概要
アプリゲーム「ブルーアーカイブ」に登場する架空の都市。数千の学園が連邦を形成してできた超巨大学園都市であり、連邦生徒会が運営している。名前の由来はギリシャ語の「方舟(Κιβωτός)」と思われる。
主な住人は犬や猫をモチーフとした者たちとロボたち、そしてヘイローを持つ少女たち。
キヴォトスの生徒は皆携帯電話のように銃火器を持ち歩く。
自動販売機やコンビニで銃弾や手榴弾が購入可能、学校の備品に戦車や戦闘ヘリがあるなど当たり前の超銃器社会となっている。
加えて、キヴォトスの住民は非常に頑丈で基本的に銃撃でも砲撃でも死ぬことはないため、銃火器等への危機感がかなり薄く、ちょっとした揉め事が即銃撃戦に発展するという独特な習俗が存在する(お嬢様学校のトリニティすら例外ではないうえ、園児ですら手榴弾を投げる有様である)。
ただし、生徒達の銃の引き金は非情に軽いものの、殺人への忌避感は基本的に普通の人間と変わらない。
住民
生徒
各学園に在籍する生徒達で、ヘイローを持つ少女。
女性しか確認されておらず、基本的に銃器を携帯している。
エルフ耳や獣耳、しっぽ、角、羽を持つなど通常の人間とは異なる身体的特徴を持つ生徒も多い。
非情に頑丈で銃撃や爆撃程度では気絶することはあっても死ぬことはほぼ無い。
イベント後に誕生するカップルが存在するなどの逸話から、見えない所で男子生徒がいるかもしくは下記の動物系やロボット系の男性人格住人が対象か、あるいは同性愛が盛んなのかもしれないが現状は不明。
生徒以外の住民達
生徒以外にも、ロボットや二足歩行する犬や猫などがキヴォトスで生活をしており、基本的に彼らは大人として扱われている模様。
彼らも銃撃を受けても致命傷にならないなど頑丈な存在として描かれている。
キヴォトスの外から来た人々
キヴォトスの外部から来た存在として、先生やゲマトリアといった大人達が存在しているが、彼らはキヴォトスの中では特殊な存在であることが示唆されている。
詳細や原理は現時点では不明ではあるが、キヴォトスの外の人間は(現実の人間と同じく)銃撃が致命傷になりかねないと説明がされている。
政治
キヴォトスは数千の学園とそれら学園が運営する自治区と連邦生徒会が管理する地域「D.U.」で構成される連邦都市となっている。
連邦生徒会がキヴォトスの連邦政府の役割を果たしており、キヴォトス全体の行政を担っている。
生徒会と自治区
キヴォトスを構成する各学園には強力な自治権が与えられており、学園並びに自治区の運営はそれぞれの学園の生徒会が担い、各学園の生徒会長がそれぞれの自治区の元首に相当する。
ここで言う自治区とは単に学園の敷地内のみを指すわけではなく、学園周辺にある住宅街や商業施設など一般的な街並みまで含んでいる。
また、風紀委員会などの独自の治安維持組織を持ち、他の学園からの侵犯や内政干渉を拒絶する対外主権が認められている。
非常時には他の自治区への宣戦布告権すら有しているとみられる描写もあり、1つの国家に近い扱いを受けている。
基本的には1つの学園に1つの自治区となっているが、複数の学園が連合している自治区や統合し1つの自治区になっているケースもある。
生徒会に該当する組織が存在しない自治区もある。
詳細は不明だが学園の規模に応じて連邦生徒会に対する議員が輩出できるという制度が存在する模様(メインストーリー「対策委員会編」より)。
法制度
キヴォトスでは独自の法が制定されている。
分かっている範囲内での日本の法律との大きな違いに下記の様なものがある。
- 銃器の所持に関する規制が非常に緩く、爆弾や重火器、砲に分類されるような兵器すら個人所有可能。
- 生徒が装甲車といった装輪車両だけでなく、戦車が公道で一般の車両に混じって運転する事が可能で車上に生身で乗ったまま走行が可能。
- 逆にアルコール類については未成年に流通しない様にかなり厳格に販売・管理している模様。
