「めんどくさいけど……まぁ、やらなきゃいけないことだから。」
プロフィール
人物
ゲヘナ学園3年生。学園および自治区の風紀・治安を司る風紀委員会を束ねる委員長。
「めんどうくさい」を口癖にしており、怠惰で気だるげな佇まいをしているが、規則や秩序に厳格で責任感も強い等、“自由と混沌”がキャッチフレーズのゲヘナにそぐわない怜悧かつ誠実な人柄の持ち主。本棚の本が揃っていないと気になるなど、少し神経質な面もある。
風紀委員長としての責務と持ち前の責任感の下、ゲヘナ学園の生徒達が巻き起こす数々の事件・問題行動への対処に日々奔走している。
ゲヘナに学籍を置きながら他の自治区でもお構いなしに破壊活動に及ぶ便利屋68、美食研究会、温泉開発部等々の悪名高い各部活が、他の風紀委員では手の付けられない被害を出す場面も多々あるため、彼女が自ら現場へ出向いて事態を鎮圧することが多い。
学園の上部組織に当たる生徒会こと「万魔殿」、特に議長のマコトからは個人的な対抗心も交えて目の敵にされており、組織としても犬猿の仲。何かにつけて堂々と嫌がらせを受けているが、風紀委員会も治安維持活動の延長で万魔殿に損害を与えたりしており、一方的な関係に終始しているわけではない。
質実剛健な合理主義者でもあり、見た目や過程よりも、結果や効率を重視する。特にプライベートではその傾向が強く、自分事に関する手間や出費を渋る傾向にある。
飲食にもそれほど興味が無いのか、味について肯定的なコメントをするだけで周囲に驚かれたりするらしい。公式4コマによると自分で朝食やお弁当を作っているようで、見た目も綺麗なため料理上手であることが窺える。食堂まで給食を食べに行く時間も無いのかもしれないが……。
周囲に対しては気遣いや面倒見の良さを覗かせ、他者の長所や美点を把握してむやみに侮るようなことはない。その求心力で多くの風紀委員に尊敬されているが、雲の上の人のように思われている節もあり、直接のやり取りで緊張させてしまうことも。
セナや帰宅部をはじめとした対等な友人関係も描かれており、議長に振り回される者同士としてイロハとの間にはシンパシーめいたものがある様子。
ちなみに学業の方も優秀で、テストの成績はいつも満点との事。
苦手分野は水泳と楽器演奏。学内でのパーティーをきっかけにピアノ演奏を数日間の独学で習得し、弾き語りまでモノにしたところを見ると単に興味がなかっただけと思われ、後に趣味として嗜むようにもなった。
意外な所では普通にゲームが好きなようで、負けが込むとムキになる一面も。ただ仕事が忙しくて積みゲー状態らしい。
実力
単騎での戦闘力は極めて高く、武闘派だらけなキヴォトスの生徒の中でも最強の一角に数えられる実力者。
学園都市キヴォトスでも一二を争うマンモス校であるゲヘナ学園の一級戦力として、トリニティ総合学園の正義実現委員会を率いる剣先ツルギと並び称され、その存在はゲヘナ風紀委員会が不良生徒たちに恐れられる最大の理由になっている。数百人単位が所属する風紀委員会だが、彼女一人でその戦力の半分に匹敵するという。
耐久力も半端ではなく、番外編『便利屋68業務日誌』では頭部を狙撃されても微動だにせず、本編でもミサイル攻撃による爆発に巻き込まれ負傷しながらも、物量作戦と敵幹部を薙ぎ払って押し通るタフさを誇る。
その名声は他校にも知れ渡っているらしく、初対面のアヤネやモモイ、ミドリなども把握していた。
先生からもその実力に全幅の信頼を置かれており、「対策委員会」編3章では、とある事情から暴走まがいの独断専行に走るホシノを止めるための対抗戦力候補として真っ先に挙げられた。
また、デスクワークにおいても突出した能力を持っており、事務処理でも辣腕を振るう。
情報部に在籍していた経歴ゆえか洞察力や判断力にも優れ、「エデン条約」編では“巡航ミサイルで攻撃された”という事実から犯人像の推測に頭を巡らせ、敵勢力のターゲットを判断。巻き込まれた全員が不利な状況を把握し、不仲であるはずの正義実現委員会に対して躊躇せずに協力を呼びかけ、事態に対応しようとするなど機転も利く。
しかし突出した能力・名声・責任感は仇ともなっており、ゲヘナには「風紀委員長が不在ならば好き勝手できる」という風潮が蔓延するなど、自治区全体の治安維持を彼女一人に依存せざるを得ない状態となっている。
