概要
前半の主人公シグルドに仕える重騎士。クラスはソードアーマー→ジェネラル。
パイナップルを彷彿とさせる緑の頭髪と眉毛のない厳つい容貌から、美形が多い聖戦キャラの中でも抜群の存在感を放っている。
ちなみにゲームの顔グラはよく見ると白目部分が塗り忘れられたのか肌色のまま。
OPで「たまには私も出陣させてくださいよ」と念を押すも「よし、それでは行こう」とあっさりスルーされるのを皮切りに、同僚のアレクに「固い、強い、おそい!」と評されるなど彼にとって本作は非常に厳しい仕様となっている。
シリーズ中でも一際広大な戦場で、足が遅い彼は遅れを取りやすい。
追撃にすらスキルが必要な本作では速さが低くてもある意味問題はないが、技も低いので攻撃が当たりづらい。
何より、そもそも戦闘に参加できなければレベルを上げられず、レベルが上がらなければステータスも補われず、どんどん役に立たないユニットになっていく。いくら全員出撃可能な本作と言えど、無理に全員で戦う必要はない。
そして4章で更なる試練がアーダンを襲う。進軍に必須の山越えがアーマー系の彼にはできず、非戦闘員の市民ですら登山しているというのに、アーダンは転移系の杖で飛ばしてもらわない限り、自軍が続々と山の向こうへ消えていくのを見送るしかない。
このような事情から本城の留守番を任された結果、クラスチェンジも(彼の容姿も原因かもしれないが)女性陣と隣接することも叶わずに独身のまま終わるという、まさに負の連鎖である。
そもそも、ジェネラルになると剣槍斧弓すべてを扱えるため継承できる武器の種類が多いと言っても、槍や斧は誰も引き継げないので意味はなく、聖戦士の血のボーナスもないので成長率は並み以下。その代わり他の平民ユニットはスキルを二つ以上所有してるのだが、何故かアーダンだけは「待ち伏せ」のみと結婚の対象として価値が低い。
致命的なことに「待ち伏せ」と「エリート」聖戦士ネールの血まで持つレックスが存在する。
だが、アーダンには希望があった。
イベント面では恵まれており、イザークの王女アイラと天馬騎士フュリーとの間に恋人会話が発生するだけでなく、恋人がいる時限定の隠しイベントまで用意されている(隠しイベントはほぼ終盤に発生するのであまり恩恵はないが)。
その上彼はゲーム中一つしか手に入らないレアアイテム「追撃リング」を入手できる。本作は剣と他の武器の重さが異様なほどに開いていることから、剣相手以外には追撃で活躍してくれる場面がある。
たとえ彼自身がこれを有効活用できなかったとしても、売れば2万ゴールドもの大金が転がり込んでくる。
本作の追撃は武器の重量の差でも左右されるため、軽い剣の場合は速さの劣るアーダンでも斧や槍相手にも追撃を出すことが出来、闘技場でも勝ちやすくなる。レヴィンやノイッシュといった他のキャラに持たせた方が有用だという意見もあるが、レヴィンは追撃がなくても充分強く、ノイッシュなどは追撃リングを買う金を勇者武器とエリートリングに回した方が良い。
カップリングに関してはアイラとは会話もある上にお互いの欠点を補い合う相性のいい組み合わせである。エリート持ちかつ成長率が力以外上位互換のレックスの存在が気がかりなだけで(武器継承に関してはアーダンに分があるものの、セリスやラクチェにスカサハ用の剣を引き継がせて中古屋経由で渡すだけで解消される)。
他には怒り+待ち伏せという相性抜群の組み合わせのできるティルテュとのカップリングも人気(アーサーの魔力吟味がきついが)。こっちもレックスでも出来るが、アーダンが父だった場合エンディングでティニーが実家に帰らず恋人の元へ行けるというメリットがある。