- キリノ曰く先生と生徒が恋愛をするというのは、キヴォトスでは犯罪ではない。
また、各学園自地区が独自に制定した自治区内の法が別に存在している。
自治区間の往来が制限されているような描写はない。ただし、明らかな軍事目的の越境は戦争行為に見られることはある。また、他の自治区内での無許可での部活動(他校の自治区で温泉開発を行うなど)も自治権の侵害となり紛争の火種となる。
地理
全域でどれほどの規模があるのかは明らかではないが、非常に広大で、地域により気候や温度、地形が大きく異なり、年中雪景色の極寒の学園や砂漠化の進行し荒廃した学園などが確認されている。
基本的には各学園の自治区と連邦生徒会の管理地域で構成されているが、ブラックマーケットなど裏社会に属する組織に実効支配されている地域も存在する。
なお、日本語版だとミレニアムサイエンススクールのある都心部とされる場所にはシャインタウン、スクランブルシティ、コクーンビル、春葉原と呼ばれるスポットが存在することが明らかになっている他、偶然なのか損保ジャパン本社ビルそっくりのビルも登場している。
ゲーム以外だと、『1.5周年記念ショートアニメーション』冒頭で「LAMUNE」と呼ばれるどう見てもギネス世界一の乗降数を誇る東口駅ビルそのまんまの建物(さらにその左奥に「ZIRA」があるところまで徹底再現)も出ている。
現時点ではキヴォトスの所在地は不明で、地球なのかそれとも地球以外が舞台なのかすら不明。ただし、明らかに日本や地球由来の物品、文化、制度、言語などが多数登場している。
主な学園
学園の詳細については各項目にて。
- 連邦生徒会
- アビドス高等学校
- ゲヘナ学園
- トリニティ総合学園
- ミレニアムサイエンススクール
- 百鬼夜行連合学院
- 山海経高級中学校
- レッドウィンター連邦学園
- ヴァルキューレ警察学校
- SRT特殊学園
- アリウス分校
- クロノススクール
- ワイルドハント芸術学院
- 2ndPVや台詞などで存在が語られている学校。現状、「マツモトという生徒がいない」こと以外は所属する生徒が出ていないため詳細不明。
- オデュッセイア海洋高等学校
- 「船上のバニーチェイサー」などで存在が語られている。複数の船から成り立っているらしいことが語られているが、所属している生徒は登場していない。ミレニアムと交流があるらしく、そのうちの「ゴールデンフリース号」に黒崎コユキが逃げ込んだ。
- 通常任務においてステージ名として閉鎖されたり統廃合された学園の名前が出ている。
公共施設
- サンクトゥムタワー
キヴォトスの中心に建てられた建造物で、連邦生徒会の本部であり、キヴォトスの中枢と言われる最重要建造物。起源も建造時期も不明で、オベリスク状の塔の頂点からは逆さにしたオベリスクの様な構造物が宙に浮いているという不可思議な形状をしている。
詳細は不明だが、連邦生徒会の行政業務に必須な建造物。先生が赴任した初日では、連邦生徒会長失踪により制御権が宙に浮いている状態であったがシッテムの箱を起動して奪還、制御権は連邦生徒会に委譲された。
サンクトゥム・タワーを中心にキヴォトスの空には巨大なヘイローが浮かんでいる。遠方からでもこのサンクトゥム・タワーとヘイローは見えることが多く、作中の多くのイラストの背景に描かれている。
余談だがファンの中にはシャーレの本拠地と勘違いしている人も見かけるが、これは誤り。プロローグの展開でやや誤解しやすいのが原因と思われるが、シャーレはD.U.郊外に位置する建屋を本拠地としている。
生徒会に入る等で重要情報を抱えてしまった生徒は送ることが出来ず、各学校で独自に拘束する必要がある模様。
- 子ウサギ公園
遺跡
- 「廃墟」
連邦生徒会が出入りを制限していた、ミレニアム近郊にある謎の領域の通称。
通称通り、崩壊した都市であり、内部はオートマタが徘徊し、謎のロボットが発掘されている。
アリスはこの「廃墟」から発見された。
