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講談社から刊行されている京極夏彦の長編推理小説。

百鬼夜行シリーズ」の第八作目。

モチーフの妖怪は「邪魅」。


ストーリー編集

「邪なことをすると――死ぬよ」


昭和二十八年夏。結婚相手としては好条件なはずの探偵榎木津礼二郎に持ち込まれた縁談が、何故か全て相手から断られた。不審に思った榎木津の親類から調査依頼を受けた益田龍一は、彼にも秘密で関口巽と共に調査を開始する。


伊豆の一件から処分を受け、江戸川縁所轄の派出所勤務になっていた青木文蔵はある日、毒殺死体が発見されたとの通報を受ける。その死因や公安の郷嶋郡治が動いていることにきな臭いものを感じた青木は己のコネを使いながら捜査を始める。


一方、元長野県警巡査大鷹篤志は、放浪中に出会った真壁恵と名乗る女性から、ある女性の護衛を依頼される。だが彼の油断を突いて、彼女は何者かに殺害されてしまう。


その頃、神奈川県警の石井寛爾警部は、同窓生の画家西田新造からある相談を受けていた。彼曰く、知人の女性がある男に付きまとわれて困っている、警察で逮捕して貰えないかと云うのである。何か事件が起こらない限り、警察は動けないという石井の答えに、西田は密かに「彼奴」の殺害を決意する。


警察の捜査網をあざ笑うかのように江戸川、大磯、平塚で次々と発見される毒殺死体。

邪魅の如く飛び火する悪意と、捜査が進むほどに不合理に歪んだ様相を呈していく事件。

奔走する青木と益田は果たして真相に辿り着けるのか。


登場人物編集


関連タグ編集

京極堂 推理小説

青酸カリ 世界観 帝銀事件

蜃気楼 御伽話 伝説 歴史

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