カイン(ファイアーエムブレム)
かいん
概要
「我らが王国、アリティアに栄光あれ!」
『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)に登場。
赤い髪に赤い目と赤い鎧ととにかく赤い姿をしており、シリーズの初代赤緑の赤担当。
多くの作品においてほぼ変わらない姿だが、箱田真紀版では幼げな顔立ち、旅立ちの章では黒髪だったりする。
『暗黒竜と光の剣』
タリスでのマルス挙兵の時から、マルスに帯同する。「猛牛のカイン」と呼ばれるほど猪突猛進な性格で、騎士団の斬り込み隊長。正反対の性格をしているアベルとは良きライバル。
暗黒戦争後もアリティア宮廷騎士団に残り、後輩の指導に努めた。
『紋章の謎』
アリティアの守備隊隊長として留守を預かっていたがアカネイア・グラ・オレルアン連合軍による奇襲を受け、帝国軍捕虜となるものの隙を見て脱出し、カシミア大橋でアリティア軍に合流する。
英雄戦争後は病により死去したアランの後を継いでアリティア宮廷騎士団の隊長に任命される。
アベルとは違い、女性キャラクターとの交友は特になかった。
『新・暗黒竜』
本作でも会話シーンが少なく性格が不明瞭ではあるのだが、本作で追加された序章において開口一番「マルス王子!いずこにおわす!王子!」と、騎士というよりは武士みたいなセリフを放ったことで強烈なインパクトを残した。このセリフはお祭りゲームである『ファイアーエムブレムヒーローズ』でも他ユーザーのホーム画面に登場した時に「○○(ユーザー名)殿!いずこにおわす!!」と発するなど彼を象徴するセリフとして語り継がれている。
『新・紋章の謎』
暗黒竜の後日談を反映してクリスの教育役として追加された前日話から登場。進ませかたによっては最終試験のボスとして登場するなど存在感が大きく増している。
またクリスとの支援会話より年齢が20代と言うことが判明した。
性格
前述したように勇猛果敢な性格とされているが、SFC版では台詞が少なく性格が伝わりにくかった。リメイク版以降では基本的に熱血漢として描かれるが、所謂「熱血バカ」というわけではなく、自身や後輩に厳しい訓練を課すが無理はさせずしっかり休憩や体調なども考慮出来るなど細かな気遣いも出来る。
なお見習い騎士に厳しく訓練を課すのは自らが暗黒竜戦争で経験した騎士でありながらも主君を守れず敗走し、敗残兵として生き延びることの屈辱を味わってほしくないという優しさでもあり、総じて「厳しさもあるが細かな配慮もできる面倒見の良い好漢」といったところ。雰囲気などからあまり細かいことは気にしないイメージを受けるがクリスに「カイン殿を見ていると祖父を思い出す」と言われた時は流石にヘコんでいた。
彼を語る上で欠かせないのがイケメンなのに相棒と比べ女性に縁がない事がよくネタにされるが、これは幻影FEのミラージュ版のカインがナンパをはじめた斗馬に対して「英雄を目指すのに何故女の尻を追いかけ回す必要がある」と言っている事からモテるモテない以前に本人が色恋沙汰に興味がないと言う事が判明した。
ユニット性能
猛牛の異名を持つほど勇猛な性格のわりに力が伸びにくいという首を傾げたくなる成長率を持つ。しかし全体の成長率は非常に高く、使って行くほどに成長を実感できるキャラ。SFC版1部ではHPの成長率が大きく落とされてしまったが2部では復権。
ただ相棒と違い与えられる支援効果が少ないので、登場タイミングが同じの1部では使うメンツによっては相棒より出番が減ってしまうことも…
全体的に成長率が落とされている『新・暗黒竜』においても良成長率をキープしているが、特に説明もなくカチュアとエストに支援効果が付くことになった。コレにより相棒と比べ支援効果の差で劣るなんてことは無くなったが、説明が全くないので二股疑惑が浮上してしまったりした。