ワーカホリック
銃撃戦を伴う取締りから書類仕事に至るまで、風紀委員会の業務の多くをこなしており(アコやチナツといった幹部クラスもしばしば残業しているが、それでも間に合っていないことが多い上、度々彼女たち自身が問題を起こしている)、毎日の睡眠時間は約3時間。公式4コマによると起床時間は朝6時のため、深夜の3時頃まで作業することもざらにある様子。
周囲も彼女の激務を案じているようだが、一日中仕事に没頭して休憩時間は5分だったり、休暇を取らせたはずがいつの間にか学園にやって来たりと、本人にも深刻な仕事中毒の節がある。何事も人並み以上に出来てしまうせいか、他者を頼るのが苦手(もしくは頼るという発想に至らない)なようで、不良の制圧程度の“日常的な”事案なら一人でさっさと解決してしまう事もしばしば。
風紀委員たちが「ゆっくり海辺で休暇を取ってもらおう」と計画した際は、僅か半日ほどでヒナ不在だと誤認したゲヘナの不良生徒・問題児達が風紀委員会に一泡吹かせようと押し寄せる事態に陥ってしまった。
こんな状況なので実際のスケジュールがどうあれ休日らしい休日が存在していないおそれすらあり、ファンの間では彼女の過労や、ほぼワンマンで成り立っている風紀委員会の実情、ヒナがいなくなった場合のゲヘナ学園について心配する声も多い。一方、ヒナという抑止力によってある程度の治安が維持されている現状の方が特殊であり、収拾のつかない混沌の中にあるのがゲヘナの本来の姿なのではないかと指摘する声もある。
体格
彼女の幼く見える容姿を侮る者はいないものの、小学5年生時のものと思しきスクール水着を無理なく着用できてしまう事から、身体的な成長は止まっているものと思われ、高所の物を取る時にも難儀している。
身体が大きく成長する第二次性徴は女の子の場合だと平均して9歳9か月(学年で言うならば小学3年生~4年生)ぐらいから始まると言われているが、身長142cmという数値は女児10歳程度に相当し、第二次性徴自体が来ていないおそれすらある。
なお、本人は身体のサイズに関して、普段は特段気にする素振りを見せはしないものの、昔の水着が問題なく入ってしまうことや、本棚の上の本が取れなかった時などは、さすがには思うところがある様子。
内面
数々の超然とした特性を持つ彼女ではあるが、ロビー画面では誰かに甘えたりじゃれ合ったり泣き言を言ったりしたいと、ごく普通の少女らしい願望を抱いている様子が窺える。
奔放すぎる問題児に囲まれて努力や苦労が報われにくい環境も災いしてか、基本的に自己評価が低く、普段の仕事ぶりについても卑下しがち。それもあって自分よりも他者を優先するきらいがあり、それが無意識の内にストレスの蓄積やオーバーワークに繋がっている。
私室のデスクや書棚には仕事がらみの書類が山積しており、およそ気の休まる空間には見えないものの、クッションを並べた窓辺に座り込んでぼんやり外を眺めている事もあるようで、彼女なりの安らぎの時間なのかもしれない。玄関には制服や愛銃をまとめて保管するラックが置かれており、ベッド周りも整然としているなど几帳面な一面が窺える。
キヴォトス全体でも畏怖の対象となってはいるが、本人の善性からか学園内での人間関係は比較的に良好で、無闇に恐れられたり敵視されることもなく、一人の学友として親しまれている。
ヒナ自身も問題児たちに対して特別な悪感情を抱いてはいないようで、問題を起こさない限りは気安い間柄として付き合い、困っていれば手を貸すこともあるほど。虫が苦手な女学生が多い中、素手で触ることも気にしないなど、そういった面でも一目置かれている。
作中での動向
メインストーリー
「『対策委員会』編1章 対策委員会の奇妙な一日」では、自身の出張中に風紀委員会が独断で運用されている事を知り、アビドス自治区で対策委員会と睨み合いになっている現場に駆けつけ、首謀者である行政官・アコの思惑を察した上で撤収の指示を出し、全面衝突を阻止。この際に先生と対面し、万魔殿にも報告を上げていないある情報を提供した。
後に対策委員会の作戦行動への助力を請うべくゲヘナ学園を訪れた先生が、応対に出たイオリの前で跪いている様子に感心し、支援要請に応じて出撃する。
