名前が長いので、「まおゆう」という略称がよく用いられる。
概要
戯曲(会話文のみで表現している)形式のRPGのような長編小説。
中世ヨーロッパ風のファンタジー世界を舞台としており、「経済史」が絡められた物語。
なお、Webでの発表当初、公式のキャラクターデザイン設定は決まっていなかったので、同じ人物であっても色々なデザインのイラストが存在する。
一般書籍化・コミカライズされ、「まおゆう魔王勇者」というタイトルとなった。
ストーリー
どこかで聞いたことのあるような魔族と人間が争い続ける世界、を舞台にしたお話。
強力な力を持つ勇者は魔王を倒して世界を救おうと戦い続け、ついに魔王の城へ乗り込む。
が、玉座にいたのは人間の女性と同じ姿をした見目麗しき魔王だった。
そして、魔王の姿に戸惑うも戦いを挑もうとする勇者に彼女が放った言葉は・・・
魔王「この我のものとなれ、勇者よ」
勇者「断る!」
戦いよりも契約を求める魔王は、即答で拒絶した勇者に冷静に両界間の現状を語り出した。
戦争が長引く元凶は戦争に依存する今の社会秩序であり、魔王打倒は根本的解決にはならないと説いた。
勇者は反論するも魔王の解説に次々に論破され、その事実を認めざるを負えなくなる。
己の無知に落胆し動揺する勇者だったが、魔王は世界を変える新たな可能性として勇者に協力を仰ぎ、
それを理解した勇者は魔王の契約を受け入れた。
そして二人は自分達の身分を隠し、一介の剣士と学者として世界改革への旅に出発した。
主要登場人物
勇者
強力な魔力と戦闘力を誇る青年だが、いわゆる単純思考で深く考えない性格だった。魔王を始め、様々な出会いを通して世界のあり方に理解を深めていき、同時に戦いしか取り柄のない自分に悩む。
魔王
魔族の統治者である女性。戦闘能力のない代わりに、経済学を中心に学問を深め各種の豊富で高度な知識を誇る。人間と魔族とその種族間の様々な問題や矛盾に気づいており、問題解決に勇者に協力を求めた。人間界では「紅の学士」と名乗って、人々に技術改革や教育を施す。
その他の登場人物に個人名はなく、皆何らかの肩書きや役職名、立場などで登場する。
関連外部リンク
魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」のまとめwiki(原作まとめwiki)
まおゆう魔王勇者(エンターブレイン書籍版特設サイト)
橙乃ままれオフィシャルサイト(著者公式サイト)