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麻雀の点数計算の編集履歴

2024-10-05 11:56:04 バージョン

麻雀の点数計算

まーじゃんのてんすうけいさん

麻雀の点数計算の中でも最も複雑な『立直麻雀』における点数計算を網羅。

概要

本記事では立直麻雀』における和了時の点数計算を説明する。

麻雀において和了の際の点数計算が重要だが、中でも立直麻雀ではあまりの複雑さから符計算なし(後述)で対局する面子も少なくない

競技麻雀団体では符計算をする団体が多く(プロは勿論アマチュアも)、特にプロは支払点を自分で申告出来る事も条件の一つになっている。

符計算が出来るようになると逆転の条件等を算出出来る等より質の高い対局を楽しむ事が可能だが、苦手あるいは全く出来ないからといって麻雀が出来ない訳ではない


和了の際の確認

和了は「ロン」「ツモ」の発声→手牌の開示(発声のみで開示取り止めは和了放棄)の順に行われ、

『現物でロンしようと倒牌していないか』→『聴牌しているか』→『待ち牌とアガリ牌が一致しているか』→『役があるか』→『フリテンでないか』(ロンアガリのみ)

の順に確認し、上全ての条件を満たしていると和了が成立し、点数計算に入る。(但し、立直後の槓は『その槓で待ちや門子が変わっていないか』も条件に加わる)

逆に各確認の過程で条件を満たしていない場合、その時点でチョンボとなる。


和了が成立した場合、まずは翻を計算する。

名称翻数備考
場ゾロ2常時
1~詳しくは麻雀役の一覧にて
ドラ任意1翻/枚

役においては最低1翻必要(ルールによっては積み場次第で2翻以上必要)で、ドラは持っているだけではあがれない(何かしらの役が必要)。また、役満には翻計算不要


翻の計算法は場ゾロと役とドラの総和にて、5翻未満だと符が必要になる(後述)。下表では5翻以上を網羅。

翻数名称備考
5満貫当時の役満
6,7跳満満貫の1.5倍
8,9倍満満貫の2倍
10~13三倍満満貫の3倍
13以上数え役満(四倍満)ルールによっては三倍満どまり
役満役満(四倍満)ルールによっては役満同士の複合あり

ここでは5翻未満での計算法を説明する。

アガリの形によって符が決まるが、役によっては符が固定されるケースもある。


役による固定符は以下の三つである。

固定符備考
平和30副露した場合1翻加算されない
平和自摸20ルールによっては門前清自摸和のみ適用(30符)
七対子252翻だが、ルールによっては1翻50符で扱う

上三つのいずれかに該当しない場合、門子等の揃え方、待ち方、あがり方で符が決まる


門子

全ての門子の符を1組ずつ加算していく。

門子備考
順子0平和の条件の一つ(全ての門子が順子)
明刻2ロンアガリ含む
暗刻44枚中3枚を自分で揃える
明槓8暗刻から他家の捨牌で揃える(大明槓)か、明刻からもう1つ自分で持っているのを加える(加槓)
暗槓164枚中自分で全て揃えるが、他家に槓子として扱うと示す必要あり

么九牌の場合2倍になる。


門子四組以外の対子

対子備考
役牌2客風牌にはつかない
連風牌4ルールによっては2符
上二つ以外0平和の条件の一つ

待ち方

待ち種類枚数備考
リャンメン028平和の条件の一つ
シャンポン024刻子に符がつく
カンチャン214リャンメンの内側だとつく場合も(例:23445の形で3でアガリ)
ペンチャン214同上(例:12345の形で3でアガリ)
タンキ213ノベタン(例:1234)含む

アガリ方

アガリ方
門前ロン10
ツモアガリ2
副露でのロンアガリ0

符計算

副底20符に上で数えた符を加算し、その総和の1桁を切り上げる。(32符の場合40符)

また、符計算なしルールの場合は30符統一で計算する。


役や翻、翻数次第では符も元に単位点を求める。

単位点については下二種の表に記す。


5翻以上あるいは役満での単位点

名称単位点満貫比
満貫2,0001.0倍
跳満3,0001.5倍
倍満4,0002.0倍
三倍満6,0003.0倍
役満8,0004.0倍
複合役満※16,0008.0倍

※ルールによっては役満どまりになる場合も。


5翻未満の単位点

5翻未満での単位点の計算方法は『符×2^(翻数)』で、2,000以上は満貫(2,000)になる。


5翻未満の単位点の表(切り上げ前にて、『満』は「満貫」)

符計算なしの場合30符(太字)を参照。

符 \ 翻1234
20 - 3206401,280
25 - 4008001,600
30240480960満(※)
403206401,280
504008001,600
60480960満(※)
705601,120
806401,280
907201,440

