京極堂
きょうごくどう
ミステリー作家、京極夏彦による日本の小説のシリーズ。講談社より刊行されている。 京極堂シリーズ、百鬼夜行シリーズとも言うがpixivでは、京極堂タグが一般的。
「この世には、不思議なことなど何もないのだよ」
概要
第二次世界大戦後まもない日本を舞台とした推理小説。
作中に実体として登場はしないが、個々の作品のタイトルには必ず妖怪の名が冠せられており、その妖怪に関連して起こる様々な奇怪な事件を「京極堂」こと中禅寺秋彦が「憑き物落とし」として解決する様を描く。
シリーズ第1弾の『姑獲鳥の夏』は、京極夏彦のデビュー作品であり、メフィスト賞創設のきっかけとなった。講談社ノベルスから刊行されたのち、講談社文庫から通常文庫版と分冊文庫版が刊行され、順にハードカバー化もなされている。通常文庫版は1000ページ以上に及ぶことがあり、分厚いことで有名。
推理小説としてカテゴリーされるが、事件の謎解きである「憑き物落とし」はいわゆる犯行トリックの解明や犯人当てよりも、事件そのものの全容と因果関係・関係者の妄念の究明に注力されていることが多く、中には推理小説的トリック自体に初めから意味が無い、どちらかと言えば伝奇小説などとする方が見合う作品も存在する。