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概要編集

てんとう虫コミックス22巻及び、藤子・F・不二雄大全集8巻に収録。


本エピソードは後に、大山版最後の映画となる『のび太のワンニャン時空伝』の元となった。


ストーリー編集

のび太が道を歩いていると、こないだの野良犬が駆け寄ってきたため、今日は何もあげるものはないことを伝えたが、直後にジャイアンが「さっきはよくも!!」と襲って来た。するとこの犬が勢いよく吠えて向かってきたため、ジャイアンは一目散に逃げて行きのび太は難を逃れたが、うちでは飼えないといっても犬は構わず付いてきてしまった。


急いでしずかの家に避難しかくまってもらうことにしたが、そこには出木杉もいて、読んでいた新聞にアフリカの奥地に大昔の遺跡が見つかったことを聞かされた。だが難しい話になったためのび太は出ていくことにしたが、外では先ほどの犬が既に待っていたため仕方なくそのまま帰宅。


ドラえもんに「かべかけ犬小屋」を出してもらい、塀に張り付けたこれの中で飼うことに。お礼を言うのび太にドラえもんは問題はこれからで、餌やりを毎日やったり散歩をしたりすることをのび太に言い、のび太も今更捨てるわけにはいかないからと承知の上だった。


翌日、急いで委託したのび太はドラえもんにママが来ないか見張っててもらい、自分は犬と散歩に出、空地でボールを使い遊ばせることに。その最中に名前を付けることを思いつき、鳴き声の「ワン」から着想を得て「イチ」と名付けることにし、国際的名前だと自分でも気に入っていた。


その晩、雨が降る続く中、イチの鳴き声がしたため行ってみると最初は寂しがっているだけかと思われたが、屋根の上で子猫が鳴いていたためだった。そして翌日のび太は餌になる食べ物を取ろうと冷蔵庫を開けようとしたが、ママに見つかってしまったため手洗いをして誤魔化し、台所から食べ物がなくなることを指摘されると、これは真夜中に勉強していると空腹になるからだと誤魔化した。


ちょっと見えやすい言い訳だったと赤面しながら部屋に帰ると、餌を買うために貯金箱からお金を取りだしてみたが、あまり入っていなかったためソーセージ一本しか購入できなかった。そしてこれをあげようとしたが、イチが何か言いたそうだったためドラえもんは「動物語ヘッドホン」を取りだし、これで話をきいたところ可哀そうな野良の子猫も一緒に飼ってほしいとのことだった。


一匹でも手一杯だからと最初のび太は断ろうとしたが、やはり可哀そうに思い飼うことにし、「あんまり優しい犬も困ったものだ」と頭を悩ませていた。そこでパパの肩叩きで小遣い稼ぎをすることにし、続くようなら今に値上げしてもらえることになったが、少しずつでいいから毎日欲しいと言ってしまい怪しまれたと思い部屋に引き返した。


だがそこにはドラえもんはおらず、相談することはできなかったが、直後に机の引き出しの中から大喜びで飛び出して来て、「無料ハンバーガー製造機」を購入できたことを明かされた。これで食料問題は解決したと喜んでいた二人だったが、その晩ママは庭で犬や猫の鳴き声がすることを話していて、気のせいだと言われたが、きっとどこかに隠していると思い明日、徹底的に探すことを決意していた。


そして翌日のび太は急いで下校し、その最中に空地で出木杉が皆に大昔の遺跡から電線や自動車、飛行機らしきもあったらしいことを話していた。構わずスルーし帰宅したのび太だったが、その時には既にママにイチと子猫のことがバレてしまっていて、捨てて来るよう怒鳴られ涙を流して悲しみながらもドラえもんに慰められ、どこでもドアでどこか遠い山奥に移動。


ここに放そうと思っていたが、そこには既に大勢の犬や猫がいて、ドラえもんは保健所の檻が壊れて野犬が逃げ出したニュースのことを思い出した。そして仲間が多けりゃ大丈夫だろうと思い帰ろうとしたが、山の中に十分な量の餌になる食べ物がないことに感づき、このままだと犬たちは村に現れて鳥小屋を襲ったり人間と争うことになったりし、果てには皆捕まり殺されてしまうという結論に至った。


