テキサス・レンジャーズ
てきさすれんじゃーず
アメリカ合衆国テキサス州アーリントンのグローブライフ・フィールドを本拠地とする。
チーム名はテキサス州の法執行機関である『テキサス・レンジャー』に由来する(同じくレンジャーズを名乗るNHLのチームとほぼ同じ由来である)。
歴史
1961年にワシントンD.C.を本拠地とする第2次ワシントン・セネタースとして発足し、テキサス州へは1972年に移転した。
チームマスコットのレンジャーズ・キャプテンの背番号が72なのは、このチーム移転の年に由来するものである。
後に千葉ロッテマリーンズを率いてアジアシリーズを制するボビー・バレンタインが1985年から1992年まで監督を務め、また1989年から1998年までは、後にアメリカ合衆国大統領となるジョージ・W・ブッシュ(息子のほう)がオーナーだった。
打高投低のチーム状態が長く続き、1960年代から1980年代は弱小球団として優勝争いとは無縁なシーズンを送っていた。
1994年には地区首位に立ち、初の地区優勝(プレーオフ進出)が見えたもののストライキの影響で地区優勝とはならなかった。なお、この年のアメリカンリーグ西地区はMLB史上初の所属全球団が負け越したディヴィジョンとして記憶されている(その後、現在に至るまでMLBでは負け越した状態で地区優勝したチームは無いが、2020年にブルワーズとアストロズがレギュラーシーズンを負け越したくせにポストシーズン進出を決めている)。
1996年、チーム創設から36年目にして初の地区優勝。そんなに地区優勝が嬉しかったからなのか、この時に監督を務めていたジョニー・オーツの背番号26は、キャリアを通じてディヴィジョンシリーズを勝ち上がれなかったにもかかわらず、球団の永久欠番となった。
往年の奪三振王にして暴投王のノーラン・ライアンがチームの経営に参加していた2010年に初のリーグ優勝。2011年もリーグを連覇して2年連続でワールドシリーズに出場したが、いずれも敗退した。特に2011年はワールドシリーズ制覇まであとアウト1つ(ストライク1つ)の場面が2度も訪れたのに、そこから逆転負けしている。
ライアンがチームを去ると成績は下降線を描く。皮肉なことに、その直後にライアンを迎え入れたヒューストン・アストロズは躍進を遂げ、レンジャーズよりも先にワールドシリーズを2度(2017年と2022年に)制覇している。
2023年はレギュラーシーズン終了直前まで地区首位に立ちながら最終戦でアストロズに逆転され地区優勝を逃した(※)ものの、ワイルドカードから勝ち進み、リーグチャンピオンシップシリーズではそのアストロズに4勝3敗で打ち倒しチーム12年ぶりのワールドシリーズ進出。さらにDバックスも下してチーム創設から63年目で初めてワールドシリーズ制覇を果たした。この年のポストシーズンで記録したビジターで11連勝(ALWC2勝、ALDS2勝、ALCS4勝、WS3勝)はMLB最長記録(および単年でのポストシーズン最多勝利)となっている。
※) レンジャーズ、アストロズ共に90勝72敗だったが直接対決の戦績が4勝9敗だった為にレンジャーズが下位になった。
永久欠番
- 7 イバン・ロドリゲス
- 10 マイケル・ヤング
- 26 ジョニー・オーツ
- 29 エイドリアン・ベルトレ
- 34 ノーラン・ライアン
- 42 ジャッキー・ロビンソン(MLB全球団共通の永久欠番)