その特徴ある風貌にユニットとしての不遇さから、ファンの間では聖戦の系譜を代表するネタキャラとして愛されており、商業4コマやアンソロジーにも引っぱりだこであった。更に2017年に開催されたヒーローズの英雄総選挙において聖戦キャラではシグルド、アイラに次いで第3位と高順位につけている。
実際問題そのカルト的な人気から「聖戦の系譜は詳しく無いけどアーダンは知っている」という人も多い。
またアレクが評した「固い、強い、遅い」のフレーズはアーマーナイトの代名詞として定着しており、ヒーローズではアーダンの肩書きに使われている。
『覚醒』でも親世代枠の10人に勿論選ばれた。クラスはアーマーナイト。
余談
後の作品『ファイアーエムブレムif』において、ジェネラルの新スキルとして「守備隊形」が登場した。これは、自分が追撃不可能になるが、相手の追撃もなくすという強力な効果を持つものであり、たとえ相手の速さが50、自分の速さが1であったとしても、絶対に追撃されなくなるという事になる。つまり、ジェネラル伝統の「固い、強い、遅い」が「固い、強い」となったのである。もし彼が「If」の世界に生まれていたら、持ち前のHP、力、守備を生かして、一軍で働けたであろうに…
しかしアーダンは速さのみならず技、運、魔防もいまいち伸びない関係上、攻防ともに安定しないため主力としては採用されないのでは、との意見も根強いがそれでも攻撃相手を選べば活躍できるのは間違いない。
そもそもアーダン最大のネックは移動力の低さにあり、聖戦以外のFEに登場していれば普通に活躍できたであろう。
カードゲームである『ファイアーエムブレム0』では心なしかイケメンに描かれている。
ヒーローズ
固い、強い、遅い アーダン
「俺はアーダン。
シアルフィ公子シグルド様に
お仕えしているんだ。よろしくな!」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/重装 |
武器 | 勇者の剣+→アーダンの固剣(専用) |
奥義 | 大盾 |
B | 追撃リング(専用) |
C | 守備の大紋章2 |
2017年10月からまさかの参戦。戦禍の連戦の報酬として配布される。
事前告知されていたシグルドやPVにミニキャラが映っていたアイラと違い前情報がなく完全なサプライズ登場であったため、更新以降主君を始めとするメインキャラを差し置いてしばらくの間ツイッタートレンドの上位に上がっていた。
ステータスはHPがぶっちぎりで高く当然全英雄でトップ。守備も負けじと高いが速さと魔防が相当低い。速さに至っては補正込みで11と全英雄でワースト一位で忍者レーギャルンと忍者カミラが出るまで唯一アーダンだけだった。
勇者の剣との相性は良いので連続攻撃でたたき込む編成。
しかし戦闘開始時にHPが50%以上のとき絶対追撃というスキル「追撃リング」を所持している。
相手の速さがいくら高かろうが、一撃で倒されない限り勇者の剣による4回攻撃が飛んでくるというまさかの強みである。
そしてこのスキルは継承不可である。そう…専用スキルなのである。この世界には彼の追撃リングを奪う者は存在し得ないのだ。
しかし、リングは奪われないものの剣装備の重騎士枠としては意外と速いドーガ、似たステータスだが守備隊形持ちで魔防にアドバンテージを持つゼフィール、遠距離反撃持ちの漆黒の騎士がいるため、パーティの枠争いは奪い合いになるだろう。反面、剣重装統一パーティを組む楽しみも生まれたが…。
とはいえ、追撃リングのおかげで「自身から攻撃時は武器種・速さ問わず4回攻撃」という彼ならではのアドバンテージは優秀であり、自身の高い守備を活かして「守備力の割合値をダメージに加算」する奥義を継承させる事で驚異的な火力を生み出すことが可能。
カウント4の奥義は相手の反撃を挟む必要があるが、カウント3の奥義なら反撃されずとも必ず発動させられるので、たとえ通常攻撃で0ダメージでも守備の高さで力任せに撃破するという怪現象を引き起こし、三すくみ不利が付く槍相手ですら一方的に撃破することが可能。固くて強いは伊達ではないのだ。