「エデン条約」編では以前からゲヘナとトリニティの不可侵条約締結を目指してゲヘナ側の準備を進めていた一人として、期せずしてトリニティ側に関わる事になった先生の貴重な相談相手となる。
その後、とある事変の勃発と激化する戦況の中で先生を守り切れず、それまでの心労も祟って著しく憔悴してしまうも、感謝を伝えにやって来た先生に抑え込んでいた本音を吐露した事で精神的にも持ち直し、彼女の帰りを待つ風紀委員会へと舞い戻った。
なお4th PVでは、腹部に被弾したヒナが生気のない表情で倒れているという目を覆いたくなるようなカットが差し挿まれており、直後には絶叫とも慟哭ともつかないアコのカットが続く事から、ファンには「騒乱の中でヒナが絶命(※)するバッドエンドルートにどこかで分岐していたかもしれない」「先生が被弾しなかったらヒナへのトドメの一撃になっていたのでは」とも推測されている。
※「オフィシャルアートワークス VOL.2」に収録されている当該シーンの全体図ではヘイローが描かれており、意識はある模様。後に「対策委員会」3章で同じような状況に陥ってしまい、このカットが回収された。
最終編ではゲヘナ防衛を風紀委員会の仲間に任せ、自身はゲーム開発部、RABBIT小隊と廃墟化した遊園地に出現した第3サンクトゥム攻略部隊に参加した。その後も地上に残って遊園地での再戦闘に赴き、サンクトゥム再顕現を食い止めた。
「対策委員会」編3章では、ゲヘナの過去にも関係ある事件と先生から助力要請を受け、その強さゆえ「止められない暴走状態」に陥ったホシノにカウンターとして立ちふさがり、激戦の末に勝利する。黒幕が最後の最後で用意した災厄には敵わずダウンするが、程なく復活し最後まで助力。
事件収束後は背景にあった雷帝の遺産を、珍しくマコトと意見を合わせ解体した。
また、エピソード実装に伴って制服姿の3Dモデルがリニューアルされており、目元の印象や角のバランスなど、各部のディテールが見直されている。
先生との関係
リリース当初から実装されている生徒の一人で、ストーリー中での初対面は「対策委員会」編だが、この段階で何故か先生に対する好感度は高い。
絆ストーリーでも妙に距離感が近く、先生側からもヒナの頭皮を吸うといった奇行――もといスキンシップが確認されている。
明確に心境の変化が現れたのは「エデン条約」編。条約の実現によるゲヘナの治安向上と、風紀委員会の負担軽減を見越して“引退”を考えている旨を初めて伝えた相手が先生であり、同時に先生からも全面的な信用と共にトリニティの内情を知らされた。調印式を狙った大規模テロの最中で先生を守るために文字通り死力を尽くして戦うものの、しかし撤退寸前に先生が重傷を負った事で、自身の治療も不十分なまま自室で塞ぎ込んでしまう。その後、昏睡状態から復帰して訪ねてきた先生に溜め込んでいた気持ちを吐露した事で落ち着いたのか、自身の力が必要とされる場へと向かっていった。
この一件以降は周年イベントを筆頭にデレデレする描写が多くなり、先生への好意的な感情も露骨に表現するようになっている。
以下に例を挙げると
- 周年ストーリーでは行動原理が全て先生のため。
- ドレス衣装のメモロビでは先生に対する想いを伝え、夜に二人きりのシチュエーションで小夜曲を披露するという間接的なアプローチ。
- 百鬼夜行への修学旅行ではアコを差し置いてイチャイチャする。
- 「休日を一緒に過ごしたい」と自らお家デートに誘ってくる。
- 「対策委員会」編3章では対策委員会からの感謝に困惑気味だった一方、先生に褒められてデレる。
等の惚気描写が増えた。
先生からも特に信頼を置かれる生徒の一人であり、参謀・戦闘要員としても“右腕”と称するに相応しい実績を築いている事から、正妻候補の一人としてよく挙げられる。
イベント
「~風紀委員会行政官緊急特務命令~ ヒナ委員長のなつやすみっ!」
初のイベント主役。
不味いことに定評のあるアコの淹れたコーヒーを「美味しい」と褒めたばかりに様子を心配され、「委員長を絶対に休ませる夏季合宿訓練」の内容を知らされないまま合宿に参加。
不自然なスケジュールを訝りながらも、アコからの協力要請を快諾して同行した先生の前で徐々にリラックスした様子を見せてくれるようになる。
