概要
名前に「クラウン」とあるが、2001年以降のクラウンセダンはX80型マークⅡ(1988年発売)をベースモデルに持つクラウンコンフォートの姉妹車種であり、クラウンとは全くの別物であった。
2022年9月に発表された16代目クラウンにも設定されている。
初代~6代目(シリーズ通算5~8,10,11代目)
主としてタクシー、教習車、官公庁の幹部車、社用車など業務用途に用いられ、LPG仕様が主力となる。ガソリン仕様もあったが、2008年に廃止されている。
主に都市部の大手タクシー会社では標準車種とハイグレード車として、中小タクシー会社ではハイグレード車としての投入例が多く、地方ではハイタク兼用車(行灯を外し、メーターやスーパーサインにカバーをかけることでハイヤーとしても運行可能としたもの)として投入されることもあった。
プロパンガス仕様が容易に手に入ることや業務用車としての信頼性の高さから根強いファンも多い。
セダンタイプの車両でフェンダーミラーを装着できる数少ない車種でもあった。
グレードはスーパーデラックス、スーパーサルーンの2種類。スーパーデラックスは木目調化粧パネルを装備するなどよりグレードを高めたGパッケージというものも存在した。
なおスーパーサルーンは3ナンバーだが5ナンバーとはバンパーとサイドモールのサイズが違うだけでボディのサイズは全く同じ。
登場当初のエンジンは直6LPGの1G-GPE、直4LPGの3Y-PE、直6ガソリンの1G-FEの3種類。2002年に直6ガソリン車にマイルドハイブリッドが追加され、同時期に1G-GPEが廃止されている。
2007年にマイルドハイブリッドではない1G-FEが廃止され、翌年にはマイルドハイブリッドも廃止。これにより日本の乗用車から直6エンジン車が消えた。
2008年に残ったLPG車のエンジンがガスミキサー方式の3Y-PEからガス液体噴射式の1TR-FPEへ載せ替えられた。1TR-FPEへの変更により出力と環境性能が向上し、ベーパーライザーのタール抜きの必要が無くなっている。
2017年に既存の14代目クラウンシリーズに統合される形で受注を終えた。生産は受注分全車が納入完了となる2018年1月を以て終了。
後継車種はタクシー用途としてはジャパンタクシー、自家用としては14代目クラウンとなる。また官公庁・社用車向けの後継車としてはプレミオが指名された。
7代目(シリーズ通算16代目)
SUVにほぼ転換したクラウンではあるが、非SUVとしてセダンを設定している。
ただしボディデザインはクロスオーバーとほぼ同じ。最大の違いはプラットフォームで、他がカムリ系のGA-Kなのに対し先代と同じFR系のGA-Lを継承している。
ハイブリッドカーのほか燃料電池車を用意する。
2023年11月から販売されている。
なお、あくまでも噂ではあるがアルファードを補佐するためのショーファードリブンが需要のメインとされる。