『新・紋章の謎』でも良性能は変わらず、SFC版と比べレベルは据え置きで魔防以外のステータスが+1されて加入するようになった。決して弱くはないのだがSFC版からの問題点として序盤からソシアルナイトが充実しているうえ、加入章が敵が非常に強力で悠長に育成させることもできず、かつ加入章以降は騎馬に不利な砂漠などの悪路が続くマップが続くなど加入タイミングが悪すぎて鍛えられないというジレンマがつきまとう事になる。幸いリメイク版では兵種変更があるので鍛えていくなら加入時点で高めの武器レベルを活かしやすい剣士かソシアルより速さが伸びやすいアーチャー辺りに兵種変更してやると良い。
ただし高難易度では敵が強すぎて加入時点で既に雑魚相手にも苦戦するレベルなので初期からいる後輩に任せて二軍に落ち着く事になりやすい。マニアック以上のモードでは加入時点で雑魚にすら手も足も出ないぐらいなので尚更である。
他の媒体でのカイン
箱田真紀版『暗黒竜と光の剣』
明るい性格でなにかとアベルより格下のような扱いをされている。
だがアベルがパレス奪還の戦いで戦死してからは影を潜める。
OVA版
ここから「勇猛果敢の熱血漢」というイメージが定着した。他のアリティア騎士団よりは会話シーンも出番も多め。海賊に襲われるタリスの村を救うべく砦より出撃し、多くの海賊を撃破するが子供を攫おうとした海賊にも容赦なく突きかかり子供を救出したアベルからは「この猪突猛進野郎が」と軽く呆れられる。
『ファイアーエムブレム覚醒』
ユニットとしては登場しないが英雄王に仕えた伝説の騎士として名前が伝わっている。
「おれの名はカイン!
アリティア王国騎士カインだ!」
属性 | 赤 |
---|---|
武器種別 | 剣 |
タイプ | 騎馬 |
武器 | 勇者の剣+→猛牛の剣(専用) |
奥義 | 長盾 |
B | 救援の行路3 |
C | 攻撃の威嚇3 |
初期より召喚できるキャラクターで、属性は剣の騎兵。
習得スキルは、速さが-5される代わりに自分から攻撃した時に2回攻撃ができる武器スキル「勇者の剣」、敵の1距離攻撃のダメージを30%軽減する奥義スキル「長盾」、HPが一定以下の味方の隣に移動できる「救援の行路」、ターン開始時に周囲2マスの敵の攻撃を低下させる「攻撃の威嚇」。
全体的に特徴のないステータスをしており、「長盾」や「攻撃の威嚇」など壁役向きのスキルを習得するものの、素の防御力が並程度でいまいち活かしきれない。「勇者の剣」で速さが低下してしまっているのも壁役としてはマイナス。
運用するなら、スキル継承をフル活用して攻撃に特化した構成にし、「勇者の剣」と高い機動力を活かしやすくするといい。幸い、攻撃は他の能力と比べて比較的高いので手間をかければ頼もしいアタッカーに育ってくれるだろう。
しかし、歩兵剣程ではないが騎馬剣には大英雄戦で追加されたマークスを筆頭に初期より優秀なユニットが多いため彼でなければできない事はほぼ無いと言って良く、使っていくには愛が必要なキャラであった。
2019年4月のアップデートでは専用武器「猛牛の剣」が追加された。戦闘中の攻撃と守備が周囲2マス以内の味方の数×2(最大値は6)上昇する効果を持ち、微妙だったステータスを大きく上乗せ出来る様になり安定感が増した。さらに特殊錬成効果では武器が剣・槍・斧で移動タイプが騎馬の味方が周囲2マス以内にいる時、自分から攻撃した場合に2回攻撃ができる効果が追加された。特殊錬成も強力だが、騎馬近接が2マス以内にいないとダメと言うのは機動力を活かしてガンガン前に出せる騎馬とは微妙に噛み合わないため、特殊錬成をせず耐久を強化して受けに特化させる運用も見られる。どちらで使っていくにしろ初期の頃のような戦闘要因として存在意義が危ぶまれるなんて事は無くなっただろう。
素材としては最初期ではガチャ排出の中で唯一☆4からHPが50%以下の仲間の隣接マスに移動できる「救援の行路3」を継承できるため、踊り子や杖ユニットの継承素材として非常に重宝されている。
21年5月現在ではマリナスが同じく★4で「救援の行路3」を継承できるようになったが依然として赤属性では彼が唯一なので今なお一定以上の需要がある。