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デザエモンの編集履歴

2013-08-15 20:45:26 バージョン

デザエモン

でざえもん

デザエモンとは、1994年に株式会社アテナから発売された スーパーファミコン用のシューティングゲーム作成ソフト。 同ソフトのエディタを基準とした以降のシリーズも本項で扱う。

概要

製作元がKIDからアテナによる自社開発となり、それに伴いエディタの内容も

大幅に変更されている。マシンパワーの向上や容量の増加によって使用可能な色数や

メモリーエリアの容量が増えたが、その一方で、パワーアップによる段階ごとの

ショットのグラフィックが描けなくなったり、ミュージックエディタで3連符などが使えなくなっていたりと

絵描衛門」から失われていった機能もいくつかある。

ちなみに本ソフトのマスコットキャラクターである耳の長い緑色の生物ペロン

ゲームボーイ用ソフト「クイズ日本昔話 アテナのハテナ?」がデビュー作。


デザエモン(SFC)

正式名称は「描いて・作って・遊べる デザエモン」。

ファミコン版の「絵描衛門」から大幅な進化を遂げ、より本格的な縦スクロールSTGが作成可能になった。

市販ゲームにも劣らない様な作品を生み出す制作者もおり、後のプレイステーション版には

サンプルゲームとしてコンテスト入賞作品が多数収録された。


ちなみにサンプルゲームの「DAIOH GALE」は、1993年に業務用ゲームとしてアテナから

リリースされた「大王」がベースで、自機のデザインや爆発パターン、

サンプルBGM等にその名残を残している。


エディター機能

ファミコン版での多くの不満点が解消されている。

  • ファミコン版の二倍の全6ステージが制作可能。
  • ザコ・ボス敵が共用だったカラーパレットが別化。色数は16色(透明色含)まで使える。
  • 音楽ツールの音色の大幅な増加。