そこでスモールライトで小さくして箱の中に入れドラえもんは、せっかく生まれて来たのに住むところがないことに嘆き、のび太は無責任に犬や猫を捨てる人間が悪いと憤り、これに同調したドラえもんはその最中、人間のまだいない昔へ犬や猫を送ることを思いついた。そして約3億年前へタイムマシンで向かい、犬や猫たちをお元のサイズに戻した後、のび太はイチに皆のリーダーになって仲良く暮らすよう言い、「進化退化放射線源」で進化させ、無料ハンバーガー製造機も置いて現代へと帰還。


一先ず安心した2人だったが、パパが見ていたニュースで犬や猫サイズの遺跡が発見されたという映像が流れたため、ドラえもんは進化退化放射線源を置いてきてしまったことを思い出し、のび太を連れあれから千年後の時代に急行。するとそこには近未来的な建物が林立していたが、全くと言っていいほど人がおらず、二手に分かれて探すことにし、のび太は神殿の中で神様を象ったような巨大な彫刻を発見。


その時ドラえもんが呼ぶ声がしたため行ってみると、一人の犬人間を発見したため話を聞きに行くとイチそっくりだったが、イチというのは遠い昔の先祖の名前で、この国の初代大統領とのことだった。そして住民は学者が今後の地球の気候の大変動を予言したため、もっと住みよい星を求めて他の星に移住したとのことで、この犬人間もちょっと忘れ物を取りに来ただけだったと、UFOに乗って帰って行った。


帰宅後2人はイチたちが素晴らしい文明を築いていたことに安心し、「どこかの星でイチの子孫と自分達の子孫が出会うかもしれないね」と思いをはせていた。そして後日、ドラえもんとのび太が道を歩いている横で、ジャイアンとスネ夫は寺院跡から発見された神の彫刻がのび太そっくりであることに大笑いしていた。


アニメにおける原作との主な相違点編集

大山版は1980年3月10・11日及び1987年1月2日に、水田版は20210年10月22・29日にそれぞれ放送している。


1980年版編集

  • サブタイトルが「のら犬たりを救え!!」に変更。
  • 冒頭はのび太が登校しているところからスタートし、この時、道中に座っていた犬が車に引かれそうになったのでのび太は助けに入り、車も急停車したことで何とか助かり、のび太は犬に弁当をあげている。
  • 真夜中に雨が降る中、イチが見つけたネコを助けてあげる下りはカットされている。しかしこの猫はその後登場しているため、唐突に現れたかたちになっている。
  • ドラえもんは動物語ヘッドホンでイチの話を聞いて、猟銃を持った男性達が迫って来る様子をモニターに写し出している。
  • のび太は別れ際に動物語ヘッドホンを使用してイチと会話し、抱きしめ合い涙を流していた。そして次のシーンはニュース映像の場面からスタートしている。
  • ラストではのび太は、両手で頬杖を突きながら部屋の窓から空を眺め、イチの顔を思い出して涙を浮かべていた。
  • 本編終了後のショートアニメは、前編がのび太とドラえもんが、イチと子猫と一緒に楽しそうに走っているもの、後編がドラえもんが巨大な自分の石像を見て、驚いた後少し照れくさそうにしているというものだった。

1987年版編集

  • ドラえもんとのび太は凧あげをしようと空地にやってきて、この時イチも土管の中で昼寝をしていたため、2人の声を聞いて外へと出て、のび太を見つけると駆け寄って行き、のび太も凧を上げることができた。ちなみにジャイアンは「のび太のくせに凧あげなんて生意気だ」と言いがかりを付けてきて、理由はのび太が空地で遊んでいると自分が遊べないからだった。
  • イチは去年の秋、のび太がお使いの帰りに雨で転んだところを発見し、どら焼きをあげたことが理由だった。
  • イチはしずかの家の庭でのび太を待っていた。
  • のび太が「イチ」と名付けた際、「国際的名前だ」とは言っておらず、その夜イチのもとに行った際には長靴を履いていた。
  • のび太がペットショップから買って来たのは缶入りのドッグフードだった。また子猫を飼えないと言った際には、ドラえもんから「犬はいいのに猫は飼えないっていうのか!」と詰め寄られ飼うことにした。ちなみに子猫は茶色の毛色をしていた。
  • ドラえもんは22世紀に電話をして道具を取り寄せていた。
  • 野犬たちは転勤や引っ越しで飼えなくなったり、子供の時だけ可愛がられ成長して捨てられたものたちだった。
  • のび太は涙を必死に我慢しながらドラえもんと共に帰って行った。
  • 時代が氷河期に入ったことでイチ達の国は氷結して住めなくなってしまい、これが理由で住民は他の星へ移住した。このためこの時代に到着した際ドラえもんはのび太は「あべこべクリーム」を使って寒さをしのいでいて、二手に分かれた際ドラえもんはのび太に銃(おそらくショックガン)と「よびつけブザー」を渡していて、のび太を呼んだ際もこれを使用した。
  • 2人と会った犬人間は、去り際にのび太のことを思い出していて、最終便の宇宙船に乗った後も、窓から地球を見ながらのび太に別れの挨拶をしていた。そしてのび太も部屋の窓から夜空をみながら、イチと遊んだ楽しい時間を思い出して涙をうかべていた。
  • ラストではのび太はもっと勉強して将来宇宙飛行士になり、イチの星へ行く決心をしていたが、直後に今日の宿題をやるのを忘れていたことを思い出し、ドラえもんと口論になったが、その様子を上空からイチの面影が笑顔で見守っていた。

