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蔭山秀一の編集履歴

2024-04-23 12:48:15 バージョン

蔭山秀一

かげやましゅういち

蔭山秀一とは、実在・架空の人名の一つ。

曖昧さ回避

  1. 日本の実業家。三井住友銀行取締役副会長を経て、ロイヤルホテル代表取締役社長を経て、同社取締役会長。日本ホテル協会副会長。元関西経済同友会代表幹事。(1956年-)
  2. 特撮テレビドラマ『超電子バイオマン』の登場人物の一人。以下、本記事にて解説。

2.の蔭山秀一

「俺の親父が・・・?」


演:井浦秀智


物語中盤より登場する、17歳の少年。

赤ん坊の頃に実の両親と生き別れとなり、以来「中村公一」の名で、拾われた先の蕎麦屋で働きながら、夜間学校に通う日々を過ごしていた。

実の親に対する思いは強く、作中での初出である夏のガマン大会への出場もまた、テレビに映ることでそれを目にした両親が名乗り出てくれるかも知れない、との思いがあってのことであった。このような境遇もあってか、自身を新帝国ギアの手から守ろうとしたバイオマンに対しても、当初は邪魔をされたと思って怒りをぶつけるなど、ややもするとカッとしがちなところはあるものの、それでも後述の「実父」に対する反応からも窺えるように、人並みに良識と正義感を持ち合わせているのもまた確かである。


結果として、当初の秀一の思惑とは異なる形ではあったものの、その行動は実父との再会に繋がることとなるのだが・・・同時にそれは秀一を待ち受ける、数奇な運命の幕開けをも意味していた。


父との再会

ドクターマン「私は、もし成長すればあんな姿になっているだろうとプリンスを造った。そのプリンスにそっくりな子がいるということは、あの子は秀一に違いない・・・」(第25話)


かつて、ドクターマンが自らの後継者として作り上げたメカ人間・プリンス。

彼と瓜二つな容貌を持つ秀一の存在を、偶然にもバイオマンとギアが前述のガマン大会の中継を通して知り、その身柄を巡って熾烈な戦いが展開される裏で、ドクターマンも老紳士に扮して自ら秀一と接触を図り、その左手首に痣を認めたことによって自らの実の息子であると、確信を得るに至ったのである。

さらにそれと時同じくして、秀一の元に生き別れた母親からの手紙も届き、その内容から秀一は自分の実の名と、父であるドクターマンの正体がロボット工学者の蔭山秀夫であることを知る。そして彼女は同時に、蔭山秀夫が今のドクターマンに至るきっかけとなった実験の記録をも残しており、これを通して秀一を護衛していたバイオマンもまた、ドクターマンの正体に辿り着く格好となった。

秀一の母親が夫の元から去り、そして秀一とも生き別れとならざるを得なかったのも、悪魔の科学者と成り果てた父親から何としても、秀一を遠ざけねばとの思いがその背景にあったのである。


自身の後継者として、何としても秀一をギアに迎え入れたかったドクターマンであったが、その悪魔の所業の一端を垣間見た秀一は、父からの誘いを頑なに拒絶し、逆にその行いを止めるよう説得に及んだ。

このことは、ギアの幹部として冷酷非情な性質を持ち合わせていたプリンスとは対照的に、秀一が実の両親と離れ離れになりながらも真っ当に人間性を培ってきたことを表す一方、ドクターマンの心には深い傷痕を残し、家族に対する未練を断ち切るべくさらなる機械化への傾倒をも呼び起こすに繋がった。


柴田博士の助手として

ともあれ自らの素性と、実父たるドクターマンの所業に触れた秀一は、ギアからの追及を逃れるべく世話になっていた蕎麦屋を去り、単身何処かへと旅立つこととなったのだが・・・再びその存在がクローズアップされたのは、それからさらに時間が下って物語も終盤戦に入った頃のこととなる。


どこでどのようにして出会ったかまでは言及されていないものの、この時の秀一は謎のロボット工学者・柴田博士の助手として、彼が進めていた「良心回路」の開発に従事していた。前述した気質も、この頃になるとすっかり落ち着きを見せるなど人間的な成長も窺え、ドクターマンの所業を何としても止めるべく、柴田と共にその動きを探り続ける日々を送っていたようである。

そんな状況の中で出会ったのが、ギアの作り出したメカ人間ミキであり、結果的には悲しい別れを迎えたとはいえ、彼女と秀一の触れ合いは良心回路の無限の可能性と、人間と心を持ったメカが理解しあえることを、柴田やバイオマン達にも悟らせることとなった。


「博士・・・博士のおかげです。メカと人間が分かり合えたんです。きっと必ずいつの日か、手をつなげる時が来ます。いや、来なければいけないんだ。ミキちゃんのためにも・・・」(第44話)


その後も良心回路の研究を続ける2人であったが、やがてバイオハンター・シルバも交えた三つ巴のバルジオン争奪戦を通して、柴田の正体が郷紳一朗――即ち郷史朗の父親であること、そしてかつての友人であるドクターマンを止めるべく、自らを良心回路の実験台としていたという事実に直面することとなる。

混迷する戦いの中で、紳一郎がギアの手に落ちたことにより自責の念に駆られた秀一は、シルバが用意していたプリンスの2号機に密かに扮し、紳一朗を救出せんとネオグラードへの潜入を図った。そしてそこで秀一は再び、変わり果てた父と対峙することとなる。

紳一朗を守ろうとして銃口を向けながらも、結局撃てなかった秀一を「それが人間の限界、人間の弱さ」と切って捨てるドクターマンに対し、紳一郎は秀一の父を思う心を肯定し、それを大事にするようにと最後の教えを残しており、秀一もまたその教えを守るかのように、バイオマンとの最終決戦に敗れ捨て鉢の行動に出たドクターマンに、あくまで「息子」としての立場から必死の説得に及んだ。


「父さんは、ドクターマンの後継ぎとして俺そっくりのプリンスを造ったんじゃないか! そして、俺が生きていることを知って会いたがった! まさか、そんなことまで忘れた訳じゃないだろう!?」

「父さん、一度でいいから俺の名前を呼んでくれ、父親らしく! それが、それが長い間、俺のたったひとつの願いだったんだ!」


そんな秀一の説得を振り切るかのように、あくまでも「メカ人間」としてドクターマンは最期を迎えることとなるが、それと連動するかのように反バイオ爆弾の起爆装置が現れたという事実を前に、


「父さんはメカ人間として死んだ。でも、最後に反バイオ爆弾のありかを教えてくれたんだ。そう信じたい!」


との言を残している。こうしてドクターマンやギアの滅びゆく様に立ち会うだけに留まらず、程なくして地球より旅立っていったピーボの見送りにも郷達と共に加わるなど、秀一は本作の物語の終焉を見届ける格好ともなった。


関連タグ

超電子バイオマン

プリンス(バイオマン) ドクターマン

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