概要だぞ
1908年の優勝以降、ワールドシリーズのタイトルから遠ざかっていた当時のシカゴ・カブスだが、2007年にあわや99年ぶりの快挙かと思わせる快進撃を見せた。
このとき、Sports Illustrated誌が用いた「It's gonna happen」(何か起きるぞ、きっとくるぞ的な意味)という台詞が、カブズファンの間で用いられるようになった。
そんな期待が高まる翌年の2008年3月31日の開幕となる対Milwaukee Brewers戦、カブズのファンがオフシーズンの補強の目玉選手であるMLBデビューを果たした福留孝介を応援しようと、この台詞をわざわざ日本語に訳したメッセージボードを作ってくれたのだが、作者がGoogleの機械翻訳を使ったため、このようななんともトンチンカンな訳になってしまった(おそらくhappenに「偶然~する」という意味があるからだろう)。
この不思議な翻訳ミスに、日本のメディアも注目する事態となった。
NHKの取材によると、このボードの作者はシカゴ在住でカブズの熱狂的ファンであるJohn Marley氏。日本で話題になったことに「恥ずかしい(´・ω・`)」と語った彼は、その後NHKの記者と共に「やってくれるぜ」という訳を考えた。
これについては福留もさすがに気になったようで、デビュー戦翌日の日記で『『偶然だぞ』ボードはちょっと笑ってしまいました(^_^;)』と書いている。デビュー前は名字のスペル「FUKUDOME」がfuckに直結しないかとちょっとした話題になった福留だが、デビュー後も野球以外の話題で盛り上がってしまった。
その後の福留
デビュー戦で3打数3安打、9回裏には3点ビハインドから起死回生の同点3ランを放った福留は、シーズン序盤こそ好調を維持したが徐々に調子を落とし結局打率.257、10本塁打58打点と日本時代のような成績は残せず、2009年も打率.259、11本塁打57打点で、前年同様低調なシーズンとなった。
その他の使われ方だぞ
「偶然である」と主張する際に極めて使い勝手のいい画像のため、インターネット上ではなんJを経由して野球が関わらない場所でも頻繁に用いられるようになっている。
特に競馬情報サイト『netkeiba』のTwitterはクロスメディアコンテンツ『ウマ娘プリティーダービー』において新規キャラクターやイベントレースのコースが発表された際に、直後にモチーフとなった競走馬や競馬場の情報を無言で投稿しており、案件があった場合を除いて『ウマ娘』公式の動きに影響されているかは毎回シラを切っているため、それに同調するファンが「偶然だぞ」の画像をリプライするのが恒例行事となっている。