破壊された後も、フレイヤが集めたガラクタを取り込んだグロテスクな姿でドラえもん達に襲い掛かるが、最期は本体を「カチンカチンライト」で固められ、ブラックホールに捨てられた。
その正体は最後まで不明だったが、ドラえもんが「皆の心の奥に潜む悪意の塊」と推測した。


表記ゆれ

宇宙漂流記

関連項目

ドラえもん 映画ドラえもん

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