「舞台袖のかくしごと」
晄輪大祭では圧倒的なフィジカルを活かした大活躍が校内・校外を問わず期待されていたが、なぜか大会中に行方不明のニュースが流れる事に。
「キヴォトス晄輪大祭 Other side stories」ではボイスドラマに出演しており、日頃の疲労が抜けていない状態を鑑みたセナからドクターストップをかけられ、救護室で強制的に静養させられていた事が判明する。イベント中の出番もほとんど無く、目玉であった体操服姿はドラマCDのジャケットにわずかに映り込むだけにとどまった。
3周年にして再度のイベント主役。
ゲヘナパーティーの開催準備に勤しむ万魔殿とのトラブルをきっかけに、いつもの無理難題を吹っ掛けられてしまう。
マコトからピアノ演奏を押し付けられるが、先生がパーティーを楽しみにしていると聞いて張り切っており、苦手なピアノの練習も先生の前で演奏すると決まった日から頑張っている様子。
先生視点のイベント本編とは別に、フィールド探索コンテンツ「ヒナ委員長の秘密のレッスン」では操作キャラとして主役を務め、ヒナ視点での目まぐるしいゲヘナの日常が垣間見える。
番外
コミカライズ『便利屋68業務日誌』でも便利屋68を摘発するべく登場。
単騎で食い下がるアルを難なく制圧するが、風紀委員会による別件の内偵を便利屋に台無しにされてしまったアコの私情が多分に入っていたため、電話越しに窘めている。
また、何かと生徒に甘い先生が便利屋にも便宜を図っていた事を知って少し寂しそうな表情を浮かべており、仕事の後に会えるかどうか連絡を入れるいじらしい台詞も。
なお、同エピソードではスナイパーライフルで頭部を狙撃されたにもかかわらず被弾の衝撃すら通っていない様子だったため、似たような場面が存在する某作品が引き合いに出され、「(狙撃を受けて少し首を反らされた)ウボォーギンより頑丈」とネタにされている。
また24話では便利屋一同が真面目に、かつ好条件で働いている間に先生とキヴォトスの未来をかけた壮大な陰謀に立ち向かって奮闘していた。この温度差に「本編はヒナと先生で同時上映の短編が便利屋の映画」と称された。
The Animation
- 協力を取り付けようとゲヘナへやって来た先生と、先生に無茶を吹っ掛けたせいで意味不明のピンチに陥るイオリとの異様な押し問答の様子を目撃し、顔を真っ赤にして絶句する様子がじっくりと丁寧に描かれており、テンポ重視の原作シーンとは異なる味わいを醸し出している。
- カイザーPMC基地への突入作戦では委員会幹部を率いて参戦。カイザーPMC理事が持ち出した兵器を破壊し最終的には逃げられたが理事も捕縛した。
衣装
漆黒の冠のような巨大な立体ヘイローを持つ。切れ長の涼し気な紫色の瞳に、ボリュームのあるふわふわの銀髪ロングをハーフアップにしている。後頭部には捻れた4本角、腰には翼手目を思わせる骨ばった翼を有しており、身に纏った風紀委員会の制服と肩に羽織ったロングコートも相まって魔王のような風貌となっている。
なお、ヘイローの形状がゲヘナ学園の校章に似ているが特に言及はされていない。
彼女の角は通常の立ち絵等ではひび割れたような紫の線が発光しているが、PVの一部やメモリアルロビー時、制服以外の衣装でも発光が見られないため、戦闘時など気を張っている時には発光する模様。
翼も強靭且つ伸縮が可能なようで、通常版のEXスキル使用時には鉤爪を地面に突き立てアンカーのように自身を固定したり、長大な愛銃を立てて支えておく事もできる。逆に水着版などでは小さく縮めて行動に支障が出ないようにしている。機嫌がいい時には翼が小さくはためいたり、元気がないと床まで垂れ下がったりと、その挙動にはヒナのコンディションも反映されているらしい。小鳥遊ホシノとの戦いの際には滑空する際にも使った為、飛ぶことはできないにせよ滑空する形で空中戦に用いた。
この手の有翼キャラとしては珍しく衣装の背部に羽を通す穴がなく、スカートの下、もしくはそれに相当する箇所から翼を伸ばしている(この辺りはパジャマ姿やドレス姿の3Dモデルが分かりやすい)。
ゲーム内で登場する以下の衣装の他にも、各種コラボ企画や描き下ろしの私服姿が複数存在している。
