概要
アメリカ合衆国ウィスコンシン州ミルウォーキーにあるアメリカン・ファミリー・フィールドを本拠地とする。
チームの帽子のマークの1つ「Mの字の下に大麦の穂」は、過去に球場のネーミングライツ権を持っていたミラービールを連想させるデザインとなっている。また「ボールを収めたグラブ」のデザインはチームの頭文字(Milwaukee Brewers)のmとbを小文字にして重ねた形になっている。
2024年現在、ナショナルリーグに在籍歴のある16チームの中で唯一、ナショナルリーグからワールドシリーズに進出したことが無いチームであり、MLB全体ではワールドシリーズ優勝を経験していない5チームの1つでもある。
チーム名
ブルワーズ(brewers)は「醸造者」を意味する。これはミルウォーキーがビール醸造が盛んなことに由来しており、過去にミルウォーキーを本拠地にしていた(ブレーブスを除く)野球チームが代々名乗っていたものである。現在のボルティモア・オリオールズもミルウォーキーで創設された当時はこの名前でアメリカンリーグに加盟した。
歴史
1969年にシアトル・パイロッツとして創設されるも、僅か1年で経営難に陥り、翌1970年よりミルウォーキーに移転、現在のチーム名となった。
1982年にアメリカンリーグ所属時代唯一のリーグ優勝。しかしワールドシリーズではセントルイス・カージナルスに敗れ制覇はならなかった。
1985年には江夏豊がスプリングトレーニングからメジャーを目指したが、年齢的な問題があり契約を取るまでには至らなかった。
1997年まではアメリカン・リーグ所属。当時のコミッショナー、バド・セリグがブルワーズの元オーナーということもあってか、リーグを越えてナショナルリーグ中地区へ移籍。
2011年はナショナル・リーグ移籍後初の地区優勝。リーグチャンピオンシップシリーズでは、またしてもカージナルスに屈し、ワールドシリーズ出場を逃す。この時リーグ優勝出来なかったことが響き、アメリカン、ナショナルの両リーグからワールドシリーズ出場の快挙をヒューストン・アストロズに先行されてしまう。
2011年のオフに東京ヤクルトスワローズの青木宣親がポスティングで移籍した。2012年はその青木の活躍もあったが、中継ぎが俺達状態であったためプレーオフ進出はならなかった。
2018年にはレギュラーシーズン終盤でシカゴ・カブスに追い付きタイブレイカーゲーム(163試合目)に持ち込んだ末に地区優勝を果たすも、リーグチャンピオンシップシリーズでロサンゼルス・ドジャースに敗れた。
COVID-19の感染拡大を懸念して年間60試合に短縮された2020年シーズンは、MLB史上初となるレギュラーシーズンを負け越しながらもポストシーズン進出を決めたチームとなったが、ワイルドカードシリーズでまたしてもドジャースの前に敗れた。
プレーオフのジンクス
MLBには「プレーオフでブルワーズと対戦して勝ち上がったチームはワールドシリーズまで勝ち進む」と云う“逆呪い”がある。
1969年の球団創設以来ブルワーズはこれまでに10度プレーオフに出場しているが、1981年の初出場から2023年まで、ブルワーズを倒したチームは少なくともワールドシリーズ進出を果たしていた。
1982年はブルワーズ自体がワールドシリーズ進出をしているが、この時はカージナルスに敗れて優勝を逃している。
2024年のワイルドカードラウンドでブルワーズに勝利したメッツが現時点で唯一の「プレーオフでブルワーズに勝ちながらワールドシリーズ進出を果たせなかったチーム」となっている。
日本人選手
このほか、クリスチャン・イェリッチやケストン・ヒウラといった日系人選手が在籍している。
関連項目
- ウィスコンシン州を本拠地にしているチーム
- ワシントン州シアトルから他の都市へ移転したチーム
- オクラホマシティ・サンダー(NBA)※元シアトル・スーパーソニックス)
アメリカンリーグ東地区 | BAL | BOS | NYY | TB | TOR |
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アメリカンリーグ中地区 | CHW | CLE | DET | KC | MIN |
アメリカンリーグ西地区 | HOU | LAA | OAK | SEA | TEX |
ナショナルリーグ東地区 | ATL | MIA | NYM | PHI | WAS |
ナショナルリーグ中地区 | CHC | CIN | MIL | PIT | STL |
ナショナルリーグ西地区 | ARI | COL | LAD | SD | SF |