※ルールによっては満貫に切り上げず、『1,920』になる。


支払点

上で求めた単位点を基準とし、和了者並びに和了方法によって各家の支払点が決まる。(ヤオアルの法則)

和了者ロンアガリツモアガリ
6倍2倍オール
4倍1倍 2倍(子、親の順)

単位点を上の法則に基づいた倍にしてから二桁を切上げたのが支払点になる。


点数計算の例

満貫をあがった場合

和了者ロンアガリツモアガリ
12,000(2,000×6)4,000オール(2,000×2オール)
8,000(2,000×4)2,000 4,000(2,000×1 2,000×2)

平和をロンアガリした場合(1翻30符)

和了者切り上げ前切り上げ後(支払点)
1,440(240×6)1,500
960(240×4)1,000

立直・平和・門前清自摸和をあがった場合(3翻20符)

和了者切り上げ前切り上げ後(支払点)
1,280オール(640×2オール)1,300オール
640 1,280(640×1 640×2)700 1,300

積み場

連荘や流局で積み場がある場合、支払点に加算される。

アガリ方による加算表。

アガリ方加算点/本
ロンアガリ300
ツモアガリ各100

ルールによっては積み場なしもあれば、1,500or各500/本(通称『場千五』)もある。


得点表を使わない計算方法

概要で書いた通り、得点計算は麻雀普及最大のネックにもなっており、よく得点表を暗記すべしと指南されている書籍やサイトも少なくないが、片山まさゆき曰く、得点計算は小学生の算数の知識で、ある程度は暗算できるほど簡単なものだと言っている。少し切り上げのタイミングがややこしいが、これも決まりがあり、各プレイヤーの支払額が決まる直前に行う。


前述の記述をなぞる形になるが、公式にもきちんと計算方法があり、基本は親だろうが子だろうが、ツモだろうがロンだろうが子一人の支払い額を考えるだけでいいという。


符 × 翻数 ^ 2 × 4 (『4』は場ゾロ(2翻))


あとはツモの場合、親の支払いはそこから2倍し10の位で切り上げ、子の支払いは基本点を10の位で切り上げし、その合計点となる。ロンの場合は子は4倍、親は6倍してから10の位で切り上げるだけである。


具体例として2翻40符だった場合は、40×4×4と640点が基本点となる。


これに対し、もし子がツモアガリした場合は、親は640×2の切り上げ、すなわち1,300点を支払い、子は640の切り上げ、すなわち700点を支払うことになり、合計すると1,300+700×2で2,700点となる。


また、子がロンアガリした場合はこの基本となる子の支払い点を4倍し、切り上げた点を振り込んだ一人が支払う。すなわち、640×4の切り上げ、2,600点が振り込み相手の支払点となる。


親がアガった場合は子の支払点を2倍するので、640×2の切り上げ、すなわち1,280点が基本点となる。そして親のツモアガリは、子から均等に支払いを受けるので切り上げた1,300点×子の人数分、すなわち1,300を3倍した3,900点となる。対して、親のロンアガリの場合はその額を一人が支払うので、1,280×3すなわち3,840点の切り上げで、3,900点となる。


同じ要領で、3翻60符だった場合、子がアガると60符に2の3乗、つまりは8を掛け、更に4を掛けた1,920点が基本点となる。親はその2倍となる3,840点を切り上げた3,900点を、子は切り上げの2,000点ずつを支払い、すなわち合計は厳密には7,900点となる(支払いが面倒なので基本点2,000とみなし、親の支払いを4,000点とする場合も多く、俗に『切り上げ満貫』と呼ばれている)。子のロンアガリだった場合は基本点1,920点の4倍の7,680点を切り上げるので7,700点となる。


親のツモアガリの場合は1,920×2の3,840点を切り上げて3倍にした3,900×3の11,700点、対してロンアガリの場合は、3840×3=11,520の切り上げ、すなわち11,600点となる。


とまあ、ツモアガリとロンアガリで微妙に得点がずれるのはこういう公式が存在しているためである。


このように計算していって子で8,000点、親で12,000点を超えた場合に満貫が成立する。また、厳密には4翻でも40符未満だと満貫にはならないものの、計算が面倒な上、4翻30符は300点しか違わないし、基本点1,920以上を満貫とするルールが主流になっている。ちなみに4翻でも満貫にならないのは『平和・門前清自摸和+2翻』(20符)と、『七対子+2翻』(25符)くらい。逆に、3翻でも70符以上だと基本点2,000を超えるので満貫が成立する。


また、前述の通り跳満は満貫の1.5倍、倍満は名の通り満貫の2倍、三倍満は満貫の3倍、そして役満は満貫の4倍である。


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