水着
イベント「~風紀委員会行政官緊急特務命令~ ヒナ委員長のなつやすみっ!」にて登場。
持参したスクール水着のゼッケンには5-Aと書かれており、「まだ着られるのに、何もわざわざ新しいものを使う必要は無い」と言い張ってアコが用意した新しい水着を拒否した。
ゼッケンの学年については、5年生以降の着用時にも修正を面倒がってそのままにしている説、あるいは最後に水泳の授業を受けたのが5年生の時だった(6年生以降では機会がなかった)説などがある。
後に別のイベントでホシノの水着姿も実装されたため、pixivではホシノと水着姿同士共演させるイラストも描かれている。
パジャマ
「エデン条約」編にて初登場したルームウェア。流石にこの姿でユニットとしてのプレイアブル化はされていないが、イベント「陽ひらく彼女たちの小夜曲」内のコンテンツ「ヒナ委員長の秘密のレッスン」にてSDモデルが実装された。
予想外のサプライズに歓喜の声が上がる一方で、目元にはクマのような影も差しており、日中の激務に疲れ果てた様子が嫌でも分かるため、ヒナの現状を憂う先生が続出することに。
ドレス
2024年1月21日の「ブルアカふぇす!」にて発表された衣装で、3周年記念のピックアップ対象として実装。
万魔殿主催のゲヘナパーティーに出席するため粧し込んだ姿。水着の時と同じく過去のものを流用しようとしたが流石に入らなかったため、先生に頼んで見繕ってもらったという一着。ネットでの愛称はドヒナ。
アップにした髪型も相まって優美な出で立ちとなっており、劇中では先生もその姿を目にして一瞬フリーズしている。
武器
固有武器の名称は「終幕:デストロイヤー」。モデルはMG42、あるいはその派生型にあたるMG3のどちらかだと思われる。いずれも全長120㎝ほどの機関銃だが、ヒナ自身も142㎝と小柄なため、風紀委員長の身の丈ほどもある長銃として認識されやすい。
推定されるモデルと比べても、ストック周りがかなりカスタマイズされていたり、本来あるはずのT字型コッキングハンドルがない代わりにレバー式のハンドルが取り付けられているなど、『ブルアカ』に登場する銃器の中でもかなりアレンジ色が強め。フラッシュハイダー兼用と思われる大型なマズルブースターも発砲中は根本がドリルの様に回転する。
なお、水着版では片手が浮き輪で塞がっているため、足で前述のハンドルを踏んでリロードを行う特殊なアクションとなっている。……が、両手がフリーのドレス版でもなぜか足でリロードしている。
イシュ・ボシェテ
衣装ごとに共通するEXスキル「イシュ・ボシェテ」は、旧約聖書においてイスラエル王の座を巡ってダビデとの因縁を持つサウル王──の息子の一人であるエシュバアルの異称と考えられており、エシュバアルの名もカナン神話の嵐や豊穣を司る神・バアルに因んだものとされる。
聖書を著した側からすれば異教の神にあたるバアルはやがて悪魔の一柱と見なされ、後世ではダビデの息子・ソロモンが使役したという72柱の悪魔にも組み入れられ、現在では66の軍団を率いる地獄の王の一柱バエルとして、様々な作品・キャラクターのモチーフとなっている。
また、怠惰の悪魔ベルフェゴールもバアルとの関連が見出されており、ヒナのモチーフ元を考察・妄想する上でも重要なキーワードと言えるだろう。
性能
通常版
「逃げることはできない」
初期レアリティ | 攻撃 | 防御 | 役割 | ポジション | クラス | 武器種 |
---|---|---|---|---|---|---|
☆☆☆ | 爆発 | 重装甲 | STRIKER | BACK | アタッカー | MG |
EXスキルは扇形範囲内の敵に対して掃射を行い大ダメージを与える大技。
横幅が少々狭いが射程はかなり長く、威力はなんと最大強化で1208%と範囲攻撃のEXスキルとしては破格の数値となっている。大量の敵を一掃するその姿は圧巻の一言。
欠点としてコストが7と非常に重いことが挙げられるが、現在ではEXスキルのコストを半減できるウイや正月フウカを始めとしたとしたコスト関連のサポーターも実装されており、同時編成することでその力を遺憾無く発揮できる。
ノーマルスキルは弾切れ時に素早くリロードを行いつつ攻撃力を16秒間増加する。
