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元朝秘史

げんちょうひし

モンゴル帝国の史書名。ないしは、それを原典とした作品の名前である。
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歴史書としての元朝秘史編集


「天より命ありて生まれたる蒼き狼ありき。その妻なる惨白き牝鹿ありき。大いなる湖を渡りて来ぬ」の書き出しで知られる歴史書で、モンゴルの神話から始まってチンギス・ハーンの生い立ちと人生、後継者のオゴタイの即位までを描く。古事記エッダホメロスと言った口承文学や叙事詩の色合いが強い。日本語訳戦前から出回っており、モンゴル帝国を題材にした小説漫画の題材にされる事が多い。


コーエーのゲームとしての元朝秘史編集


蒼き狼と白き牝鹿の続編。


複数の時代に分かれており、選べる君主も大幅に増えた。ソフトによっては一定の地域を統一してから世界征服に乗り出すシナリオがモンゴルだけだったのが日本も追加されたり、オルドのシーンが細かになるなど、やり込み要素も増えている。


また、文化圏や気候によってオルドで過ごす后や生まれる子供や雇える兵科に差異(例えばテムジンのモンゴルは冷帯夏雨気候なので農耕に適さず、特産物毛皮畜産品が頼り。一方で最強の蒙古騎兵を雇えるなど)が生じている。


登場人物編集


モンゴル勢力編集

1章ではモンゴル族の首長で、3章・5章ではモンゴル帝国の王。政治を除く全能力が高く、兵士を率いても外交をさせても優秀。他勢力を選んでいれば彼を仲間にする事も可能。側近のボオルチュ、妻ボルテ、長男ジュチなど配下も多彩。攻略本では張り切って夢を語っている。


テムジンの親友だったが、袂を分かったライバル。精強なジャダラン族を率いる御曹司で、彼を操作することも可能。バランス型でかなり使えるためプレイヤーとしてだけではなく、倒して仲間にすれば戦力は大幅にアップする。


テムジンの父王エスゲイと交流があったケレイトの指導者で、彼を恐れた金朝から王汗(オンハーン)の称号で懐柔される実力者。史実ではモンゴルとナイマンに負けて死ぬが、彼で統一もできるようになった。最年長だけあって体力は無いが、一男一女と優れた妃に恵まれている。


西方のウイグル近辺に君臨したナイマンの王。最初から二つの土地を所有しているため、西側を固めて東へ攻め込むスタイルで戦える。本人は対して強くないが、ウイグル交易で財を成せるし王子のクチュルグは頼れるなど天下を狙える。


シナリオ4の元帝国を支配する皇帝でチンギスの。史実では大越(ベトナム)や日本、インドを征服できなかったが、今作では勝利可能。北条時宗やベトナムの聖宗を従えて西洋を滅ぼし、世界の皇帝も夢ではない逸材。取扱説明書では「どこかの島国」など目ではないと豪語する。


色々な意味で話題になる女の子。彼女との交渉は100%成功するが…攻略本や取扱説明書でも猛威をふるっている。


日本勢力編集


言わずと知れた桓武平氏の棟梁。最初から日本の半数以上を支配しているため、平家の天下を掴みやすい。反面、清盛の体力が少なく寿命が近いために政策や戦争を行いにくい。統一に成功すると福原幕府の称号を朝廷から授かり、世界征服に旅立つ。攻略本では日本編の解説役。



2章では平家のライバル清和源氏の御曹司で、5章では日本の征夷大将軍。后は北条政子で、配下には源義経など逸材もいるため、平家への反撃も可能。日本を統一すれば鎌倉幕府を開き、武士による世界征服を志すことになる。


信濃を支配する木曾源氏の総大将。武力は最強クラスであり、自ら軍を率いて戦うのに適している猛者。女戦士として名高い巴御前はプレイヤーではなく后扱い。



平泉に政権を持つ欧州藤原氏の総帥。黄金を産出しただけあって特産品の貴金属で資金繰りをすれば南下政策を決行し、那須与一など人材を獲得して日本統一を目論むことも可能。



頼朝の子供で、3章における日本の征夷大将軍。能力は低く、子供がいない為に内政とオルドに励んで支配体制を強めないと崩壊しかねない。鎌倉幕府の興隆を狙うのはプレイヤー次第。



元寇に立ち向かい、国難を討ち払った執権。政治以外は高性能の君主であり、逆に高麗を倒してしまえる。侍による世界征服も夢ではない。


イスラム・インド勢力編集



5章の主人公の一人でリチャード1世のライバル。アイユーブ朝(エジプト)を支配する英傑で、能力は最高クラス。十字軍の戦争では守勢だったが、今回はキリスト教国を服従させることが出来る。



3章ではペルシャにあるホラズムを一代で大国にした皇帝で、チンギスのライバル。史実では戦略上の不手際で負け、憤死したが能力・国力共に強大なのでモンゴルにも負けない闘いが出来る。息子のジャラールも有能。攻略本ではムハちゃんと呼ばれ、チンギスとナンパについて語っている。



4章でマムルーク朝を治めるスルタン。奴隷(と言っても軍人なので重宝された)階級の出身だが、仲間の協力に恵まれて国を奪った下剋上君主。戦闘力は最強だが人材が不足しており、子供のバラカが頼り。



4章に登場するフビライの甥で小アジアのイルハン国を治める王。3つの国を支配しているため収入には困らないが、国を支え得る配下の充実が最重要課題。



3章でゴール朝を支配する皇帝。高額だが強さでは蒙古兵・武士・騎士に比肩する象兵で戦えるインド文化らしい戦い方が出来る。能力はチンギス、ムハンマドに引けを取らない。


西欧・東欧勢力編集



イギリスに栄えたアンジュー朝の王で前作にも負けない強さを誇る獅子心王。5章で活躍する事になり、その勇猛さで十字軍ばかりか世界の列強を征服可能。政治力は低い。



フランスのカぺー朝国王で尊厳王の異名を持つ欧州一の名君。3章では最高クラスの能力と国力を持つため初心者でも操作しやすい。



リチャード1世の弟で失地王のあだ名を持つ暗君として有名。史実(兄の戦争が原因と言う説もある)通り国力・能力は絶望的に低く、難易度は3章で最高。攻略本では天才ジョンとしてネタにされている。



4章に登場するビザンツ帝国の皇帝。十字軍に抗ってビザンツを復興させた人傑…だが、政治上の不手際が多かった史実を投影しているのか、政治力が弱く顧問が必須。



4章でイタリアを治めるシチリア国王。ベネチア貿易で財をなし、兵士を多く雇えば弱小国から脱却可能。王子のシャルル2世マルコ・ポーロなど人材も多い。



5章で登場するビザンツ帝国の皇帝。政治力が高いが体力が低い上に、人材不足が悩みの種。ただ、元から高めの国力を蓄えたらバルト海やキーウを狙って大帝国を復興できる。



5章で活躍する神聖ローマの帝王で通称バルバロッサ。高齢なのがネックだが、多くの人材を獲得して軍事力を増幅させれば小アジアで死去したと言う無念の史実を覆せるが…

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