概要
『イケニエノヨル』は、マーベラスエンターテイメント(当時)が発売したホラーゲーム。
CEROレーディングC。バランスWiiボード対応。
憑夜見(ツクヨミ)渓谷を舞台に、懐中電灯の明かりを頼りに廃墟を探索するホラーゲーム。
ゲームシステム
はじめは「プロローグ」のみ選択でき、「プロローグ」を終えると、惨劇の24時間後の物語である「ソノゴ・・・」が選択できる。
「ソノゴ・・・」をクリアしていくうちに、「モノガタリ」が選択できるようになる。
「モノガタリ」には、ブルーの物語、イエローの物語、ブラックの物語、最終話がある。
ひとつのエピソードをクリアすると、次のエピソードを選択できる。
ステージ内を徘徊しているイケニエに捕まるとゲームオーバー。
ストーリー
とある大学の仲間5人が生贄伝承のある憑夜見渓谷にある館に集まり、楽しい想い出になるはずの小旅行を企画した。
しかし、運命は残酷だった。静かに惨劇の幕が上がり、5人は確実に死に近づいていく・・・。
登場キャラクター
あなた
5人を襲った惨劇から24時間後に、憑夜見渓谷に訪れた人物。
何者かは不明だがプレイヤー自身と考えることも可能か。
5人の大学生(名前変更可)
ブルー
この物語の主人公。
心優しく正義感が強いが気弱なところがある。
イエローに好意を抱いておりこの旅行に誘ったが、
それが彼女を悲劇に導いてしまうとは、知るはずもなかった。
イエロー
育ちがよいが、ときどき天然ぶりを発揮する女の子。
意外と気の強いところもある。
今回は旅行に合流するのが遅れたため、事件に巻き込まれずに済んだかに思えたが……。
レッド
やや乱暴な性格だが、反面寂しがりやでもある5人のリーダー。
行動力はピカイチ。肝試しをしようと言い出した張本人だが、真っ先に事件に巻き込まれてしまう。
ピンク
ハキハキと意見を言うイマドキの女の子。ややわがままな所も。
レッドに憧れており、いつもそばにいる。
レッドを襲った悲劇に衝撃を受け、パニック状態に陥ってしまう。ニーハイ。
ブラック
「憑夜見渓谷」の父親の屋敷に仲間を招待した。
いつも冷静で頼れるタイプの男性。 この渓谷に伝わる生贄伝承について独自に調査を進めている。
チェーンソー。
少女
物語に深く関わってくる謎の少女。
用語
憑夜見渓谷
生贄を求めた神の伝説が残る渓谷で本作の舞台。「呪われた渓谷」とも呼ばれている。ブロードウェイがあることから、かつては見晴らしの良さから観光地として存在していたこともあったようだが、今ではすっかり寂れた地と化している。
また登場人物の一人であるブラックの父親が建てた屋敷があり、主人公達はそこに宿泊しようとするがそれが恐怖の始まりであった。
ツクヨミ
渓谷で見つかる「何者かの手記」から登場する存在。生贄を食らうことで先を見通すことが出来る千里眼を持つ巫女のこと。本作のキーワードでもあり、このツクヨミの存在によって渓谷の恐ろしい裏の顔を知ることになる。
敵
イケニエ
本作の敵。かつて憑夜見渓谷で行われていた儀式の犠牲者の成れの果て。顔をよく見ると目玉と唇が無い。渓谷のあちこちを彷徨い普段の動きは鈍いが、こちらの存在に気付くと一気に距離を詰めてくる。倒す手段は存在しない為、プレイヤーは彼らからひたすら逃げなければならない。
ハートと星
難易度の高い二周目を終え、プレイヤーに与えられる、
「ハートマークの物語」と、「星マークのスタッフエンドロール」の変化。
どちらも、『イケニエノヨル』がホラーゲームであることを忘れたかのような原作ブレイクである。
いわゆる、公式が病気。
外部リンク
「あなたに、質問です」
「僕は、生きていますか?」
「ハートマークの物語」にて、とある行動を取るとブルーの視点から綴られた隠しメッセージを見る事が出来る。
二週目で憑夜見渓谷から生還し、元の日常に戻って来たブルーとイエロー。
元々互いを想い合っていた二人は交際関係に発展するのだが、大学卒業から2年後に結局別れてしまった事。
今ではお互い結婚し、それぞれで家庭を築いている事。
これだけであれば、それは大学生のよくあるほろ苦い失恋話で終わるだろう。しかしブルーにはどうしても懸念を拭い去る事が出来なかった。
自分が今生きている幸せな日常はただの夢で、本当の自分はイケニエとして憑夜見渓谷を彷徨っているのではないかと。
それについての答えがゲーム中で明言される事は無い。ゆえにどう解釈しようとも画面の前のあなたの自由だ。
ただ一つだけ確かな事がある。
ツクヨミの読んだ未来が外れる事は決してない。