効果時間が弾を撃ち切るまでにかかる秒数とほぼ同じため、移動やCC状態による足止め等が行われてないかぎりほぼ永続と言ってよい内容となっている。
パッシブスキルは攻撃速度の増加で、固有武器の限界突破によって更に攻撃力が加算される。
サブスキルは遮蔽物に隠れていない敵に対して追加ダメージを与える。
倍率は最大でも5.7と数値だけ見ると低いが、1ヒット毎に付与されるため実際の火力上昇はかなりのもの。
EXスキルによる凄まじいまでの殲滅力が目を惹くが、実はEXスキルを使用しない“置物運用”としての火力も非常に高いという特徴がある。これにより無理にヒナのコスト面をケアせずともサブアタッカーとして編成することが可能。
昨今では火力だけではなくヒット数も重要となる場面が増えつつあるため、殲滅力ばかりではなく継続火力の高さにも目を向けてあげよう。
今までガチャ及び任務Hardでのカケラ収集にて入手が可能であったが、2024年1月24日に行われたアップデートにて新規に追加された常設ガイドミッションの報酬として通常版ヒナが配布されることになった。
前述の通り編成しておくだけで高火力を叩き出してくれる優秀なアタッカーであるため、初心者先生の方はミッションを攻略し彼女をお迎えすることで各種戦闘がグッと楽になるだろう。
水着版
「トレーニングとは言え容赦はしない」
初期レアリティ | 攻撃 | 防御 | 役割 | ポジション | クラス | 武器種 |
---|---|---|---|---|---|---|
☆☆☆ | 爆発 | 重装甲 | STRIKER | BACK | アタッカー | MG |
全属性とも通常版と全く同じという珍しい扱いになっている。
役割はほぼ同様だが、EXスキルのコストは3と、通常版の半分以下。威力が下がって攻撃対象は有効範囲内の5キャラまでと性能こそ落ちたものの、コストの半減や攻撃範囲が横に広がったことによって少々雑な操作でも扱いやすくなり、こちらはこちらで優秀な性能を誇る。
ノーマルスキルは20秒ごとにダメージに加えて気絶状態を付与、サブスキルがEXスキル使用時毎に5回まで攻撃力強化と、通常版と使い勝手は異なるが、こちらも非常に優秀。
EXスキル使用なしでの置物運用では、EX発動が条件となるサブスキルが活かせなくなってしまうのは難点と言えるが、水着版は置物としての採用はほとんどされないのでそこまで問題ではない。
2023年4月の更新で愛用品が実装され、T1で攻撃力1500追加、T2でノーマルスキルの威力上昇となっている。
もともと低いわけではなかった火力が愛用品を装備することでさらにブーストされるためかなり強力。後のアップデートで星3のままT2の装備品まで装備可能になったので、水着ヒナを所持している先生は是非とも解放してあげよう。愛用品の絆エピソードも必見。
総力戦のKAITEN FX Mk.0戦においては最優アタッカーの1人となる。前半戦ではカイテンジャー全員を相手取ることになるのだが、その人数が5人と水着ヒナのEXで全員捕捉できる上に厄介な挑発をばら撒いてくるレッドに対してノーマルスキルによる気絶が刺さるため、終始有利に立ち回ることが可能。後述するドレス版の性能がぶっ飛んでいるため現在は少々出番が減ってきているものの、それでも限界ギリギリを目指さない安定攻略であれば難易度Tormentでも十分に活躍できる。
ただし防御属性の関係上、難易度Insane以上では受けるダメージが倍増するためそこだけは注意が必要。
なお期間限定募集のため、復刻されないと入手不可能な点は注意。
ドレス版
「あなたのために用意した旋律」
初期レアリティ | 攻撃 | 防御 | 役割 | ポジション | クラス | 武器種 |
---|---|---|---|---|---|---|
☆☆☆ | 爆発 | 弾力装甲 | STRIKER | BACK | アタッカー | MG |
防御属性こそ変わったものの、爆発属性のストライカー枠アタッカーという点は変更なし。
EXスキルは発動すると10秒間の集中射撃体勢という特殊な状態に移行し、通常攻撃及び移動が不可能になる代わりに0コストの特殊EXスキル「旋律の一音目」「旋律の二音目」「終演の旋律」の計3射を連続で発動可能となる。
