概要
てんとう虫コミックス28巻及び、藤子・F・不二雄大全集13巻に収録。
色々な夢を見られる機械。枕の形をしており、ビデオテープのようなカセットを入れ、これを枕にして寝ることでカセットの内容に応じた夢を見ることができる。カセットはSF、西部劇、時代劇、スリラー、メロドラマ、ドキュメント、教訓、青春ドラマなど多数用意されている。ちなみに2009年版では時代を考慮してかディスク型に変わっている。
ストーリー
正月の夜、ドラえもん達は一家でのんびりテレビを見て楽しんでいたが、のび太があまりにチャンネルを変えたため、落ち着きがないことや子供はもう寝る時間だと怒ら居間を追い出されてしまった。だがのび太がもっとテレビを見たいと言うと、ドラえもんは「ドリームプレイヤー」を出してくれた。
色々なカセットを紹介する中、ドラえもんが「これは君に関係ない」と一つのカセットを投げ捨てたため、気になったのび太は何のカセットか聞いてみると「教訓」のだと言う。だがのび太はためになるならとこれを見ることにし、夢の中でもう一人の自分に叩き起こされた。正月ぐらいゆっくり寝かせてと主張しても、早起きは三文の得と言われ、「健全な精神は健全な身体に宿る!」と町内一周のジョギングまでやらされた。
更にこれが終わると勉強もさせられ、嫌気がさしたのび太はこれは止めもっと面白い夢を見ようとしたが、「一度見た夢は最後まで見るなくちゃ」「二兎を追う者は一兎をも得ず」と言われながら追いかけられ、転んだ拍子に目が覚めた。
そこで次は西部劇の夢を見ることにし、ガンマンになってジャイアンやスネ夫似の無法者を倒して見せたが、彼らが馬で逃げたため、自身も馬に乗らななきゃならなくなり、追いかける途中落馬し目が覚めてしまった。そして次は青春ドラマの夢を見ることにしたが、ラストシーンだけ先に見てみることにし、学生姿の皆と共に夕日に向かって走っていくというものだった。
だがのび太は皆の走るスピードに付いて行けず途中で転んでしまい、嫌になり夢から覚めようと思ったが覚めることができなかった。するとそこにドラえもんが通りかかったため、夢を覚ましてとお願いするが、「君はもう夢の中から抜け出せない」と言い残して去って行ってしまった。更に日は沈んで真暗になりドラえもんの名を叫んで助けを求めるのび太だったが、そこに西部劇で登場したジャイアンと「スネ夫が現れ、さっきのお返しと発砲。
たまらず逃げ出したのび太は、突然下の方に落っこち、そこに現れたもう一人の自分から何事もしっかりと目標を定めることが大事で、今までずーっと教訓の夢を見続けていたことを明かされた。そして目が覚めたのび太は、ドラえもんから夢はどうだったかか聞かれると、「この次はあんまりためにならない夢を見たい」と言っていた。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1990年1月5日に、水田版は2009年1月16日にそれぞれ放送している。
1990年版
- 西部劇で登場したジャイアンとスネ夫だけでなく、これまでの夢に出てきた登場人物まで、のび太に責めていく。
- さらに、巨大の母や父も出てきて、0点の答案を持ちながらのび太に説教していく。それでもやっぱ、たまらず逃げていくのび太だったが、崖の下へ、真っ逆さまに落ちた。
- 全ての教訓の夢と明かされた結果、とうとうのび太はすっかり泣いてしまい、参ってしまった。ここで「おわり」とテロップが出てくる。
- 最後まで教訓の夢から目を覚める前、のび太はすごくうなされていた。
- のび太は「この次はあんまりためにならない夢を見たい」と言った後、ドラえもんは「だからいったじゃない。」と苦笑いする。
2009年版
- サブタイトルが「のび太の夢物語」に変更。
- テレビに最初に映っていたのは伊藤翼で、他に映した番組はお笑いやクイズで、原作で言われていた番組は全く言われず、今にいる一同が大笑いする描写も描かれていなかった。
- ドラえもんは冷静に追い出されたことを言っていて、「素直に寝るこった」とも言っている。またのび太も大泣きしながらもっとテレビを見たいと言っている。
- ドラえもんは道具から睡眠電波が出ているため10分もあれば眠れることを言ったが、それより早くのび太が寝付いたため「さすがだ」と呆れながら言っている。
- 京君の夢に出て来た模範的なのび太はラッパを吹いてのび太を起こしている。まや、ジョギングの後は乾布摩擦も行っている。
- のび太が教訓の夢の次に見たのは海賊の夢で、海賊の船長になった自分がしずか似のヒロインと航海に出て、ジャイアン似の悪の海賊と戦うという内容だった。しかしマストの上であと一歩のところまでジャイアンを追いつめたが、その高さに目がくらみ海に落ちてしまい、更にボートで3日間漕ぎ続けることになってしまったのでやめてしまった。
- その次に見たのはSFの夢で、スネ夫似の魔王を倒すというものだったが、魔王の戦艦を倒すためにはバリアを壊す必要があり、更にそのためには計算問題を解き中心コンピュータにアクセスする必要があったため、不正解を答えたことで攻撃され止めることにした。
- そして特撮ヒーローの夢を見ることにし、仮面のび太というヒーローに変身して、ピーマンを大量にばらまき子供達を泣かそうとしているママ似の幹部と戦うという内容だった。だがピーマンを口で受け止めてしまい、幼稚だと嫌になり目覚めた。そして以上により、西部劇になる夢は見ていない。
- 青春ドラマの夢を見た際は、のび太も学ランを着ていた。
- ドラえもんは宙に浮き、白目の状態で現れ、喋っている言葉もスローかつかたことだった。そしてのび太は今まで見た夢の一部が混ざって次々に出現し、しまいには廊下に立たされ近寄って来たテレビに自分が映し出され抜け出せなくなってしまうという展開になっていた。
- ラストでのび太は「もっと夢のある夢が見たい」と言っている。
余談だが、どちらも、あまりにもホラーな演出を見せてしまったためか、子供向けアニメにしてはトラウマだったかもしれない。
お正月スペシャルとしては、さすがに子供たちにとってはショックしすぎてしまった可能性が高い。
関連タグ
ドラえもん ひみつ道具 ドラえもんのエピソード一覧 トラウマ トラウマ回 みんなのトラウマ 悪夢
能力カセット:同じくカセット型の道具にしてかつ、水田版でディスク型に変更されたことがある道具。
プルートの化け猫裁判:同じく悪夢の回。全てプルートの夢。
ガブニャンハザード:ケータが見ていた悪夢の回。同じく子供たちにとっては怖いトラウマの回