※電撃文庫 紹介ページ、Wikipediaから引用(一部加筆及び修正)
地名
地球
本作の主な舞台。真奥達エンテ・イスラの住人がこの世界に流れ着いたのは偶然ではなく、千穂の身体を借りた何者かによると「エンテ・イスラに最も近いセフィロト大地」であるらしい。5巻の後書きにて(5巻時点で)2010年8月頃の日本を舞台にしていると作者に言及されている。
ヴィラ・ローザ笹塚
東京都渋谷区笹塚にあるアパートで、日本における『魔王城』。真奥たちが住んでいるのは2階にある201号室。ちなみに、家賃四万五千円、敷金礼金なし、保証人不要、築六十年の六畳一間、風呂なしである。初めは真奥たちだけが住んでいたが、後に鈴乃が202号室に引っ越してくる。原作3巻で天使達との戰いによって壁が破壊され、原作4巻では壁の修復と建物の全体の補修のため住人達は一時退去を求められる。その後原作5巻で修復され、地デジ対応となった。
大黒屋
4巻で登場。志波美希の親類である大黒家が銚子の海岸で夏季限定で経営しているいわゆる「海の家」。 職場の改装で休業となった上に補修のために職と家を失った真奥が住み込みで働くことになった。来客するのは普通の人間でなく天袮曰く「死者の魂」であり、海岸は「魂を浄化する地球でも数少ない聖地」であるらしい。労働期間は当初は2週間であったが、真奥や恵美の持つ魔力と聖法気が大きすぎるために聖地のバランスが崩れてしまい、僅か4日で終了となった。
聖十字大陸エンテ・イスラ
恵美や鈴乃が出自としている異世界に存在する大陸。一際広い中央大陸を中心に、東西南北の大陸が十字架を描くように存在している。 鈴乃によると西大陸は大法神教会が絶対の存在らしい。
聖地サンクト・イグノレッド
大法神教会の総本山、鈴乃がもらう領収書には「株式会社サンクト・イグノレッド」と記載された。
神聖セント・アイレ帝国
エンテ・イスラ西大陸で大法神教会と勢力を2分する大国、エメラダが宮廷法術士を務める。
交易都市イスラ・ケントゥルム
エンテ・イスラ中央大陸最大の都市。一度魔王軍によって滅ぼされた後、魔王サタンの居城として魔王城が建てられた。 現在はその北方の都市ノザ・クォータスに五大陸連合騎士団が駐留し、魔王城の解体にあたっている。
大帝国エフサハーン
エンテ・イスラ東大陸を統一した大帝国、統一蒼帝が治める。 魔王軍侵攻後はアルシエルの支配下にあり、その後は内紛の絶えない国だったが、突如中央大陸を武力制圧する宣言を発する。 なお、4巻にて鈴乃が君ヶ浜で作った砂城「蒼天蓋」と同じ名前の古城「ソウテンガイ」が大帝都に存在する。
天界
漆原やサリエルが出自としている異世界に存在する世界。漆原によると「何も無い退屈な場所」らしい。 エンテ・イスラが魔王軍の侵攻に遭っても無関心だったが、失われたセフィラを探すために活発に動き始めている模様。
魔界
真奥や芦屋が出自としている異世界に存在する世界。首都は魔王都サタナスアルク。 真奥に統一されるまでは、腕っぷしと凶暴さが全ての混沌とした世界だったと言われる。真奥とファーファルレロの会話から、悪魔の存在と魔界には何らかの因果関係がある模様。
人間界(地球)の用語
マグロナルド
大手ファーストフードチェーン。魔王はここの幡ヶ谷駅前店でアルバイトをしている。ビックマグロバーガーというメニューがあるらしい。
マグロナルド幡ヶ谷駅前店
魔王と千穂のバイト先。店長は木崎真弓。原作4巻で店舗改装のため一時閉店していたが、原作6巻で営業を再開した。その際、1階は通常店舗、2階はカフェ形式となった。
ドコデモ
大手携帯電話会社。エミリアはここの子会社ビルにあるオフィスで、主に苦情処理やお客様相談を請け負う受信専門テレアポ契約社員をしている。
センタッキーフライドチキン
メイジャー・ファイヤーズおじさんが飾られている、大手ファーストフードチェーン。ある人物は、ここの幡ヶ谷駅前店で店長として働いている。
ユニシロ
魔王とアルシエルがいつも身につけている衣類のメーカー。安くて非常に丈夫。
デュラハン号
魔王がアルバイトに行く際に使っている自転車の名前。ドッキ・リ・ホーテで6980円で購入したらしい。しかし、原作2巻で鈴乃に破壊される。その後、鈴乃に弁償してもらう形で、変速機能などが付いた上位版、『デュラハン弐号』を買ってもらう。
エンテ・イスラに関する用語
聖十字大陸エンテ・イスラ
魔王たちが元いた異世界。大海イグノラに浮かぶ一際広い中央の大陸を中心とし、東西南北の大陸を十字架に見立てた神々の見守る大地。