特殊EXスキルは全て通常ハルナに似た直線状の貫通攻撃となっており、複数に当たった場合は後ろにいる敵ほど与ダメージが下がる。また、更なる特徴として与えるダメージが安定値を無視した最大数値で固定となっている。
倍率は「旋律の一音目」と「旋律の二音目」が最大618%、「終演の旋律」が最大1288%であり、全弾合計すると2524%と破格の数値を叩きだす。
一発撃つ度に集中射撃体勢の効果時間はリセットする形で延長され、時間切れまたは全弾撃ちきるか、CC状態になった際に解除される。
ノーマルスキルは戦闘開始時に自身の爆発特効を最大64.91%加算し、更に命中値も最大451増加させる。
爆発特効は言わずもがな、命中値増加も地味ながら有難い存在であり、MG持ち共通の弱点である命中率の低さを帳消しにしてくれる。
パッシブスキルは攻撃力と会心値の増加。
サブスキルは集中射撃体勢中に爆発特効を最大63.51%加算し、挑発状態を無効化する。
また、現時点ではドレスヒナのみの要素として、素の状態で防御貫通値を357有している。
総じて周年記念生徒らしく破格の性能となっており、火力ソースをEXスキルの一点のみに集中させ、汎用性も捨て去った代わりに圧巻のステータス量を誇る軽装備ボスキラーとして君臨している。
特に自前で爆発特効を最大128.42%も所持可能なのは前代未聞であり、爆発サポーターと名高い水着ホシノと組み合わせれば並のアタッカーでは影を踏むことすら許さない火力を叩き出す。
その破壊力は凄まじく、実装直後に開催された屋内戦ヒエロニムスでは最高難易度であるTormentの1凸突破がプラチナ入賞の最低ラインという環境を生み出し、続く大決戦KAITEN FX Mk.0の軽装備Tormentもヒエロニムスほどではないとはいえ1凸報告が次々に上がるなど爆発環境を大幅に変えたと言っても過言ではない活躍を見せた。
ただし、いくつか注意点もある。
まず、集中射撃体勢中は戦闘のフェーズを移行する際のチーム全体移動を妨げてしまうため、EXスキルを発動後は敵が周囲にいる間に3射を撃ち切らないと残弾や時間を無駄にしてしまうデメリットを抱える。
単に通常任務適性が高くはないとして割り切れる……と言いたいところだが、メインの戦場となる総力戦でも移動が必要となる場面は多々あるため、雑に扱うと大幅なタイムロスに繋がってしまう。
また、コスト0で発動可能な特殊EXスキルはパネルアイコンこそ武器のデストロイヤーとなっているが、内部処理ではドレスヒナのEXスキルとして扱われる。
このためコスト半減効果を2回分付与するウイのスキルとは相性が悪い(1回分を無駄にしてしまう)ほか、オート戦闘だとEX発動→特殊EX3連射の動きを行なってくれないため、完全オートで進行する戦術対抗戦のようなコンテンツでの採用は非常に厳しい(一応編成次第で採用できないこともないが、安定性は皆無)。
同じ周年記念生徒である水着ハナコとはまた違った癖の強さを持つが、それを補って余りある強さを持っているのもまた事実。
ヒナが奏でる演奏の如く、繊細に扱いその真価を引き出してあげよう。
余談
ASMR
『ブルーアーカイブ』のASMR作品第4弾「甘えられる優しいひと時」として、ウイと共に、DLsite専売で発売された。
シリーズでも販売数トップを独走するユウカが属する第2弾発売から丸1年が開いているものの第2位に追い上げており、シャーレの仕事を手伝いにやって来るシチュエーションから始まる、「ゲヘナ最強の風紀委員長」をお休みするヒナとの安らぎのひと時は、ストーリー本編での苦難を補って余りある満ち足りた時間となっている。
声優
生徒の担当CVは基本的にはオーディションなどで決められているが、ヒナの声を担当する広橋涼は唯一、キム・ヨンハ統括Pの直々の指名をもって決定したというエピソードが語られている。
なお、3周年記念イベント「陽ひらく彼女たちの小夜曲」の開催を機に、ヒナのデザイン・立ち絵とも担当しているイラストレーターのDoReMiがこの件の裏話に触れており、「描くときから聞こえてくる声があった」(PDから似合いそうな声優を尋ねられた際に)「迷いもなく広橋涼さんと叫んでました」と、いわば“生みの親”としてのリクエストがあったことが明かされた。