勇者の剣を装備している都合上、自分から攻めて行くのが理想なので「重装の行軍」スキルや「重装のブーツ」の聖印との愛称は抜群。「重装のブーツ」のHP条件が気になるのなら、奥義に「太陽」等のHP回復奥義を採用してもいい。
HPに対してぶっちぎりに低い速さだが、現状彼の11しかない速さでは速さ苦手個体のラインハルトを除く、速さ苦手個体の全キャラクターから追撃を受けてしまう程に遅いので、魔法攻撃を受けてしまうと同じ赤属性は元より有利が付く緑属性ですら一撃で落とされかねない。
幸い「連続して魔法攻撃を受けた場合、2発目以降のダメージを割合減」する「連撃防御魔道」という聖印が存在するので、それを装備させるとあふれんばかりのHPで無理やり耐えることは可能だが、ダイムサンダ4連発は聖印3装備でも魔防を強化しないと厳しい。
愛のある人からはバリアの剣や倭刀などの攻撃型や魔防対策の構成が見られる。追撃リンクを外して攻撃及び迎撃隊形にする召喚士も。
2021年1月のアップデートで専用武器「アーダンの固剣」が登場。勇者の剣+の上位互換でさらに攻撃されても必ず二回攻撃が出来る効果に。特殊錬成効果は自分のHPが半分以上の時は戦闘中、攻撃+4と守備+6かつキャンセル効果が付く。これで低かった攻撃面は改善。守備面はさらに強くなり、追撃リングがなくても受け攻め両方追撃出来る個性を得た。
更にドゥドゥーからの継承で習得出来る「自身から2マス以内の味方が近接攻撃を受けた際に、攻撃と防御を+4し代わりに攻撃を引き受ける」鎧の護り手・近間の登場により、更なる味方の守護性能を獲得、更に金剛の呼吸の聖印化により更に守備が固くなる上に専用武器と組み合わせることにより近接攻撃を代わりに受け、反撃で奥義もガンガン出せるという重装キャラでは珍しい奥義キャラとしての強みを取得。
受けることに強いと言うことは防衛編成において強いと言うことであり、飛空城で相手のアーダンのスキル構成を確認しないで攻めるとアーダンが突然守ってきて覇骸エーデルガルトですら返り討ちに遭うこともある要注意キャラの一角まで登り詰めた。
原作でよく任される「城の守り」において最高級の性能を獲得し彼は今日も城を守っている。
公式4コマ漫画「英雄たちの日常」135話では自己紹介時に「あばば、ベ、ベルナデッタですう……」とテンパってしまったベルナデッタに対して『よろしくな、アババベベルナデッタ』と名前を勘違いして挨拶するという妙な器用さを発揮し、ベルナデッタからも「ひいっ 固い 強い 怖いいっ」と怯えられるというツッコミが追いつかないカオスな状況と化していた。
と初期から愛されネタにされてきた彼に転機が訪れる。ロキの盤上遊戯という新コンテンツの登場である。ポーカーの役のようにキャラを揃えるとボーナスが加算され、最終的にHPの残量で順位に関わる得点が決まるというコンテンツである。
先述の通りHPがダントツで高い&守備が固い=HPの残量がかなり残りやすい為彼の個性的なステータスがポイント稼ぎにおいて非常に有用だったのだ。
更に配布対象で誰もが入手できる為、他のステータスが高い重装キャラよりも圧倒的に入手ハードルが低いのである。
結果「困ったらアーダンを入れれば手軽に高得点を狙える」という事態が発生。彼の個性が遂に形となって結果を残したのであった。
関連タグ
ファイアーエムブレム FE 聖戦の系譜 ファイアーエムブレム覚醒 聖戦親世代 緑髪
カップリングタグ
※外部作品では全て細谷佳正が担当しているが、『覚醒』において別パターンの男ボイス(一人称が「俺」になっている)を大川が担当している。
リクーム…顔つきが似てるといわれている。