水没地区の背景絵にはエンパイアステートビルに似た建物が確認できる。
- 通功の古聖堂
かつて第一回公会議が行われた聖堂で、長らく放置されていたがエデン条約調印式の会場として修復が行われた。
地下には広大なカタコンベが存在しており、調印式に伴う改修の際にも手を入れられなかった未知の領域。
その他地域
大抵の物は何でも揃う治安が悪いエリア
ここのガードはオートマタどころか戦車(架空車両)やAH-64まで配備されており、さらにカイザー社と関係がある様だ。
海の家は勿論、付近にホテルらしき建物が確認される。
- ロスト・パラダイス・リゾート
経済
通貨は「円」を使用している(グローバル版も「yen」表記)。物価も現代日本の円に近い。
なお、ゲーム内通貨としては「クレジットポイント」を使用しているが、これはアイテム説明テキストによると先生のもってるカードのポイントで、現金の様に自由に使えるとある。つまり換金性こそ高いがあくまでカードの特典ポイントの類であり通貨というわけではない。
部活動の一環として製品の製造・販売や店舗運営などを行う生徒も多く、部活動が自治区の重要な財源となっているケースも確認される。
学園以外にも企業が存在し自治区内での経済活動が行われている。
また、争乱が日常茶飯事な土地柄からか、傭兵活動や指名手配犯の捕獲などをアルバイト感覚で請け負う生徒がいる他、PMCや兵器会社まで公然と存在している。
企業・商店
- カイザーコーポレーション
傘下に金融や重工業、兵器産業、PMC等を有するキヴォトスの大手企業グループ。
ブラックマーケットに強い影響力を持ち、不良集団を集めてPMCに組み込むなど、ブラックな面が強い。
- 紫関ラーメン
対策委員会のメンバーや便利屋68の面々のお気に入りらしく、よく食べに来る様子。
対策委員会編の終盤、カイザーコーポレーションに土地を買収されていたことが発覚して一時閉店となっている。元は屋台のラーメン屋だったらしい。
- サーバル
- マナスル
- ベロニカ
トリニティ総合学園指定品の制作も行っているらしい
- カゼヤマ
T5装備の製作元になっており、公式HPやPV等で当社製の弾薬やエンジェル24の棚に当社のクレート(納品用容器)が置かれているのが確認できる為、キヴォトスにおける軍事産業で大きなシェアを誇っていると推測される。
- サミュエラ
中には「カモフラージュ用メイククリーム」と言う美容とは無縁な商品まで...
犯罪組織・武装集団
ヘルメットを被った不良集団。様々な分派がある。
- 黒亀組
- 所有せずとも確かな幸せを探す集い
- 無限回転寿司戦隊・カイテンジャー
突如登場した覆面を被った真のアウトローで正体は謎に包まれている。作中では極めて短時間に、スムーズに、それでいて一切の死傷者も出さずに銀行強盗を成功させて多額の現金を入手した。他の学区においても噂として語られている程の強烈な存在感があるが、一部ではただの余田話だという認識も少なくはない。
文化
技術水準は現代と比較すると高く、特にミレニアム周りでは実用的なホログラム、光学迷彩、レールガンなど近未来的な技術が複数登場している。
現代日本を連想させる風景が多く、人名や土地名も日本風のものが非常に多いが、日本との関連性は現時点では不明。
言語は統一されている。グローバル版含めて日本語の文字が背景などに多くみられるが、これはローカライズなどの開発都合によるものの可能性もある(実際一部のイラストでは標識などの文字が日本語版、英語版、韓国語版でそれぞれ異なる)
シナリオ中ではトリニティにおいてラテン語が「古代語」として扱われている描写が見られる。
度量衡は過去にトリニティ自治区でヤード・ポンド法が使われていたようだが、現在はメートル法が用いられていると思われる
- モモトーク
主に絆イベントのやり取りで使用される。元ネタはおそらくカカオトーク。
- モモフレンズ
