概要
『東方心綺楼』(Ver.1.30以降)に登場するスペルカード。
秦こころのストーリーモードでCPUが使用するもので、こころの強引な要望を受けてこころと1対3で対決することとなった博麗霊夢、聖白蓮、豊聡耳神子らが使用する。
スペル宣言後、霊夢がこころの周囲を時間差で追尾する結界で囲み、その周りを飛ぶ白蓮と神子が定期的に光弾を撃ってくるというもの。結界に接触するとダメージを受ける。
また難易度によってはこころを囲む四角形の結界の角四点から霊夢のお札が射出される。
結界は霊夢の<御札「対妖怪方位除」>に似ているが、こちらはこころの動きに合わせて動くものとなっている他、枠に接触しなければダメージを受けない。
足を一点に止めさせるというよりも行動を制限するという意味合いも強い。
「調伏」
「調伏」とは仏教系の語であり、心身をコントロールして煩悩に打ち勝つという内面修業的な意味合いと、密教(仏教系宗派の一つ)で用いられるケースとして、五大明王(密教における五人の偉大な明王)のもと、敵や魔物を降伏(ごうぶく)させるという対他的な意味合いの二種類がある。
また、人を呪い殺すことを意味する場合もある。
「面霊気」はここではお面の付喪神であるこころを指すものであり、かつ、宗教家たちが「面霊気」を矯正する意味合いで「調伏」するものであることから、ここでは対他者向けとしてのニュアンスが近い。「偉大な力で敵(こころ)を懲らしめる」、といったところだろうか。
結界という神聖なフィールドで包囲し行動を制限して逃げる事も進むことも自由に出来なくさせ、神仏の輝きたる光弾とありがたいお札とで集中的に説教(物理)することでその荒れ狂う精神や高慢な鼻っ柱を折って物事の無為なり諸行無常なりの元に説き伏せ、神仏の偉大な御名のもとで正道へと改心させるようなイメージなのかもしれない。
ただしストーリーの都合上、それが破られるのもお約束である。
こころの希望を求める無垢にして一本気な想いが諸々の教義を打ち破るのである。
一方、やる気と善意と野心に満ちた宗教家たちがただで破られる訳もなく、このスペルカードが破られたのちには三名によるラストワード、<「最後のトリニティリリージョン」>が待っている。
ここに、『心綺楼』の舞踊は大詰めを迎えるのである。