但し、データのセーブ方式に難があり、誤った操作をすると

簡単に上書きしてしまう事が多く、操作を知らないユーザーに説明せずに貸したりすると

苦労して作ったデータが消えて帰って来るようなケースも珍しくない。


デザエモンプラス

1996年にプレイステーション版として「デザエモン」に

敵キャラの拡大・縮小・回転機能を追加した「デザエモンプラス」が発売された。

従来のROMカセットからCD-ROMへ移行した事でソフトの容量は増加しているにも関わらず

内容はスーパーファミコン版とほぼ同等であり、

作成可能なステージ数も前作から1ステージ減って全5ステージになった。

内容のあまりの代わり映えのなさに落胆したユーザーも少なくないが、

それでもコンテストはかつてない程に大規模なものとなり、

入賞作品の数々が「デザエモンKids!」付属の「デザエモンプラス セレクト100」に収録された。

近年ではPSP/PS3対応のゲームアーカイブス版として再販されている。


コンテスト作品について

本作では、サンプルゲームの他にもSFC版デザエモン発売時に計2回に分けて行われた

デザエモンコンテストの入賞作品をプレイ・視聴する事が可能。

一部作品がムービーの視聴のみとなっているのは、恐らく作品のデータを

コンバートする以前にセーブデータが破壊されていた為ではないかと推測される。


デザエモン2

完全新規のセガサターン版。

作り込めば様々な表現が可能な為、未だに根強い人気を誇っている。

ただし、円滑な作業や他のユーザーとのデータのやり取りを行うには

セガサターン用のフロッピーディスクドライブがほぼ必須。


このシリーズから縦スクロールSTGだけでなく、横スクロールSTGも作成可能になった。

他にも2人同時プレイや、ステージの合間に挿入されるデモ画面の作成、

ボスキャラの攻撃パターンの詳細化など、製作の自由度が従来よりも飛躍的に増えた。

作曲エディタも従来の16小節2パートから32小節4パートに改善され、

使える音色も大幅に増えている。また、全デザエモン中スラーが使えるのもこの「2」のみ。

ただし、セガサターンの内臓音源がショボい為に音質はSFC版よりも悪化しており、

ハイスコアがセーブされない、特定のパレットを使って絵を描くとキャラの表示がおかしくなる、

といった致命的なバグも少なくない。

「優勝賞金100万円」の触れ込みでコンテストは開催されたものの、

審査の段階でアテナ社内がゴタついたのか結果発表はされず有耶無耶に。

そしてこれを境にコンテストが行われる事もなくなってしまった。


デザエモン3D

例のストーム」や「マインハンター」のような

3Dシューティングを作成可能にしたNINTENDO64版。

カメラアングルや画面効果、更には任意のタイミングでBGMや効果音を鳴らすなど

「デザエモン2」以上に細かな設定が出来るようになり、

作曲エディタもミキサー機能などが付いてより本格的なものになった。

ただし、自機の武器設定はショット、ロックオンレーザー、ボンバーのみと

シンプルなものになっている。


…と、内容だけを見れば製作の自由度が高くさぞかし作り甲斐があるようにも思えるが、

これだけの内容に対して旧態依然としたカートリッジ媒体では容量が足りないのは明らかで

ユーザーが完全な自作ゲームを製作するのは事実上不可能となっている。

元々はその容量不足を解消する為に64DD(ディスクドライブ)との連動を想定していたのだが、

その64DD自体が頓挫したのを受けて拡張用のソフトが発売されることはなかった。


チュートリアル機能

付属の解説書のみでは、複雑化したエディタを理解し切れないという事もあり、

本作にはエディタの機能を説明する為のチュートリアル機能が実装された。

全身タイツに身を包んだヒーローキャプテン・デザと生意気な小学生広野田ケン太

エディタの内容を詳細かつ面白おかしく解説してくれる。

チュートリアルを一通り読破すれば、「デザエモン3D」にまつわるキャプテン・デザの

薀蓄+今日の運勢を聞く事ができるように。


デザエモンKids!

一部エディターを排除・簡略化し、初心者でも扱いやすいようにしたデザエモン。

シリーズとしては異例のCD-ROM2枚組構成であり、

DISC2には前年のコンテスト入賞作品100+2本が収められた

「デザエモンプラス セレクト100」が収録されている。

先述のとおり初心者向けということもあり、マスコットキャラクターのペロン

(CV:鉄砲塚葉子)が操作方法やゲーム製作の手順などを遂次解説してくれる。

一方で従来のデザエモンから省かれた機能や設定も多く、BGMはサンプルの中から選ぶか

手持ちの音楽CDをセットして流す方式になっているが、敵キャラクターの攻撃方法は

かなり多彩になっており、弾幕STGさながらのアツいゲームを作成することも不可能ではない。


後にサクセスからSuperlite 1500シリーズで発売されており、

こちらは「デザエモンkids」と「デザエモン+セレクト100」が1枚のディスクに纏められていて、

内容も一部変更されている。

一方で「デザエモン+セレクト100」の「The shooting star」が何故か削除されており、

アテナ版の「デザエモンKids」とのデータの互換性もない

近年は「デザエモンプラス」と共にゲームアーカイブス版として再販。(アテナ版のみ)

PSP/PS3のネットワーク機能を利用して自分が作成したデータをネット上で

やりとりする事が可能になった。


デザエモンプラス セレクト100

「デザエモンプラス」のコンテストは一般人部門業界人部門の2つが

同時開催され、本ソフトはこの2部門の受賞作品を統合した全100+2作品が収録されている。

Superlite 1500版では、デザエモンKidsと1つのディスクにまとめられた。

単に作品をプレイするだけでなく、製作者のコメントやゲームの設定資料を読む事ができたり

作品のデータをダウンロードすることも可能。

受賞作品の製作者(とその協力者)の中には、ゲームミュージック作曲家として名高い

さんたるること並木学氏や「無限の住人」、「人でなしの恋」等の作品で有名な

沙村広明氏や、ゲームメーカーヴァニラウェア所属のデザイナー、シガタケ氏などの著名人がいる。


ちなみに、名前に反して全102作品とキリの悪い数字になっているのは、

石井祐次氏の3作品

  • Red Fang
  • Crymson Edge
  • Red Shark

を1つの作品として扱うためではないか、と言われている。


その後…

1998年の「デザエモンKids」以降、デザエモンシリーズの新作は未だ発売されていない。

現在、アテナは麻雀ゲームやモバイル系のゲームに重点を入れている為、

今後のシリーズの展開は絶望的といえる。


関連タグ

ツクール

絵描衛門

沙村広明

シガタケ

並木学

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