赤とろ氏オリジナル作品【一夜人世の与太話】でおきた事件の一つ。
世界観などは上記タグを参考にされたい。
こちらの項目ではネタバレを扱っていく。
↓↓↓ネタバレまで2尺7寸↓↓↓
事件概要
前回長編の【一夜人世の与太話】より一ヵ月後。
広域指定暴力団九卿組は謎の襲撃により組員を次々に殺されるという被害を受けていた。組長の娘九卿正宗は、幼少の頃からの付き人でありボディガード鮫島の薦めで、外部に護衛を求めた。
そこで、護衛を依頼したのは黒崎探偵社。慎一は暴力団関係に首を突っ込むことを嫌がり、断ろうとする…が、反則的な交渉術の前に首を縦に振らざるを得なかった。
しかしこの九卿組、組員が全員鬼というチート集団。そのためやや閉鎖的な家訓があり、『家の者以外に頼ってはならない』のだ。もちろん慎一は部外者だが、彼氏に偽装することで出入り及び護衛を許された。
囮目的で(あと正宗の我侭のために)デートしていると、尾行者を発見。正宗がトッテモヤサシクジンモンすると、最近参加に入った節季会の組員だった。襲撃の事実を聞き出したところで鬼切を持った人物が乱入。応戦を試みるがハンパない戦闘力でレプリカのミストルテインを一閃。現状使用できる魔術で強化しても追いつけるレベルではないと悟った慎一たちはは一時撤退する。
黒幕が判明したので、正宗は節季会に団員を引き連れて仇討ちの強襲を仕掛ける。
……しかし、それは節季会に筒抜けだった。鬼と人間では基礎能力が違うため辛くも勝利するが、被害は大きい。
内通者を問いただすと、なんと鮫島だという。そして、本命の鬼殺しが本邸に襲撃をかけているはずだと…
ちなみに、黒崎探偵社にも襲撃を仕掛けられたが…峨嵋子さん&赤マント無双でした。
鮫島は金や権力に眼がくらんだと話すが、慎一は「正宗を縛り付ける九卿の家から解放する」ことが真意だと見破る。
それに切れた正宗は、鮫島を殴り倒し叫ぶ
「俺の人生は俺のもんだ!」「テメエに口出しされる筋合いはねえ!」
さらに進むと、九卿父と兄が鬼切を持った**「渡辺綱」**と交戦していた。
慎一は、身体能力強化に優れた虎の子のレプリカロンゴミアントを召喚し、前回のようには行かないと意気込むが……それでも渡辺綱の身体能力は凄まじく、圧倒されてしまう。慎一の言葉を借りれば「どれだけ規格外なんだよ!」
そして慎一の左手に気付き、鬼切を突き立てる。そのまま切断しようとするが、正宗が拳銃で援護射撃をする。先に正宗を一刀の元に斬って捨てようとする渡辺綱だが、そこに割り込む影があった。
鮫島である。脇腹に鬼切を突き刺されながら、拳銃を渡辺綱の眉間に押し付けた。この距離ならバリアは張…もとい、身体能力関係なく当ると。
鮫島の弾丸によって、九卿組襲撃事件は幕を閉じたのだ。
…しかし、後日談が少しある。
鮫島は、慎一の応急手当によって生き延びた。
死ねなかったと鮫島を、正宗は鼻で笑って言葉を続けた。
カッコイイ台詞なので絵と合わせて読んでね!
一方、左手を怪我した慎一だが…怪我が消えていた。
鬼切により左手と本体のリンクが絶たれたため、左手が慎一を侵蝕し始めていたのだ。この後、師匠の助力により侵蝕は食い止められるが…
関係者
九卿正宗
(くぎょう まさむね)…構成員が全員「鬼(種族的な意味で)」な指定暴力団「九卿組」組長の娘。エゴイストでサディストな高校二年生。
この事件で慎一らと知り合い、その後から慎一らの事務所にちょくちょく顔を出すようになる。
素は男らしい口調だが、女性らしい口調に演技することもできる。
『てめぇが信じようが信じまいが知ったこっちゃないさ。どの道てめぇの行先なんて東京湾か奥多摩だからな!』
鮫島
幼少の頃より正宗に仕えるボディガード兼小間使い。襲撃を受けた際も生き残る。
九卿景光
正宗パパ。九卿組の頭。
『おまえが正宗の…か、彼氏なのか』
九卿青江
正宗兄。あまりに紳士的なシスコンであることを隠さぬ物言いをする。くま吉的な意味で。
『やぁ妹よ今日も相変わらず可愛いねあんまり可愛すぎるものだからついつい頬ずりした後じっくり頬を舐めたいそんな衝動にかられているんだけれど僕は兄として一生懸命耐えているん――』