大法神教会
主にエンテ・イスラ西大陸に普及している、天界を崇める教会。様々な部署に分かれており、鈴乃はここの訂教審議会筆頭審問官として働いている。また、教会騎士など、戦闘力の高いものも多数存在しており、その権力は絶大。教会の上層部は非常に権威主義かつ保守的であり、偉業を成し遂げた勇者を良しとせず、権力を維持するため、「勇者エミリアは、魔王と相打ちになり死亡した」と嘘の情報を流し、恵美と真奥に刺客を送ってくるなどしている。しかし、鈴乃などそれをよく思わない一部の者もいる。
悪魔
エンテ・イスラに深い関わりのある魔階に生息している種族。人間とは姿が大きく異なり、デーモンやゴブリンなど、多数の種族から成り立つ。魔力をエネルギー源にして超常的な力を使っている。悪魔は魔力を生命エネルギーに変換できるため、魔力さえあれば食事をとる必要はない。また、人間よりはるかに長寿であり、真奥は300歳くらい、芦屋は1500歳くらいである(原作1巻の履歴書欄より)。なお、体内の魔力が一定以下になると、強制的に人間や小鳥など別の姿になる。カミーオ、アルシエルなどの例外はあるが、人間に比べて考え方は単純で直線的。
天使
天界にいる種族で、背中に生えた白い大きな翼が特徴。人間をはるかに凌ぐ聖法気を扱える。また、悪魔と同様人間よりも長寿であり、千歳や万歳の天使もいるらしい。
漆原曰く、基本的には無気力で怠惰なニート軍団。天界の存続以外に興味はなく、エンテ・イスラが悪魔の侵攻を受けた時も黙って傍観していた。
天兵連隊
上級天使に従っている、下級天使の兵隊。ちなみに上級天使と違い、武器はごく普通の剣などである。なお、天兵連隊は上級天使には逆らえず、例え堕天使となった漆原に対しても同様である。
聖法気
主にエンテ・イスラの人間と天使が超人的な力を使う力の源。魔力同様に人間の喜びや希望といった正の感情から生成されるが、地球上では基本的に手に入れる方法がないらしい。摂取すると心臓に送られ、血液の循環を利用して体全体に送られる。また、基本的に人間には無害といわれているが、聖法気には許容量があり、許容量を超えた聖法気を摂取すると危険である。というのも、許容量を超えた聖法気を摂取すると、体内で魔力へと変換されるためである。許容量は、個人差や年齢などが関係している。一般的に、地球の人間はエンテ・イスラの人間より許容量が小さい。
聖別食材
鈴乃が日本に持ち込んだ聖法気の宿った食材。教会に祝福された土と聖水によって育てられた食物であり、これを食することによって聖法気を補充することができる。ただし補充量は下記のホーリービタンβよりも少ない模様。人間に対しては無害だが、悪魔にとっては大量の食品添加物程度の毒素があり、数十年単位で食していると体を壊し、最悪死に至る。最初鈴乃はこれによって真奥たちの弱体化を計画していたが、成功したのは芦屋だけだった。
ホーリービタンβ(ベータ)
恵美がエンテ・イスラの仲間から渡された、聖法気補充用のアイテム。栄養ドリンクのような飲み物。使用量は朝晩1本づつの1日2本までと、仲間に言われている。補充量は決して多くない。後に鈴乃や漆原や千穂にも渡される。
法術
聖法気を用いて使う術のこと。使う術者の力は、訓練が関係するのはもちろん、個人差、体力などに左右され、一般的に法術師が活躍できる期間は、鈴乃曰く「人間の体力が充実する15歳から40歳ほどまで」らしい。恵美の聖剣などの増幅器を使うと術を発動しやすく、また聖法気の消費効率も良くなる。増幅器を用いることで武器、および防具を生成出来る。先述のように個人差はあるが、訓練すると、以下の力が使えるようになる。
- 筋力、防御力、および回復力の強化。
- 天光駿靴(てんこうしゅんか)…空中飛行。
- 武身鉄光(ぶしんてっこう)…増幅器を介して武器を生成する。
- 魔力弾や飛ぶ斬撃など、遠距離攻撃も可能。
- 概念送受(イデアリンク)…遠く離れたところから術者同士で会話する能力。
- 外部からの侵入及び内部からの脱出を阻止する、などの結界の生成。
- 催眠魔法により人を操る、および記憶の操作。
- 空間移動を行うゲートの生成。 などが挙げられる。
魔力
主に悪魔の力の源。悪魔はこれを使うことで超常的な力を発揮する。聖法気を扱えない、もしくは強い魔力許容量を持たない者にとっては有害であり、許容量を超えて摂取すると中毒症状を起こし、失神、最悪死に至ることもある。地球では人間の絶望、不安、苦しみなどの負の感情から生成されることがわかっており、災害や停電などが発生すると大量の魔力を手に入れることが出来る。また許容量を超えた聖法気を摂取した場合に免疫作用として相殺する場合にも体内で生成される模様。
