概要
?~1203年没。資料によってはトグリル、トゥグリルとも。
12世紀にモンゴル高原中央部にて勢力を持っていた遊牧民族ケレイトの族長・クルチャクスの子。
少年時代から青年期にかけてはメルキト等の敵部族の捕虜となったり族長の地位を巡り叔父や兄弟との血みどろの抗争を繰り広げ、一時は周辺国に亡命した事もあった。この頃モンゴル部族長のイェスゲイと交友関係を持ちお互いにアンダ(盟友)の契りを結んだ。
イェスゲイの息子・テムジン(後のチンギス・ハーン)が成人した後はイェスゲイとの関係もあって義理の親子の関係を結び、テムジンの妻であるボルテがメルキト族に拉致された際は解放に協力した(元朝秘史の場合はテムジンやジャムカと共にボルテ奪回の為にメルキトを襲撃した)。
その後しばらくはテムジンとトオリルは良好な関係にあり1196年には金朝のタタール部攻撃にテムジンと共に参加し功績を挙げた事で右丞相完顔襄より王の称号を与えられてオン・カン(あるいはワン・カンとも)と名乗った。
しかし次第にテムジンとの関係は悪化して1203年にモンゴルとケレイトは衝突する事になり、一時は優位な状況となったがテムジンの反撃により逃亡を余儀なくされ、ナイマンを頼ろうとするも国境付近でナイマンの兵に殺害された。
蒼き狼シリーズ
シリーズ全体でケレイトの族長として登場する。
チンギスハーンⅣではそこそこの能力値であるがチンギス・ハーンやジャムカには及ばず高齢で彼らよりも活動期間が短く、配下も無能な息子のイルカ・サングンを始め突出した人材がいない為にケレイトの難易度は高くなっている。
関連人物
イルカ・サングン(?~1204年?)
トオリルの息子。セングンとも。
次第にチンギス・ハーンと対立するようになり父に讒言を繰り返して関連決裂の一因を作った。
ジャカ・ガンボ(?~?)
トオリルの弟。
トオリルが他の兄弟と抗争を繰り広げる中で兄に忠実であったが、チンギス・ハーンとの対決の際にはチンギス寄りで兄の死後はチンギスに仕えて娘はチンギスやその息子達に嫁いだ。その内四男トゥルイに嫁いだソルコクタニはモンケ、フビライ、フラグ、アリクブカを産んでいる。
エルケ・カラ(?~?)
トオリルの弟。
トオリルがケレイトの族長になる際協力したが、後にナイマンと手を結び二度に渡りトオリルから権力を奪った。
グル・ハーン(?~?)
叔父。
父のクルチャクスが死んだ際に後継者を争い、一時はナイマン王国の支援を受けたグル・ハーンが勝利したが後に勢力を盛り返したトオリルに敗れた。
アリン・タイシ(?~?)
配下。
トオリルとは折り合いの悪い関係であったのかトオリル失脚の陰謀に加担した事もある。
その後トオリルが死んだ後はナイマン王国に逃れてチンギス・ハーンに抵抗した。
ゴリ・シムレン(?~?)
配下。
ビルゲ・ベキ(?~?)
配下。
ケレイト軍では先鋒を担う等有力部将であった。