ジャムカ
じゃむか
ヴェルダン王国の第3王子。設定資料集に記載された裏設定では、事故で早世した本当の第1王子の息子で、両親の死後に祖父のバトゥ王の養子となり、跡継ぎとして王宮で暮らしていた。
父となったバトゥや兄(本来は叔父)のガンドルフやキンボイスと違い、養父に取り入る謎の祈祷師サンディマを全く信用せず、彼の差し金でグランベル王国との戦争になったことを憂いていた。ガンドルフが攫ってきたエーディンを見初め、彼女とついでに盗賊の少年デューを逃がす。その後はエーディンの説得でシグルド軍に加わる。ヴェルダン王家の存亡は唯一の生き残りとなった彼が子孫を残せるかにかかっており、エーディンと彼女の姉ブリギッドとの間に恋人会話が発生する。
ジャムカの初期装備であるキラーボウは弓使いなら誰でも装備できる上に使い勝手が良く、しかも彼のスキル追撃・連続・突撃が合わさって『人間機銃』と揶揄される程の事象がたまに起こる。さらに、彼自身は「技」のパラメータに難があるものの、キラーボウの命中率100%がこれを完全にカバーしている。以上の事情から、ヴェルダン王国は神器を携えた十二聖戦士の興した国ではないが、プレイヤーに「ヴェルダンの神器はキラーボウ」と言われることもある。
設定集より先に刊行された藤森ナッツによる漫画版では、バトゥの妻であるジャムカの実母(に化けたサンディマ)が登場している。
ヴェルダンの王子 ジャムカ
「ヴェルダン王バトゥが末子、ジャムカだ。
弱きを助けるために戦うのであれば、
俺の力を貸してやろう。」
属性 | 無 |
---|---|
兵種 | 弓/歩行 |
武器 | キラーボウ鍛+→ヴェルダンの荒弓(専用) |
奥義 | 流星 |
A | 剛剣3 |
B | 相性相殺3 |
2018年9月に大英雄戦ボスとして登場。
火力重視の弓兵で、キラーボウ鍛+、剛剣と奥義に関係するスキルを複数持つ。が、速さが中途半端のため勇者鬼神の方が使いやすかったりする。防御面は守備の方が高い。
奥義は原作の『人間機銃』な連続攻撃を意識してか「流星」になっている。
2022年2月のアップデートで専用武器「ヴェルダンの荒弓」が追加。キラーボウ鍛の上位互換かつ自分から攻撃するか孤立していると戦闘中、攻撃速さ+5の効果で特殊錬成効果は自分のHPが25%以上ならさらに戦闘中、攻撃速さ+5。もう一つの効果は自分の速さ-敵の速さの数値に応じて効果が発動。
- 3以上は絶対追撃
- 7以上で攻め立て効果
これで速さは改善され、敵の速さ次第で一方的の戦える個性を得た。
生涯
モンゴルの名門ジャダランを治めた人物で、ボルジギンの王子テムジン(チンギス・ハーン)とは幼馴染。ヂャムハとも言い、漢字表記は札木合。別名はグル・ハーン(強き大王)。
歴史書『元朝秘史』によると、当初はテムジンのさらわれた家族を奪還する作戦に協力し、アンダ(盟友)の契りを交わす親密さだったといわれる。しかし、ジャムカの弟タイチャルが家畜をテムジンの家臣から奪って殺された事件をきっかけに対立が深まり、十三翼の戦いに発展して仇敵となってしまう。
ジャムカはトオリル・ハーンやダヤン・ハーン、タルグタイと言った各地の群雄を焚き付けるが、彼らはいずれもテムジンに倒された上、ジャムカ本人も捕虜への冷酷な扱いや戦利品を惜しむなど人望のなさが災いし、遂には下働きの部下たちに裏切られて捕まり、テムジンに引き渡される。ジャムカをテムジンに引き渡した部下たちはテムジンに褒美を望んだが、テムジンは保身と褒美目的に主人を売ろうとしたジャムカの部下たちの裏切り行為に激怒し、褒美どころか彼ら全員をその場で斬首刑に処した。その後、テムジンはジャムカに和解を持ちかけ、ジャムカの助命を申し出たが、ジャムカは潔く自分の負けを認めた上で「血を流さない方法で自分を処刑して欲しい」と死を望んだため、テムジンは旧友の最後の願いを叶えるべく、泣く泣くジャムカの希望通りの刑(「皮袋に罪人を入れて馬の大群にこれを踏み潰させる」という、大地を血で汚さない貴人のための処刑法)を執行させたと伝えられる。
備考
- 元友人で主人公を凌駕する器を持ちながら、「天は二物を与えず」の例え通りに運勢と人望がなかったり、潔い末路からライバルの理想像として描かれる。なお、行動に不可解なものが多い事から彼の存在を疑問視する説も存在する。
- 末路についても諸説あり、四肢を切り刻まれる残忍な報復を受けたとも、ホラズムへ逃げて亡くなったとも言われる。後者の影響からか、1965年の映画「ジンギス・カン」でホラズム王(アラーウッディーン・ムハンマドがモデル?)を対テムジンの切り札として繰り出したり、蒼き狼と白き牝鹿Ⅳと言った歴史ゲームでもホラズムが彼に好意的な国として登場することがある。
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