魔力で出来ることは先述の法術と大差はない。
ちなみに手で触れる物質に加工することも可能であるらしく、ファーレは鎧に擬態させた魔力を持ち歩いていた。
ゲート
異世界への門。エンテ・イスラと様々な世界を結んでいるらしい。実際は空間移動するために作るもので、地球から別の地球の場所へも移動可能。ゲートは移動する者が強力な力を持っているほどより多くの聖法気または魔力が必要になる。一定の力を持つ実力者でないないと創り出すことが出来ないらしい。作中では「イン」と「アウト」の2種類が確認されている。
ソナー
異世界に渡る手段を持つ世界に存在する探査技術。発射先で不可視の魔力爆発を起こし、跳ね返ってきた波長で様子を探ることができる。ただその魔力爆発は発射先で様々な形態をとるため、1巻では局地的な地震、5巻では量販店のテレビ画面の破砕、大規模な携帯電話の通信障害などを招いた。
魔王
魔界においての実力者の称号。真奥曰く「地球でいう会社を旗揚げする社長」で、昔は魔王を名乗る魔族があり溢れていたほど腕に自身があれば誰でも勝手に名乗ってたらしい。さらに「魔王を名乗ってもやってる事はワンマン社長と何ら変わらない奴らが多く長続きしなかった」と語り、その事を念頭して自身が軍団結成する際はカミーオやアルシエルをはじめとする優秀な人材を選抜・幹部にして合議制にし、結果として古の大魔王サタン以来の魔界統一に成功している。
魔剣
4巻で現れたカミーオが真奥に持ってきた剣。鞘にはセフィラの欠片や多数の宝石が嵌めこまれている。その正体は勇者エミリアが砕いた魔王サタンの角の欠片から生み出した魔剣でカミーオによるとオルバが持ってきたらしい。魔力を蓄える能力が在るらしく、剣を抜くことで真奥は全盛期に近い魔力を取り戻し、配下である芦屋達に本来の姿を取り戻す程の魔力を与えている。
マレブランケ
悪魔大元帥マラコーダが率いていた種族で、人間並みの体躯に蝙蝠のような翼、四肢から一本ずつ長い爪を生やしている。死体を傀儡とする屍霊術と幻術を操る。魔王軍崩壊後は、主戦派の副官バーバリッティアのもとで新生魔王軍として再起を図っている。基本脳筋悪魔。
※これ以降、はたらく魔王さま!に関するネタバレ、および本質に近づくことを記しています。原作をこれから楽しみたい方、および2013年に放送されるアニメから楽しみたい方は、閲覧することをお勧めいたしません。それでもご覧になりたい方は、ご覧下さい。
天使に関するネタバレ
実は、天使は寿命や聖法気許容量などの違いはあれど、人間と本質的には変わらないことが猿江三月ことサリエルから語られた。それゆえ、人間と子供を作ることも可能。事実、遊佐恵美という人間と天使のハーフが生まれている。
また、天使には第1世代と第2世代なるものが存在し、瞳の色が赤なら第1世代、紫なら第2世代である(漆原は例外)。詳しくは不明だが「第一世代」と「第二世代」の天使の差は「古の大魔王サタンの災厄」の前後に生まれた時期で分別されている模様。
天兵連隊に関するネタバレ
天兵連隊も、エンテ・イスラの人間だと判明した。主に戦災孤児や他国の奴隷など、信仰心厚く恵まれない者たちから選ばれる。
天界に存在する、『世界を世界たらしめている樹』のこと。10個の『セフィラ』という実が、世界や命の様々な要素に対応している。このうちの一つ、イェソドが以前何者かに持ち去られ、砕かれ世界のあちこちにばらまかれている(ちなみにそのうちの一つが、勇者エミリアの持つ進化聖剣・片翼(ベター・ハーフ))。なお、そのセフィラは人間の姿をしており、人格を宿していることが判明している。
現在は、
以上3人が原作8巻時点で確認されている。ある人物から、「ダァトを見つけて」、と真奥は言われている。
進化聖剣・片翼(ベターハーフ)の謎
元々翼とは、1対で空を飛ぶものである。つまり、聖剣はもう一本存在する可能性が示唆されていて、8巻にて片割れであるアシエス・アーラ(サトウツバサ)が登場した。
古の大魔王サタン
元々サタンという名は魔界ではありふれた名前だったらしい。そのもとは、この古の大魔王サタンがその名の由来となっている。かつてエンテ・イスラに君臨し、世界を混乱に陥れていたらしい。先述の生命の樹と何らかの関わりがあるらしいが…
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