2010年版編集

  • サブタイトルが「子犬イチの国」に変更され、前編はキズナ編、後編はキボウ編となった。
  • のび太はイチに食べていた焼き芋をあげたことで懐かれ、しずかの家を出た後、空地でジャイアンに因縁をつけられた。そしてジャイアンはイチが納戸放り投げてもまた戻ってきて吠えて来たので根負けし帰って行った。
  • のび太は「かべかけ犬小屋」を出してもらった直後に、イチに名札つきの首輪をプレゼントしていて、この時イチと命名し、ドラえもんのアドバイス通りママが帰って来ないうちに散歩をすることにした。
  • のび太が冷蔵庫を物色したのは学校から帰ってきてから出、子猫は夜中には現れていなかった。
  • ドラえもんとのび太がイチや子猫とじゃれ合う場面が追加され、ママが庭で犬や猫の鳴き声がするとパパに話すシーンはカットされていた。またママは捨てて来るよう怒鳴ってはおらず、悲しい顔をしながら「ママだって辛いのよ。のびちゃんにこんなこと言うのは。お願いよ」とだけ言ってのび太の肩に手を置いていた。
  • 山にいた犬や猫たちは1987年版と同じような理由で捨てられた。
  • ドラえもんは「進化退化ビーム」を使おうとした際、ものすごいスピードで進化するからイチがのび太のことも忘れてしまうかもとためらったが、のび太が覚悟を決めたため使用した。
  • 現代に帰った後ものび太は元気のない調子だったため、ドラえもんが一度イチの国に行ってみることを提案し別れた日から数千年後に向かった。だがその時代はペルム紀の大量絶滅により荒れ果てた光景となっていたため、急いでもう少し前の時代に行ってみることにし、そこには大勢の犬人間や猫人間が存在していた。
  • ドラえもんとのび太は、ペルム紀の大量絶滅を伝え皆に避難するよう訴えたが信じてもらえず、その上、人間がいると警官に追いかけられてしまった。だが猫の親子にマタタビをあげたことで大統領の場所を教えてもらえ、建物の中をあちこち逃げ回ったが結局捕まり牢屋に入れられてしまった。だがイチがのび太が落とした首輪を見て記憶を思い出したことで解放され、話を聞いてもらえることとなった。
  • イチは皆に避難することを訴えたが、始めは自分達を追い出してここに人間がするつもりなのではないかと疑われたり、首輪を付けていたことから人間の言いなりになったと決めつけられ石を投げられた理したが、一部の住民が人間の中には自分達を可愛がってくれた者もいたことを訴えたことで納得してもらえ、フエルミラーで増やした宇宙救命ボートで脱出することにした。
  • ドラえもんとのび太はタイムホールが火山弾で塞がれたしまったことで、「ひらりマント」でどかそうとしたが、更に振ってきた火山弾が木をなぎ倒し下敷きになってしまいピンチに陥ったが、イチが助けに来てくれ、木を使っててこの原理で火山弾をどかした後、無地帰ることができた。故にのび太が自分そっくりな像を発見したりする場面は描かれていない。
  • 空地でジャイアンがのび太とスネ夫に今度の野球の試合のことを話している最中にドラえもんが新聞を持ってきて、これに巨大象の写真が載っていた。そしてのび太はこれを見て、いつか自分たちの子孫とイチたちの子孫が出会えるといいなと思っていた。

関連タグ編集

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