現在判明しているのは主役格のペロロを始め、ウェーブキャット、ビッグブラザー、Mr.ニコライ、ピンキーパカ、アングリーアデリー、スカルマンの7匹(?)。
ヒフミはこのモモフレンズのグッズを集めており、中でもペロロの大ファン。
勿論ヒフミ以外にもこれが好きな生徒が何名か確認できる。
また、T3装備はこのモモフレンズグッズになっている。
一時期巨大化したペロロが総力戦ボスでも登場した。
元ネタはモモトーク同様、カカオトークのキャラクターであるカカオフレンズ。
- スランピア
経営不振で廃業したため、現在は廃墟となっているはずが電気の通っていない遊具やアミューズメントドールが夜になると動き出す、近づいた生徒が行方不明になるなどの怪談話が生まれている。
総力戦の舞台であり、ボスキャラクターのシロ&クロやゴズはゲマトリアの干渉で動き出したテーマパークのアミューズメントドールである。
- 晄輪大祭
連邦生徒会の行政委員会主導により2年に一度開催される体育祭。
各校の持ち回りで運営されており、代表となった校の文化や技術が反映される博覧会としての面も持つ。
競技運営を円滑に行う為に運営担当なる学校とは別に複数の学校のメンバーで構成される「実行委員会」が設けられ、公正と安全性を確保している。
閉鎖となった学校は基本的に参加が出来ないが、シャーレの推薦により特別に参加が可能となった。
ちなみにイベントシナリオで描かれたミレニアム主催の回ではリレー用のバトンとしてM24型柄付手榴弾が使われており、時間内に渡せば爆発しない仕組みに改修されている。
オーパーツ
キヴォトスで出土する正体不明で希少な品。シッテムの箱や無名の司祭が崇拝する人と見分けのつかないロボットなど由来や動作原理の分からないが現代技術を超越したもの。
また生徒達のスキルを強化するのに素材として使用するオーパーツもある。どうやって消費しているのかは不明で、使用する種類も生徒によってバラバラ。
スキル強化素材に使うオーパーツは現実世界でも一品物で実在する物が多い。
スキル素材は強化で大量に使用必要があるものの、コミック版での描写ではオークションにかけられる程度には貴重な様子。
以下はスキル強化素材として登場するオーパーツ。
レヒニッツ写本:古文書。実物はハンガリーの科学アカデミーで保管されている。
ヴォイニッチ手稿:謎の植物の様な何かが描かれた書物。実物は米国イェール大学で保管されており、同校の公式HPで電子書籍版が無料公開されているらしい。
ネブラディスク:月齢が描かれたハードディスク。実物は金箔と青銅で作られた天文盤。
ニムルドレンズ:カメラのレンズ。大英博物館に所蔵されているアッシリアの水晶レンズが元ネタか。
ファイストス円盤:石の円盤。実物はエジプト壁画の様な絵文字が敷き詰められた物になっている。
マンドレイク:実在する毒草だが、加工済みなのか特に害はないらしい。
アンティキティラ装置:オルゴールみたいな何か。実物はアテネ国立考古学博物館で展示されている。
ヴォルフスエック鋼鉄:青い金属。実物は1910年で消滅したらしい。
エーテル:空気中にある事から、アリストテレスが提唱した第五元素の方が元ネタだと思われる。
水晶埴輪:ピンク色のハニワだが... これだけ実在しない。
トーテムポール:本来の該当記事にて。
古代の電池:鉄枠に囲まれたガラス瓶の様な物。バグダッド電池が元ネタだと思われるが、そちらは陶器製である。
円盤型ペンダント:中央に石が収められている金属製と思われる円盤。
ミステリーストーン:顔の描かれた卵型の黒い石で、完全なものでは目が光っている。 形状から米国ニューハンプシャー歴史博物館に展示されているウィニペソーキー湖のミステリー・ストーン(人面彫刻石)が元ネタと思われる。
歴史
詳細な歴史については現時点ではほとんど分かっていない。
少なくとも数百年の歴史を持つ学園が存在するなど、それなりの歴史があることは示唆されている。