滑空能力
対策委員会編3章にて、ホシノと戦った際に羽を用いて滑空したり大ジャンプしたりとアクロバットな戦闘を披露。同時に羽は飾りではなくきちんと機能することが判明した。アニメ12話で滑空するシーンはあったため、多少飛べるのではという考察もあったが、列車が発生させる気流に乗った滑空能力と滑空中の射撃によるバランスの保持という戦闘機さながらの能力を披露した。
ただしあくまでも「滑空」であり、鳥のように羽ばたいて飛翔し、自由に飛び回る「飛翔、飛行」ではないと言うことに注意が必要である。
ビーム
同じく対策委員会編3章にて、ホシノとの戦闘中に列車内から壁を貫通してぶっ放したビームのような何かだが、これは「超高密度のマシンガンの連射」であると思われる。
そもそもがヒナの愛銃・終幕:デストロイヤーによる射撃は、黄色いフラッシュを放つ通常のマシンガン弾連射と、紫色の光を放つヒナの神秘パワー的なものを纏った連射の2種類がある。後者はゲームでのEXスキルとしても再現されており、ヒナ本体も紫色のオーラを放っている。
ホシノとの戦闘中は序盤は前者の通常マシンガン弾を撃っているが、途中からギアを上げたのか神秘マシンガンモードになり、くだんのビームの際も直前にヒナが発射したのはマシンガンで、それを防御したホシノの盾のビーム痕も線上に弾痕が密集したものであることが確認できる。
なお物理学的に「ビーム」とは何らかの粒子を高密度に圧縮して一方向に打ち出すものであり、光線を放つ「レーザー」とは別物である。
なので水鉄砲やウォーターカッターも広義のビームの一種であり、そういう意味ではマシンガンの弾を光線に見えるほどの密度で一方向に打ち出すものはビームと呼んでもそんなに間違いでは無かったりする。
関連イラスト
関連タグ
ブルーアーカイブ ゲヘナ学園 風紀委員会(ブルーアーカイブ)
関連生徒
- 羽沼マコト…同じゲヘナ学園の生徒で、「万魔殿(パンデモニウム・ソサエティー)」の長。他校で言う所の生徒会長に相当する。同じゲヘナの組織だが規律を重んじるヒナとフリーダムでアホの彼女の折り合いは悪く、彼女からは度々個人的な嫌がらせを受けている。ヒナからは特に嫌がらせをする事は無いようだが、風紀委員の活動において万魔殿への被害を気にする様子も特に無い。なお、通常またはドレス版のヒナと彼女を一緒に編成した戦闘で彼女のスキルが発動すると、ヒナが露骨に嫌な顔をする特殊アクションが発生する。ただし雷帝の遺産に関する話題では珍しく協力しているため、かつては何らかの関係があったのではないかと予想されている。その仲の悪さは他校の生徒からも有名らしい。
- 小鳥遊ホシノ… 対策委員会の同学年。情報部時代から聞いていた評判と境遇からシンパシーを感じており、本編で対面して以降も何かと気にかけている。その後「対策委員会編」3章にて再び邂逅した。
- 天童アリス… 最終編で共闘したミレニアムの1年生。先生からヒナの話を聞いていたようで、「レベルカンストのガチ勢」と評価し喜んだ。以降は交友関係を持ったらしく、公式ショート動画ではスマホに連絡先が入っているのがわかる。
- 剣先ツルギ…トリニティ所属の生徒。ゲヘナにおける風紀委員会と同様にトリニティの治安組織である正義実現委員会を率いる者として、また実力者としてヒナと並んで語られることが多い生徒。なお、「あまりに強すぎるが故に同学校の生徒達から恐れられる」「ゲヘナとトリニティの確執のなかで、これといって相手校を嫌悪する描写が無い」といった点もヒナと共通している。
- 美甘ネル…ミレニアムに所属する生徒であり、ミレニアム最強の生徒とされる。ヒナと同格と噂されている他、ヒナとツルギと交戦経験のある生徒から『ヒナ、ツルギと同格の気配』『正真正銘圧倒的な実力者』と評されている。背が低い点と武装組織のリーダーという点なども共通している。
- 竜華キサキ…同じ作品に登場する「組織の長」をしている「見た目が非常に幼い」少女。双子でもない筈なのに年齢、誕生日、身長が同じなのは偶然か、それとも必然なのか。また共通点が多く、対比的な要素もある。