曖昧さ回避
- 銅鑼:日本の打楽器。
- ドラマの略:お昼のドラマ→昼ドラなど。
- ドラ息子の略:1.から転じて「鐘を突く」→「金を尽く」または「道楽」の訛り、金がかかる奴。
- ドラ猫の略:「野良」から転じて盗み食いをしてふてぶてしく生きる猫の意味。
- ドラえもんの愛称、ドラちゃん:藤子・F・不二雄によると3.のイメージと起き上りこぼしの形体から生まれた。
- 麻雀の用語の一つ。本記事で説明する。
概要
麻雀の配牌時、王牌(わんぱい)の端から3つ目を捲り、絵柄が見える様に置く。これがドラ表示牌となり、この牌の次の牌(※)が「ドラ」として扱われる。
※例 「(ドラ表示牌)」→『ドラ』とする。
- 「一萬」→『二萬』(一の次は二なので“二”がドラ)
- 「九萬」→『一萬』(九の次の数はないので一に戻り、“一”がドラ)
- 「東」→『南』, 「南」→『西』, 「西」→『北』, 「北」→『東』(『東南西北』の並びのため、左記のようにドラが決まる)
- 「白」→『發』, 「發」→『中』, 「中」→『白』(『白發中』の並びなので、左記のようドラが決まる)
カンがされる度に、王牌の4つ目から最大7つ目までを1枚ずつ捲り新たなドラ表示牌とする。この場合のドラを通称カンドラと呼ぶが、競技ルールでは増えないルールが多い。
また、立直を掛けたプレイヤーが和了した場合、ドラ表示牌の下の牌も裏ドラというドラ表示牌になり、ドラが乗る(増える)確率が上がるのだが、競技ルールでは裏ドラなしのルールも多い。
ドラ1つにつき1飜分として数えられ、点数を上げる材料になってくれる、ありがたい牌なのであるが、ドラ自体は役ではなく、あくまでも「和了した時に持っていたらもらえるボーナス」的なものであるため、いくらドラがあっても役が無いと和了出来ない。
ドラの抱え方や切り方、そして誰がドラを持っているかの推理は勝負を左右するといっても過言ではない。この辺を上手くできる事が初心者脱却のカギとなる。
起源・語源
日本では第二次世界大戦後に満州からの引揚者によってもたらされたという説や、関西圏のローカルルールの一つ『ブー麻雀』を発祥とする説など、起源については諸説あるが、概ね先の二説が有力される。
語源は鳴り物の銅鑼・・・ではなく、なんと英語の(ドラゴン)【Dragon】らしい。英語圏では白・發・中の三元牌を『ドラゴン』と称し、これが日本に入ってきた際にどういういきさつかは不明だが、『ドラ』と略され、ルールの名称として定着したという。
赤ドラ
上記の通常のドラの他にも、赤ドラと呼ばれる物があり、数牌の「5」を赤く染めた物に入れ替えてゲームを行う。この赤い5が常にドラ扱いになり、使用する場合は通常、5筒が2枚、5萬と5索が1枚の計4枚が入れ替えられる。ドラ表示牌が4筒の場合、赤5筒はドラ2つ分として扱う。
近年では赤牌使用の際、筒子も1枚の計3枚が一般的となっている。
また、赤牌ありルールでは、副露での満貫も出やすくなっており、立直と副露の得点力の差が縮まっている。
抜きドラ
三人麻雀で採用されるドラ。
このルールでは通常使用されない字牌である北を、捨て牌を捨てる前に「北(ペー)」と宣言しながら卓の右側に置く(抜く)事でドラ1枚扱いとする(ルールによっては一萬や九萬など別の牌が使われる事もある)。
手牌にあれば自分の番の時にいつでも抜く事ができ、複数枚ある場合は連続して抜く事も可能。
抜いた後はカンした時と同じように嶺上牌から手牌を1枚引いて補充する(立直後に抜く場合は手牌を変えない事が条件となるのも同じ)。よって、王牌は通常より4枚多い18枚とする。この関係で抜きドラを抜いてツモ和了した場合嶺上開花がつく場合もある。
この抜きドラにも通常のドラは乗る。つまりドラ表示が西ならば北抜きドラはドラ2つ分扱いになるという事である。もちろん裏ドラの対象にもなる。
通常のドラと異なり他家に必ず「自分はドラを持っている」と見せる形になるため、少なからずプレッシャーを与える事ができる上に、副露のように防御力が下がるリスクもない。手牌の形に全く左右されずに翻を増やせるので打点も高くなりやすい。
ただ、抜かない限りはドラとして機能しないため、例えば北を抜かずに刻子にして役を作ってもドラ3つ扱いにはならず、余程の事がなければ大きく損をしてしまう。ルールによっては北が必須の役満以外で手牌に使う事を禁じている場合もある。
「抜きドラを捨て牌扱いするか否か」「抜きドラをポンできるか」「抜きドラに対してロン(槍北)できるか」「抜いたら一発・ダブル立直・九種九牌が無効になるか」はルールによる。
青天井ルール
普通の麻雀では、子で8000点、親で12000点以上になるの場合、飜数によって「満貫」~「役満」として点数を決めているが、「青天井ルール」が採用されている場合、飜数に応じて延々と倍計算を行う為、役満(数え役満)クラスになると、とんでもない点数が出てくる事があり、この場合、ドラの枚数というのは非常に意味が大きくなってくる。
そしてこのルールを知ると、誰もが一度は考えるのだが、「理論上の点数の限界はいくつ?」かという疑問だ。
和了形は、おそらく、こんな感じになるだろう(「×4」は全て暗槓による)。
白×4、發×4、東×4、西×4、中×4(中の単騎待ち、ツモアガリ)。
ドラ表示牌(表・裏・槓ドラ含む)は南×4、北×4、中×2
役は、立直、一発、門前清自摸、海底撈月、役牌×2、連風牌(ダブ東)、対々和、小三元、四暗刻、四槓子、字一色、ドラ40 で計91飜。大三元や四喜和よりドラの数で飜数をカバーできるので、組み合わせ役満はこちらの方が良い(四暗刻単騎をダブル役満扱いにすると、合計が104飜になる)。
この時の符数は160符(基本点20+ツモアガリ2+字牌暗槓32×4+役牌頭2+単騎待ち2=154→160に切り上げ)になるので、点数は
160×4×2×2^91オール=3,169,126,500,570,573,503,741,758,013,500オール(十の位は切り上げ)…って、桁の読み方が分からない領域ですね。1千京の3千億倍の点数と言っても実感が湧かないですねえ。
もし、計算方法が間違っていたら、誰か直して下さいませ。